第12回転職ドラフトに企業側として参加しました。
開発部部長の磯野です。
先日行われた第12回転職ドラフトに会社として初めて参加しました。指名した方との面談はこれからですが、7人指名して5人の方に面談の機会をいただくことができました。(なお、この指名承諾率は、237社中6位だそうです。)
そこで今回どういう形で、どう考えて転職ドラフトに取り組んだのかを書いてみたいと思います。
(タイトルはサイボウズスタートアップスさんのこちらの記事を真似させていただきました。良い記事なのでぜひ御覧ください。)
運営体制
複数人で分担して行う会社が多いのかもしれませんが、以下のような理由で今回はほぼ私一人ですべてを行いました。
- 先行して利用していた別のダイレクトリクルーティングサービスでも私一人でスカウトの運用をしており、ある程度のノウハウがあった。
- 初回参加のため、どう進めるのが良いか知見がなく、他のエンジニアのリソースを割くのが惜しかった。
- 募集職種が7種類と多く、分担すると効率も悪いし、選定基準の一貫性が保てないことが予想された。
候補者絞り込み&指名プロセス
今後社内で分担して取り組むことも考えて自分がどうやって進めたのかを整理してみました。はじめからこういったプロセスを定義したわけではなく、私が結果として無意識的にやっていた作業を整理してみた内容です。
ステップ1 : 基本チェック
基本チェックとして登録ユーザー430人全員のプロフィールを確認し、スキルと勤務地を確認して絞り込みを行いました。
明らかに一致しない人を除いて、ここで430人から90人程度まで絞り込みました。
<判断基準>
- 弊社で使用している技術スタックの経験があるか
(iOS, Android, Windows, ruby, Vue.js, awsなど) - 希望勤務地が合っているか、フルリモート前提の人ではないか
ステップ2: 企業・事業共感度審査
会社のカルチャーと合うか、プロダクトへの共感があるかという視点でプロフィールを再度確認して絞り込みを行いました。こちらでも明らかに一致しないと思われる人を除いて、90人から50人程度に絞り込みました。特にプロダクトへの共感については「共感がある」という判断は難しいので、明らかに「共感がない」と思われる人を除く形で判断しました。
個別の記載事項の内容ではなく、全体的に見ての判断となっているのでこの部分はかなり主観的な判断になってしまっているかもしれません。一方で今回は1人でやったので一貫性は保てていると思います。
複数人で分担するときは10人分くらいは全員で一緒に確認して、判断基準のすり合わせをするのが良さそうです。
ステップ3: 入社可能性判定
実際に転職する意欲があるのか、弊社の提示できる条件・環境で転職してきてもらうことができそうか、という視点で絞り込みを行いました。こちらでも明らかに一致しない人を除いて、50人から25人程度に絞り込みました。
<判断基準>
- 自己申告の転職意欲
- 企業へのラブコールを送っているか
(送っている方が真剣に転職を考えてると判断しました) - スキルやご経験に対する希望年収額が、弊社の給与テーブルと著しく乖離していない
ステップ4: 入社イメージ判定
実際に指名を行うための指名理由を具体的に書けるかという点で再度見直しを行いました。ここで25人から9人に絞り込みました。
このタイミングでQiita, githubなどプロフィールに記載されているものにはすべて一通り目を通しました。一人一人についてできるだけ多くの情報を見て、どういった人物かを想像すること、また、弊社に入社いただいた場合に今ある課題を解決できるか、チームとしてアウトプットを出せるイメージが付くかを重視して絞り込みを行いました。
<判断基準>
- 社内の課題と本人の経験スキルを論理的に紐づけて説明できるか
- チームに加わったときに、アウトプットを出せるイメージがつくか
ステップ5: 指名送信
文面は自分がエンジニアとしてもらった場合に不快に思わない、納得感のあると思えるレベルを目指して作成しました。特に社内の課題と本人の経験スキルを紐づけて説明することは重視しました。時間の関係で9名全員に送る事はできず、最終的に6職種7名に指名を送信しました。
ステップ6: 再提示リクエスト対応
1名の方に年収面で不足があり再提示リクエストをいただきました。その場合には、まずその方の他社からのオファーの内容を確認して、他の会社にどう評価されているかや、その方本人がどのくらいの年収を求めているかを当たり付しました。
その上で改めて職務経歴などをよく見直し、社内のグレード(職位)と照らし合わせて、求められている年収相当のグレードと評価できるかを考え直しました。今回の場合は考え直した結果、社内での職位と整合の取れる形という結論になり、ある程度の増額を行い再提示しました。
また再提示の際には上記のような「どう考えて増額したのか」を簡単にメッセージに追記して送信しました。
結果
最終的には指名:7名に対して返信:7名、承諾: 5名、辞退2名という結果となりました。すべての方から返信をいただくことができ、7割の方と面談させていただくことになりました。
ユーザーからの評価も悪い評価は0で、良い評価を多くいただくことができたので、個人的には報われた気持ちになりました。(まだ採用できたわけではないので気が早いですが)
感想
430人から絞り込んで指名を送るという作業は、色んな人の経歴を見ることができ様々な意味で得るものが多いという部分もある反面、分量が多く、また判断に悩む部分も非常にありかなり時間がかかり大変でした。特に分量については一人一人確認するのに思っていたより時間がかり辛かったです。今後は他のメンバーも巻き込んでチームで分担してやろうと思いました。
とはいえ時間をかけて確認・検討した上で指名したことを、しっかりと受け取ってもらえた結果となったので嬉しかったです。
最後に
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