ファンキー・チョッパー・髭おじさん・ベーシスト【ラリー・グラハム(Larry Graham)】
チョッパー奏法のベース音を初めて聴いたのは当時“爆風スランプ”のメンバー“はひふへほーじん(江川ほーじん)”からでした。
彼が尊敬するベーシストとして言っていたのがラリー・グラハム(Larry Graham)でした。
そしてラリー・グラハムからスライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone)を知る訳です。
※私個人の意見ですがチョッパーベースは“はひふへほーじん(江川ほーじん)”の方が上手い!
ラリーのベースは何故か人の心をウキウキさせ、飛び跳ねたくなり、遊園地にでも行ったような感覚になるのです。
不思議な音とグルーブ感です。
ラリー・グラハムは1946年にアメリカ合衆国のテキサス州生まれのカリフォルニア州オークランド育ち。
音楽家の両親の影響で幼少期からピアノやギター、そしてドラムやサックスなど様々な楽器の演奏を覚えたという。
15歳の時に母親と組んだバンドでベースを担当し、この当時にチョッパー奏法を自ら開発し現在のスタイルになっていく。
昔の人はチョッパー奏法と言いがちですが、スラップ奏法という呼び方が一般的なのかもしれない。
ただラリー自身は『Thumping & Plucking』と呼んでいるらしい。
改めてスラップ奏法とは弦を叩いたり、引っ張ったりする演奏方法で、このベース音があるだけでどんな曲もファンキーな感じに聴こえてしまうという不思議なベース奏法です。
今ではスラップ奏法メジャーになったが、当時は本当に珍しく奇妙で楽しい音でした。
ある時“面白い演奏をするベーシストがいる”と友人から誘われラリーのライヴを観に行き、彼をバンドに誘った人がいる。
それがスライ&ザ・ファミリー・ストーンのスライ・ストーン(Sly Stone)である。
その誘いにのり、1966年にスライ&ザ・ファミリー・ストーンに加入する。
そして「Dance to the Music」、「Everyday People」、「I Want to Take You Higher」など多数の大ヒット曲を世に送り出していくのであった。
Sly & The Family Stone “I Want To Take You Higher” LIVE on U.S. TV
スライ&ザ・ファミリー・ストーン脱退後、1973年にラリーがリーダーとなるグラハム・セントラル・ステーション(Graham Central Station)を結成する。
グラハム・セントラル・ステーションでも「POW」などのヒット曲を出している
Graham Central Station – Pow
以前から友好関係にあったプリンス(Prince)のレーベル【NPG】から1999年に「GCS2000」というアルバムをリリースし、アルバムの中ではプリンスやチャカ・カーン(Chaka Khan)も参加している。
ソロでも活動をしており、ソロアルバムの中では低音の甘い歌声を聴く事ができる。
ラリー・グラハムの特徴と言えば、やはりチャーミングな“口髭”である。
連想ゲームで“口髭”、“チョッパー”の2ワードで「ラリー・グラハム」と答えたら、間違いなくディスコ世代のおじさん、おばさんである(笑)。
現在70歳を超えたラリー・グラハムだが、未だに衰えを知らず精力的に音楽活動をしている。
またいつの日か日本に来日したら是非行きたいものだ。
Larry Graham Offical Site