立教九条の会

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私達は《「九条」を守る》という一点で賛同できるという立教の教職員、院生、学生、卒業生のみなさん、また立教に係わりあるすべての方に「立教九条の会」の輪に加わることを呼びかけます




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過去に実施したイベント

   

*過去2年分だけ掲載しております。それ以前のイベントに 

ついて過去の関心のある方は事務局までご連絡ください。

◆前回企画のまとめ

立教九条の会企画

「留学生から見た『東日本大震災』」

2011年6月24日18時半~21時 

会場:立教大学池袋キャンパス5305教室

参加者28名 

 

 事務局としてスピーカーに対してスピーチのポイントとして�震災直後の行動と本国の家族友人の反応�震災や原発事故についてのメディアの採りあげかた�震災以降の日本の政治や社会の状況・・・を挙げ、その他、震災に関係して感じたこと、考えたことを、自由に話して頂くことを要望した。

 スピーカーをお願いした3名の留学生(国籍は韓国、中国、フランス)のうち、2名の留学生は、実際に被災地に行って、本国メディアの取材を手伝ったり、ボランティア活動に参加しており、その時の経験についても話して頂いた。

 内容は多岐にわたるが、とくに印象に残ったスピーチの内容としては・・ 1)  日本はマニュアルに書かれていることについては、厳守されるといったマニュアル社会で、そのことはこれまでの日本の経済成長や社会発展を支えてきた要因の一つでもあったと言えるかもしれないが、マニュアルを超えた事態に対しては、全く対応能力が欠如していることが、今回の原発事故では示された。

 2)責任の所在が不明確であることもマニュアル社会の特徴ではないか。原発を推進してきた政党の責任が問われることもなく、協力すぺき時に「被災者支援、復興」を利用して政治権力の争奪戦に終始しているという状況は象徴的。それを後追いするだけのメディアも責任を自覚していない、と言えるのではないか。

 3) メディアの報道内容と現実とのギャップについて日本に残っている留学生の立場から確認することが出来た。�母国においては日本に滞在することは、非常に危険だという報道が流されており、日本における生活の実態が伝えられてはいない。その背景には(特に原発事故問題に関しては)日本のメディアが真実を伝えているか疑わしい、という不信感が浸透している。�他方で日本人は献身的で、団結力結束力が強い、という内容の報道がなされることが多いが、実際のボランティア経験からは、ツアー気分のような形式的ボランティアも散見された。またとりわけ若い学生は、ボランティア活動に無関心であり、自分のこととは直接関係ないと思っている人が多いように見受けられた。日本のメディアがその中で、日本の団結力・結束力を強調、連呼して、そういう雰囲気、状況を作り出している質疑応答の中で、日本の学生が原発の問題にどれだけ関心持っているか?という質問が出された。

 出席した学生からは、 学生の間では原発が話題にのぼることは、ほとんどないこと、《逃げることもできないのでいまさら議論してもはじまらない、》と言ったしらけた反応があったこと等々が紹介された。

以上文責:事務局

 

【アンケートにおける感想・意見(抜粋)】

◆よかったです日本の原発事故のことだけでなく外国での原発のこともちゃんと調べていきたいと思いました。

◆フランス、中国、韓国の留学生にそれぞれの国のことが原発について語られて参考になりました。放射性物質についてmp考え感覚の差を聞けてよかったです。中国は第3世代のものなので安全性高いと宣伝される。

◆3国の留学生の方、それぞれの見方、国の状況が聞けてとても面白かった。どこの国も様々な問題をかかえ、日本のよいところも感じつつ逆に耳の痛い話も聞けてよかった。共通していた指摘「マニュアル社会」の弱いところ、閉鎖性、日本人学生、一般人の無関心ぶり:::フランス人留学生の方の「日本の為に役にたちたいから日本に戻ってきた」という言葉に、すごいなと感動を覚えた。最後に日本人学生の話も伺えてよかったです。

◆外国の留学生と日本人の方からいろいろ話して頂いて、とても興味ぶかかったです。いい勉強になりました。

◆次期的にも話題性のあるテーマでとても面白かった。夏休み以降も参加したい。

◆アジアやヨーロッパの他の国々の人たちの意見を聞けて大変印象深かった。

◆企画についての感想ではないですが、今の日本のメディアに思うことで・・頑張ろうということ復興をさけぶことで原発の恐怖や危険性を包み隠しているように見えます。被災者をだしに使っているようにも見えます。これが私の原発に対する視点です。

◆私は今の大学生が原発に対してどのように思っているのか知りたい。特に日本以外の国の方はどうおもっているのか知りたいと思い、参加致しました。

以上。

◆前回企画のまとめ

立教九条の会主催・豊島九条の会協賛企画

     知っていますか?・・・『在日』のこと

2011年5月18日(水)18時半~21時  

会場:立教大学池袋キャンパス14号館D602 

参加者52名

【DVD上映&林綾美さんのスピーチ】

DVD「るんみの場合」を製作監督した佐々木芳彦さんにDVDを製作するに至った経緯をお話し頂いた後、同DVDを上映しました。「在日」を意識するようになったきっかけや、これまでの心の動きをるんみさん(林綾美さん)がインタビューに答える形で語ってくれています。拉致問題が明らかになった後、精神的に深刻な状況になった時に前を向いていこうという気力が持てるようになったのは、支えてくれた日本人の友達の優しさであったと語っているところが印象的でした。

 

続いて上映された「近くて遠い学校」は林綾美さんの製作監督によるもの。朝鮮学校の高校授業料無償化除外の問題について日本人、朝鮮学校卒業生、朝鮮学校に通学している生徒、朝鮮学校に行かなかった在日コリアンにインタビュー取材を行い、その本音と現状を探っていきます。その過程で日本社会における「在日」に関する無知と偏見が浮き彫りになるだけでなく、日本において、在日外国人に対する政策的配慮がいかに欠けているかということを思い知らされます。

 

DVD上映後の林さんのスピーチでは、現在の林さんの立ち位置が示されていたように思われました。「在日」であることを後ろ向きではなく前向きに受け止めて、自分の能力を伸ばしていく、そういうことが可能になるような社会になるように尽力する、という意欲を感じとることが出来ました。

佐々木芳彦監督と林綾美さん

 

【郭洋春さん(立教大学経済学部教員)のスピーチ】

�在日の生活環境や職業についてデータを示して、自身の経験を交えながら、説明された。

◇日本に来た年代の違いによってその生活の質も違い、居住している地域も違う。

◇就業している職業についてもパチンコ屋、金融業、飲食業等への偏りが目立つ(それらの偏りの背景には、就職における差別がある)◇在日外国人の比較からみると、絶対数でも比重でも次第に減ってきている。日本国籍の取得者が毎年約一万人。

 

�権利という点では、いくつか改善されてはいるけれども、◇公務員の管理職や裁判官等々には、なれない等々の法的制限に存在しているし、民間企業等における就職時における差別は、現在に至るまで続いている。◇国民年金については無年金を解消する動きが出たのは80年代で、それまで放置されてきた。◇その他、外国人登録証の携帯、指紋押捺等々の問題に触れられた。

 

 

【アンケートにおける感想・意見(抜粋)】

◆在日コリアンの方のお話を聞く機会が今までなかったので、貴重な経験ができて、今日参加してよかったなと思いました。日本人は学校で、ほとんどこういうことを学ばないし、大学でも進んでこのような授業をとらないかぎり、在日のことを知ることはないので、このような企画はとっても大切だし、今後も行ってほしいと思いました。今日は衝撃的な気持にもなりましたし、とても考えさせられました。

 

◆私は第2外国語の授業で韓国語を取っていて、他の授業でも韓国の歴史や文化について勉強していたので、在日のことについて知りたいと思い参加しました。まず一番驚いたことは在日の子どもたちの9割は、日本の学校に通っているということです。また北朝鮮の拉致問題で在日の人たちのことについて報道されていたことに全然気付かなかったということにも驚き、自分の無関心さに情けなくなりました。

 

◆.身近に在日コリアンの人がいなかったので、知らないことが、まだたくさんあると感じました。進学、就職などの問題、これは在日コリアンだけでなく、在日フィリピン、ブラジルの人たちも同じではないでしょうか。多様になってきているとはいえ、日本の外国人への教育等権利についてまだ見直さなくていけないことがたくさんあると思います。また変わっていかなくてはいけないと思います。どこに住んでいてもお互いの民族・文化など尊重し合って生きていければいいと思う。

 

◆自分も知らないうちに差別をしてしまっている可能性があるということに気づかされたと同時に、そういった無意識のうちに人を傷つけないことをしないためには、まずは「知る」ことが必要だと思った。今回の企画に留まらず、今後とも広めていってもらいたいと思うし、自分ももっと精力的に学び、知らせていきたいと思う。

 

◆在日の方に本当に考えたことを聞けてよかったです。先生からのくわしいデータがあったので理解しやすかったです。質問したかったですが・・・もっと時間があった方が・・・。

 

◆残念ながら在日コリアンのルーツや日本社会が知らなければならないような基礎的な内容を深く感じることができませんでした。日本人がもっと在日コリアンに対して関心を持たなければならないのに、具体的に何をどう知っていかなければならないのかを見出すことが難しかったです。日本社会における無関心が生んだ在日コリアンの暮らしについてもう少し深く学ぶ機会があれば良いと思います。

 

◆.存在は知っている、でも詳しく知らないからどう接すればいいのかわからない。そんな風に在日コリアンに対して思っていました。でも生の声や自分では聞くことができなかった在日コリアンの人の思いが聞けて良かったです。ありがとうございました。

 

◆この企画に参加するまで「在日」のことはほとんど知りませんでした。でも綾美さんの等身大のお話、郭教授のデータを基にしたリアルなお話を聞いてもっと知ろうと思え、とても参考になりました。来て良かったです。

 

◆今日のDVDを観たりスピーチを聞いて「在日」のことについて、私自身何も知らないということを自覚した。「知らない」ということは恐ろしいこと。無意識のうちに自分自身が差別する側に立たされてしまっているから。「知らない」という状況を人為的に?作り出している社会やメディアの在り方についても「何故?」と問い続けることを忘れてはならないと思う。

 

前回企画のまとめ(12.24up)

「中国人留学生から見た日本」

20101216日(木)1820分~2120

参加者42

  6名の中国人留学生の方から日本に関心を持った契機や理由、来日してから日本の印象はどのように変化したか?を中心に自己紹介を兼ねて各15分くらい話して頂いた後、質疑応答がなされました。 

 

《尖閣諸島の漁船衝突事件を巡って中国国内で反日デモがあったことをどのように受け止めてているか?またなぜ反日デモが起こったか?》という質問に対しては複数のスピーカーから《中国国内の政府に対する不満がnationalism  という形を取って現れたもの》という見方が示されていました。

中国における不満の中身としては「格差問題」が挙げられていました。「日本も所得格差が拡がっているが、中国は日本以上に格差が、拡大している。とりわけ農村においては、都市へ低賃金労働という形で出稼ぎに出ていき、農村には、高齢者と子供だけが残されるという『農村空洞化』が進行している。」「都市で生活する労働者も、懸命に働いても、一生かかって自ら住まいも確保するのが容易でない階層が多数部分になっている。」「日本における状況も同様だが、かつて存在した地域社会での連帯や互助といったものが希薄になり、核家族化もともなって、社会的孤立化が進行していく。このような状況の中で数少ない《共有し、まとまれるもの》が「Nationalism」である。今回の反日デモも内陸部で起きたものであり、経済的政治的な内政問題が背景にある。」等々の指摘がスピーカーから出されていました。

 

《中国国内では政府による言論統制が行われていることについてどのように受け止めているか?》この質問に対しては・・・

1)   「中国は、文化も価値観も異なる53もの異民族を抱える国家であり、それを束ねていくためには、強力な政府が必要であり、現時点では、ある程度政府による規制はやむを得ない」という意見と「それには同意しない」という意見も他のスピーカーから出され、政府の言論統制に関しては、スピーカーの中でも意見が分かれました。

2)   「日本では、中国のメディアの在り方について問題視されているけれども、日本のメディアにおいても異なった次元ではあるが、問題を孕んでいる。」という指摘もスピーカーからなされました。「日本のテレビは視聴率至上主義で、娯楽番組がかなりの部分を占めている。日本の若者の政治的無関心が言われているけれども、かなりの部分はメディアの責任が大なのではないか。」また「今回の尖閣諸島問題でもメディア全体として対立を煽るような論調の報道が目立った。」という指摘もなされました。

 

冒頭のスピーカーの自己紹介を兼ねた話の中では、日本人の若者は「いまいち元気がない」という印象が語られていました。「将来に希望が抱けない」ということであり、それは若者の責任というより、政治家をはじめとする上の世代の責任でもあるかもしれない、ということも付け加えられていました。

 

他にも論点は多岐にわたっていましたが、以上の点が特に印象に残った点でした。とりわけ中国でも日本でも《平和の問題》と《貧困の問題》とは、強い連関があることを改めて認識させられました。質疑応答ではかなり議論が盛り上がり、予定時間を超過してしまい、議論を打ち切らざるをえませんでした。参加者にはお詫びいたします。

 

【当日の様子】

 

終了後のアンケートに記入された感想(抜粋)

◆中国との直接接点がふだんもつことがないので、とてもよい機会でした。リベラルな方、主流の意見の方、と中国の方でも違った視点のお話を伺うことができ、大変興味深く、中国への私自身の視点も少し今までと違ってくるように感じました。

 

◆大変興味深い話を聞くことができて、よかった。私たちが自分達のことを一日本人とは思っていないように、中国人だって中国人というくくりでまとめられるわけがないのは分かっているのに漁船衝突事件のあと、どうしても中国に対してマイナスの感情をもってしまっていたので、生のお話を聞き、改めて理解しなければ、個人を見なくては、と思う機会を与えられたと思う。

 

◆初めてこのような場に参加させて頂きましたが、非常に考えさせられることが多くあって楽しめました。またこのような機会がありましたら参加させて頂きたいと思います。ありがとうございました。

 

◆反日、反中という感情的な意見ではなく、お互い本音を議論できて、本当に有意義な時間となりました。ありがとうございました。

 

◆非常に有益な企画だと思いました。いろいろ準備頂きましておつかれさまです。一番重要なこのは、本音で向き合う、ということだと思います。こうした「生の声」を聞くという場をこれからも設けてほしいと思います。

 

◆非常におもしろかった。しかしあまりに政治的な方向に走っているが僕としては政治だけでなく、生活全般の出来事にも焦点をあててほしかった、政治的な本音を引き出せることは出来たと思ったし、視野も広めることは出来たと思う。ただ時間が足りません。懇談会としての自由な風潮で皆さんも熱気があってびっくりしました。留学生以外もみなさんよく考えていると思いました。

 

◆中国から日本に来られた6人の方がそれぞれカルチャーショックや新しい発見をされていて、面白いと感じました、愛国心やナショナリズムなどの問題についても考えさせられました。

 

◆日本人のみが話すのではなく、中国の方からの視点を知ることで、自分達の物事の考え方の偏っているのがわかって勉強になった。反日教育が何なのかわかって面白かった。ただふりかえって「中国」に関して多く知れたが、新たな「日本」という視点が少なくて残念だった。時間の段取りなど運営を改善して欲しい。(後略)

 

◆留学生からの話を聞いて自分自身だったらどのように答えればいいのかについて考えました。私は中学からずっと日本に住んでいますので日本の生活も慣れて、好きなところもあって、中国のことも思い続けています。これから自分のあり方が両国に対する良いイメージを保ち続けるようにしたいと思います。

 

◆今回このような企画があったことすら全く知らず、友人の付き添いで飛び入り参加したのですが、とても興味深いお話が聞けたと思います。同時にとても驚いたのが、日本人の私でも考えたことの無い問題について皆さん考えて自分の思想を持っていらっしゃって、自分は何も知らないなあと少し恥ずかしくなりました。私はつい最近まで3カ月半ほどカナダに留学していて、それだけで大きい事を成し遂げた気になっていました。しかし、その考えもとても浅はかだったことを思い知らされました。少し留学した位で、自分が成長した気になって、今回皆さんのお話を聞いて、自分はまだまだだと痛感しました。お話の内容とは直接関係が無いかもしれませんが、同じ学生、またつい最近まで同じ留学生だった自分にとって、とても刺激になりました。

以上。

10回映画会(11月24日)報告

 「縞模様のパジャマの少年」

 

 宣伝期間が短かったこともあり、十分な宣伝ができず。参加者16名に留まりました。

 以下は上映終了後のアンケートにおける感想(抜粋)です。

 

◆ブルーノの父の所長さんなんかは、息子の死によって初めて「人ひとりが死ぬこと」の意味を知ったような印象をうけました。「人ひとりの死」ということの考えが最近薄れている気がします、今も隣国は戦争のようなことをしていますが、何より、平和な世の中になってほしいと改めて思いました。

 

◆こんなに良くできた、わかりやすい(ナチスのおぞましい時代を描いた)映画があったとは驚き感動した。昨年もそうだったと思いますが、観覧者はあまりにも少ないのでもったいない。校内にもっとポスターと簡単なあらすじを書いたものを提示すればいいのに、と思った。

 

◆なかなかいい映画だと思うが、ちょっとリアルすぎると思う。同じようなことをした日本人の眼にどう映るか知りたい。平和こそどんな人種にとっても、どんな国にとっても同じく大事な課題である。

 

◆戦争は本当におそろしいです。傷ついたのは、侵略された側だけでなく、侵略した国の人民も実は被害者である。戦争のない世界はやはり人間の一番の理想的な世界ですね。

 

「第9回映画会&スピーチ」(10月15日)概要

・映画:「戦争をしない国日本」(90分:片桐直樹氏監督)

 

・スピーチ:五十嵐暁郎氏(本学法学部教員)

 タイトル:「『安保』イコール日米安保条約か?」

 <要旨>

グローバル化にともなって発生する新たなリスクが生まれてくるが、そのようなリスクに対しては国家による軍事力に依存する対処は無力であるばかりでなく、更に大きなリスクを拡散する結果にならざるをえない。9.11テロ以降のアメリカの軍事的な対応の結果を見れば明らかである。主権国家を主体として軍事力を手段とするこれまでの安全保障としての対策はグローバル化の進展にともなってますます困難となっており、解決の方向は、国際機関、NGOや専門家集団、さらには市民レベルでの国際的な協力と非軍事的な手段によってのみ得られるということが明らかになりつつある。

 

例えばテロリズム対策も国際的協調のネットワークを構築して、情報を交換し、有効な非軍事的な手段を採用するしかない。究極的には、テロの引き金になっている原因(グローバリゼーションによる経済格差の拡大、文化やコミュニテイの破壊等々)を除去することが必要であり、そのための対策や仕組みを作ることが必要にならざるをえない。参加者27名。(以上は事務局によるまとめ)

 

・参加者にアンケート記入して頂いた感想

【映画に関しての感想(抜粋)】

◆日本が歩んだ現代史を90分でたどる機会を得て感謝しています。加害者であると同時に筆舌に尽くせない犠牲を被った日本が手にした平和憲法ですが、この憲法の9条の存在が日本を平和へと導いたものであるにもかかわらず、アメリカの軍事支配のもとに再び戦争に加担し、戦争できる国にしようとするこの国のリーダーに不信と怒りを感ぜずにはいられません。

 

◆良くできている。日本の侵略や現代の戦争の情景が映画で示されるのは非常に力がある。この映画はcommercial base で作られているのだろうか?

 

◆日本の歴史に一貫して言えるのは、政策決定者は必ず戦争をする方向に国民を誘導しようとするのは変わりません。最近はますますその傾向が強くなっています。憲法前文と九条の重要さがどんどんと深まってます。権力者のヘリクツにだまされてはなりません。日米安保は日本を忌県に引き込みます。

 

◆米国が60年間、戦争し続けてきたことがよく解った。日本がその米国に支援してきたことも。日本は同罪である。

 

◆とても素晴らしい企画です。もっと多くの学生(若者)に映画を観て欲しい。

 

【スピーチに関しての感想(抜粋)】

◆安全保障の考え方について改めて学ぶことができました。武力によってはどんな国の安全保障も確保できない――外交によって国のリーダーが「人間のいのちが一番大事」という視点に立って外交のワザを磨いてほしいと思います。

 

◆今の政治の動きを見る上での視点が提供された。

 

◆五十嵐先生のお話を聴いて、平和(生存権)について考えて頂きたいと思いました。安保条約についてはもう少し時間をとってお話し頂きたいと思いました。私は安保条約を破棄して欲しい、すべきだと考えています。力(武力)による解決ではなく、話し合いによる紛争解決能力をどう培うかが大きな課題だと思う。

 

◆大変興味深いものであり、もっと長い時間聞くことができればと思った。

 

◆�グローバル化に対応して国民や市民にとっての安全保障がどうあるべきか?という議論が行われるべきであること。�グローバル化の進展にともなって、ますます日本の安全保障は 世界の安全保障が前提となって成立するものとなってきていること。�安全を脅かす究極の原因である世界の人々の貧困、経済格差の拡大、基本的人権の抑圧 等を除去することは、日本の安全を保障するためには不可欠であること�テロに対する国家による軍事的な対応は、危険を防止できないだけではなく。世界を混乱と一層の危険の渦に落とし込むこと。・・・以上のグローバルな視点は、日本国憲法の第9条と第25条や基本人権条項の繋がりを示唆しているように思えた。

 

・映画&スピーチ終了後、「立教九条の会」第4回総会が開かれました

現状では、学生の会員数が少なく、企画への学生の参加も少ない。この現状を変える必要があること、学生に関心をもたれる企画を充実させて、「学生の会員を増やすこと」が、現在の「会」の優先課題であることが確認されました。

またアピール(2010年改訂)と「呼びかけ人」が承認されました。

◆前回企画のまとめ

   「徴兵制って何?――韓国人留学生に聞く――」

2010年7月5日(月)18時半~A201教室  参加者30名。

 

 文学部4年次の韓国人留学生から メインスピーカ-として兵役についての話しをしてもらった。本人は日本の大学で学んでいるということで兵役に就く時期を延長してきたが、その延長期限も残り少なくなって長くてもあと1年という状況になっているということであった。スピーチの内容は韓国兵役制度と兵役拒否の歴史を彼の視点から振り返るものであった。質疑応答では様々な点に話は及んだが印象に残った点のみを挙げると以下の通り。 

 「兵役忌避・拒否」について韓国社会はどのように受けとめているか?兵役に行くのは当然という社会的雰囲気があるのか?という主旨の質問に関する応答の中で社会の雰囲気を醸成する主要なものとして「北朝鮮からの攻撃という潜在的脅威」を挙げていた。この「脅威」は日常的に浸透しており、韓国内で生活している間は気付かなかったが外国で生活してみて韓国に帰国した時に初めて気付いたこととして以下のような例を挙げた。

 �住民登録制度(国民すべてに番号が付けられていて、顔写真、 指紋等もとられている)。韓国で生活していた時は、あたりまえと思 っていたが、日本で在日の人たちが指紋押捺を問題にしていたこ とで人権に関わる問題なのだ、と初めて気づいた。

 �スパイ通報を促すステッカー。「平和なときこそ警戒すべき・・」と いった内容の洒落たデザインのステッカーが人目の着く所に貼っ  てある。

 �履歴書の兵役欄。韓国では就活で使用する履歴書に兵役欄が あって、就職等では兵役欄の記述内容(兵役の役務内容等)が評 価に大きなウェイトを持っている(兵役忌避・拒否のケースについて は推して知るべし)。

 等々。教育についても反共意識を煽る内容や北からの攻撃に備えるという主旨の取り組みが随所に見られることに言及していた。

メイン・スピーカーのほかに韓国からの2名の留学生(いずれも現在は立教大学学生だが、兵役は終了している)のうち、在学中に兵役に就き、兵役終了後に復学した学生(現在3年次)の体験――新入兵役者に対する5週間の軍事訓練において、敬礼、歩き方、服の着方、すべてにわたって訓練受け、「なんでこんな目に遭わないといけないのか」と思ったこと、兵役期間の最後の半年は、DMZ(非武装地帯)に配属され、警備にあたり実弾や手留弾を持たされて恐怖感を味わったことなど――を語ってもらった。《兵役に就く人は、兵役をどのように受け止めていたか?》という質問に対して、《「行きたくない」という気持はあったが、ほかに代替的選択肢はない、現在の韓国が置かれた状況からみてやむを得ない、と判断して兵役に就かざるをえなかった。兵役に就いた多くの人も同じ気持だと思う》という応答だった。

もう一人の兵役を終えた留学生は、《兵役忌避・拒否者が刑務所に入れさせられてしまう、というのは反対。兵役拒否者が別の選択肢(例えば福祉施設や公共施設で働くといった選択肢)を持てるような対策をとるべきである》という意見を述べていた。 

公演の模様

 

 

以上(文責:立教九条の会事務局)

◆第7回映画会の感想

  ■上映作品:「母べえ」(山田洋次監督2007年作品)

    日時:2010年6月18日(金) 18時20分~

    会場:立教大学池袋キャンパス8号館 8201教室

    参加者:24名

 以下は上映終了後記入して頂いたアンケートにおける映画の感想(一部抜粋)です。

 

◇「戦争の悲惨さについてこの映画を通してあらためて考えさせられた。それから、家族のつながりとかきずなとか現代において希薄になってきてしまっているものの大切さ、ありがたみを感じた。」

 

◇「戦争世代の私は、あらためて戦争のおぞましさを痛感しました。戦争をしない国を宣言した日本国憲法を活かしていくことを、私たちの責務だとあらためて思いました。」

 

◇「思想の自由が認められないというのは、今の世の中ではありえないことですが、戦時では、それが普通に行われていたということがよく分かりました。私たち学生は戦争を知らないので、大変いい機会でした。戦争を経験した人たちがいなくなったら、どうやったこの先伝え続けてゆくのか、心配です。

 

◇「戦争は 家族一人一人のささやかな願いや望みを踏みつぶしていくということがよくわかりました。現在でも、《思想・信条の自由》、《表現の自由》などの基本的人権が実質的に保障されているとは言い難い状況がありますが、「九条」が変えられてしまえば、映画で描かれたような戦前の状況が再現されるのに、時間は、かからないであろうと思いました。

「スピーチ&ミニ・ライブ」

         ◆スピーチ:斎藤雅治さん

              (NPO ピースウインズ・ジャパン)

         ◆ミニ・ライヴ:廻田彩夏さん

                     (本学経営学部学生)

              2010年426日 18時半~20

              池袋キャンパス8202教室

 

  この企画の出演者である廻田彩夏さんが自ら「音楽親善大使」を務め、CDの売上を寄附するなど関わりを持ってきた非営利活動法人ピースウインズジャパンが紹介され、ピースウインズジャパン海外事業部の斎藤雅治氏から同法人の活動について説明して頂きました。同法人は1996年設立以来、民族、政治、宗教、信条にとらわれることなく20箇所の国や地域で活動してきました。その支援活動は緊急支援、復旧・復興支援、開発支援等、多岐にわたりますが、最近まで斎藤氏が滞在していたスーダン等における支援の状況を撮影した写真を映しながら報告してもらいました。現地にたどり着くまで行程の困難や井戸を掘削する場合に配慮すべき点について具体的に話して頂きました。とりわけ井戸完成後井戸を管理するための住民組織づくりが不可欠である等々、現地で支援に取り組んできた人でなければ知りえない話しを聞かせてもらいました。

企画後半は廻田さんのミニ・ライブ。イラク戦争をきっかけに考えたことー平和な世界を実現するために出来ることは何?ー等についてのトークを交えながら「The Colored Rainbow」「キンモクセイ」など代表曲を40分間にわたって歌って頂きました。

最後にピースウインズジャパンの事務局から、扱っているフェアトレード商品などの紹介が行われました。参加者74名。

 

斉藤さんの講演の様子

廻田さんのライブの様子

≪以下は企画後回収したアンケート感想記述欄からの一部抜粋≫

 

◆斎藤さんのお話で井戸を掘ったあと、作ってもらった井戸ではなく、自分たちの井戸として、使ってもらうための委員会作りや、柵を作る話など、実際に現地にいかないとわからないお話を聴けて良かったです。自分も別口で、何人かで井戸を作る資金に参加したのですが、恥ずかしながらそのあたりの現状は知りませんでした。廻田さんの歌も久しぶりに聴かせてもらいましたが、気持が入っていて、いい演奏だったと思います。

◆廻田さんの歌だけだと思っていたけど、ピースウインズの活動の話なども聞けてとても良かったです。私の考え方は単純かもしれないけど、今日から少し意識も変えてみようと思いました。廻田さんの歌もとても素晴らしくて、心に響きました。私より年上だけど、考え方などが大人すぎと驚きました。

◆今日は素晴らしいスピーチとライヴもありがとうございました。廻田さんのライヴを目当てに足を運んだんものですが、廻田さんがどんな方なのか、この企画がどういったものなのか、まったくわからずにここに来ました。にもかかわらず、とても心うたれました。

音楽を通して世界に働きかける行動に移している廻田さんの姿はとても美しかったです。「何でもある世界に何かない」その言葉を変えるためにも私も何か行動に移したいと思います。

◆初めての参加だったのですが、NGOの活動について生の声が聞けたのがとてもよい経験となりました。また、スピーチだけでなく「ミニライヴ」を入れるという発想はとてもよいと思いました。

◆スーダンの現状や廻田さんの歌を通じて、世界にはまだまだ貧困の差が著しい過酷な現状があることを知り、私は、これから新興国を中心に発展していく国々があるように、途上国も発展する時代は来ると信じています。そのためには、多くの人がもっと世界に視野を広げ、関心を持つことが必要だと思ってます。なので、このような企画をぜひ、これからも行っていって欲しいと思います。本日はありがとうございました。

◆講演もミニライヴも素晴らしかったです。スーダンの事業を見て、以前パプアニューギニアへ行ったことを再び思い出しました。支援する場所へ行くのに苦労するのもとても共感して事業としていろんな場所に行って続けていることはとてもすごいと思いました。私も何か支援をするような一歩を踏み出せたらよいなと思いました。廻田さんの行動力にも改めて感動しました。ありがとうございました。

 以上(文責:「立教九条の会」事務局)