参照しながら話したいところだがそれは時間的に許されないので思い出しながらの記述とする。構図、計画性、伏線。まず特徴的なのが斜め上からのカットなど映画的手法を用いた独特の構図である。次に話をどう進めるかという計画性が非常にしっかりしていて、何を見せて何を隠すかという作品を作る上で重要な項目をクリアしている。最後に伏線。これはどんな小さな要素でも伏線になりうるということを証明する。この巨人どこかで見た顔だなと思ったら昔は人間だったとか。アンチの少なさも人気を物語っている。どうなるか分からないという、勝つか負けるかも神に任せている。勝つ事が少ないのもこの漫画の特徴で、主人公たちが負けることばかりなのである。だから誰かが死ぬこともあるし、裏切ることもある。天に任せているような展開は巷の御都合主義的ストーリーにはない魅力である。進撃の巨人が与える若者への影響。それは負けることもあるという戦わなければ勝てない残酷な現実世界を教えてくれる所にある。王道ストーリーへのアンチテーゼである。コミックの売れ行きはアニメ化、映画化の予算となる。特にアニメの作画には気合が入っており、もちろん声優にも、映画版はアニメを繋ぎ合わせてよりシンプルにしたものであった。つまりアニメのクオリティは映画並みであったと言える。