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総理「北朝鮮と話したい」周辺国で唯一会談予定なく(2018/06/08 16:53)

 ワシントンを訪問した安倍総理大臣がトランプ大統領と首脳会談を行い、その共同記者会見のなかで北朝鮮との直接交渉を目指す考えを示した。

 安倍総理大臣:「日本海に面した美しい港町に住むわずか13歳の少女が北朝鮮によって拉致されました。それから41年、家族はただひたすらにその帰りを願い、待ち続けてきました。拉致問題を早期に解決するため、北朝鮮と直接向き合い、話し合いたい」
 北朝鮮と直接、向き合う。すなわち、日朝首脳会談を目指す考えを強く示した安倍総理。史上初の米朝首脳会談を控えるトランプ大統領の横で自らも北朝鮮と話し合う姿勢を打ち出した。そもそも、米朝会談の直前に駆け込みで行われた格好の今回のトランプ大統領との会談。安倍総理を出迎えたトランプ大統領をしっかりハグして笑顔。首脳会談前の撮影でも親しさをアピールした後、会談でトランプ大統領に強く訴えたことが…。
 トランプ大統領:「安倍総理は長く、激しく情熱的に拉致問題について話した。私は安倍総理の希望に従って北朝鮮と拉致問題を議論する。拉致問題が安倍総理にとって、個人的にとても重要な問題だと理解している」
 大統領自らではなく、安倍総理にとって重要な問題だとあえて言い添えたうえで、米朝会談で拉致問題を取り上げると断言した。一方で、アメリカが推し進める友好ムードに歩調を合わせたのか、総理も会見で圧力という言葉を使うことはなかった。気付けば北朝鮮の非核化をこれまで協議してきた枠組みのなかで、金正恩委員長と首脳会談の予定がないのは日本だけ。かたや、すでに金委員長と会談を複数回、行う意向を示しているトランプ大統領は、金委員長をホワイトハウスに招く考えさえも披露。朝鮮戦争の終結に合意する可能性にも言及した。果たして、トランプ流の米朝会談で北朝鮮が核を完全放棄する道筋をつけられるのか。そして、日本は拉致問題で北朝鮮と再び話し合うきっかけをつかめるのか。トランプ大統領との会見を終えた安倍総理は、約6時間後にはカナダのケベックへ到着。日本時間の9日にG7サミットに出席する。

(C) CABLE NEWS NETWORK 2018