考えてもしょうがないことを、何度も繰り返し考えてしまうこと
ってありませんか?
やるべきことがたくさんあるのに、それほどやりたいわけでもないゲームやネットをダラダラやってしまうこと
ってありませんか?
そういう無駄な思考と行動を減らせれば、
人生は、もっと、ずっと豊かになると思いませんか?
僕の場合、そういう無駄な思考と行動を減らすのに、
今までで、一番、コスパが良かったのが、
いわゆる、第三世代の行動療法のACTでした。
行動療法? 医療機関でやるの? めっちゃお金と時間がかかりそう。
いやいや、ぜんぜん、そんなことないよ。
専門の医療機関に行かなくても、手順書さえあれば、誰でも、簡単に、自分一人でできるんだ。
半日でできる。
そして、その効果が、何ヶ月も持続する。
場合によっては、何年も続くかもしれない。
瞑想に比べると、圧倒的に、お手軽だね。瞑想の場合、効果が出るまでに、何週間もかかるもの。
うーん。「第三世代の行動療法」なんて、聞いたことないけどなぁ。
いやいや、第三世代の行動療法は、いま、世界で、すごい勢いで広まってるっぽいよ。
たとえば、ACBSという第三世代の行動療法の施術者の団体の会員数は、2006年時点で1000人もいなかったけど、2011年時点で、4000人近くに増えてる。
無駄な思考と行動を減らすことが目的なら、実際に成功している人たちのtwitterをフォローして、彼らのやり方から学んだほうが、はるかに効果があるだろ。
そうよ。彼らは、実際に、そのやり方で成功したんだから、それが正しいことは証明されてるよね?
いやいや、それだけでは、とても証明されたとは言えないよ。
なんで?
第一に、「僕はこのやり方で成功した」って言うのは、n=1でしかない。「証明」されたと言うには、サンプル数がまるで足りない。
第二に、単なる生存者バイアスかもしれない。つまり、サンプリングが偏ってる可能性がある。
第三に、ハロー効果のせいで、彼らのやり方が正しいかのように感じられているだけの可能性も高い。
とてもじゃないが、「正しいと証明された」とは言えない。
じゃあ、ACTは正しいと証明されてるの?
大量にエビデンスがあるよ。
何十ものランダム化比較試験で、その有効性が確認されているんだ。
ランダム化比較試験?
一口に「エビデンスがある」と言っても、エビデンスの種類によって、どれくらい信用できるエビデンスなのかが、大きく違う。
ランダム化比較試験によるエビデンスは、かなり信用できるエビデンスと言っていい。
でも、実際に無駄な思考と行動が削減されたかどうかなんて、どうやって計測するんだろう?
もちろん、それは計測のしようがない。
だから、ACTの有効性が証明されたのは、あくまで、「うつ度」とか「不安度」を下げることに対してなんだ。
ただ、ACTのコンセプトに、「代替行動」という無駄な行動を減らすことが含まれている。
「代替行動」って?
たとえば、スキルアップのための勉強をしなきゃいけないのに、だらだらとゲームやネットをしちゃうようなことさ。
つらい現実と向き合うのを避けて、たいして楽しくもなく、生産的でもないことに、時間を費やしちゃうことなんだ。
この本では、現実と向き合うのを避けて「代替行動」ばかりしてしまうことを、ゆううつループと呼んでいる。
また、現実を受け入れて、前に進むループを、成長ループと呼んでいる。
ACTによって、現実と向き合えるようになることで、ゆううつループから抜け出して、成長ループに入ることができるんだ。
これによって、無駄な行動を減らすことができる。
また、考えてもしょうがないことを、なんどもグルグルと考え続けてしまうのも、現実をしっかり受け入れてないことが原因のことが多い。
ACTによって、現実を受け入れる力がつけば、そういう無駄な思考も、実際には、かなり減ると思うよ。
ようするに、ACTというのは「現実を受け入れる」ことで、「不安を減らす → 考えても無駄なこと考えない&現実逃避を減らす → 生産的な思考&行動が増える」となることなわけね。
そういうこと。
そのやり方を、具体的な手順書に落とし込んだものがあるんだ。
ぼくがやったのは、穴埋め式のシートになっていて、穴を埋めていくだけで、できちゃったよ。
そのシートは、どこで手に入るの?
僕は、その「悩みにふりまわされて しんどいあなたへ」という本にあったシートでやった。
めっちゃ分かりやすかったし、やりやすかった。
他のACTの本も、本屋で立ち読みしてみたけど、ほとんどの本は、外国のものを翻訳したものなので、翻訳調で、いまいち読みにくいし、内容が結構重たい。
僕が本屋で見た限りでは、この本が、一番、お手軽で、ライトユーザ向けみたいだったな。
薄っぺらい本だし、さくっと簡単に読めちゃう。
どこで、その本を知ったの?
その本の原稿のレビューを頼まれたんで、レビューするために、読んだんだよ。で、その本についていたワークシートをやってみたら、めちゃめちゃ素晴らしくて、びっくりしたというわけさ。
なんだ、ステマじゃねえか。
いや、お金は、一円も受け取ってないよ。
「ACTが、もっと広まってほしい」という下心はあるけどね。
その意味で、その本というより、ACTのステマではあるな。
なるほど。まあ、半日でできるということだし、試しに、やってみるか。
少なくとも、うつ度や不安度を下げる効果があることに関しては、信頼のおけるエビデンスがあるようだしね。
まあ、「不安感が減る」という効果だけでも、十分な気がするな。だって、不安感が減って、心から安心してものごとに取り組めるようになれば、集中力も増すだろうし、いろいろはかどりそうだもの。
ところで、なんでACTを紹介する記事を書いたの?
ACTのような行動療法というのは、いわば、「自分の脳をハックする技術」だ。
そして、僕は、ちょうど、「他人の脳をハックする技術」についての本の原稿を、書き上げたところなんだ。
今、デザイナーさんに本のデザインをやってもらったり、イラストレーターさんに、イラストを描いてもらったりしているところ。
今のスケジュール通りにいけば、8月に店頭に並ぶ予定だ。
他人の脳なんかハックして、どうするの?
ヤボなこと聞くなよ。
他人の脳を操作する目的なんて、決まってるじゃないか。
それって、ヤバい本なのでは…。
もちろん、実名では、とうてい書けない、身も蓋もない内容さ。
だからこそ、匿名ブロガーのふろむだが書くんじゃないか。
そんな本、 僕が書かなくて、いったい他の誰が書くと言うんだ?
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