副菜の品数を減らす飲食店が最近増えている。ボリュームたっぷりの副菜を出して客を呼び寄せる韓国の外食文化が変わろうとしているのだ。物価上昇に伴い、単価が低い食材で副菜を作ったり、品数を減らしたりしてやりくりしている。また、「残り物の使い回し」などを懸念して副菜に手を出さない客が増えたのも一因だ。
5月28日午後、ソウル市鍾路区のオギョブサル(皮付き豚バラ肉の焼肉)店。肉を2人前注文すると、白菜キムチ・カクテキ・ナムル・チコリのあえ物と、副菜が4つ出てきた。昨年まではニラチヂミ・トトリムク(ドングリ粉の寄せ物)など副菜を8つ出していた店だ。店主は「野菜が値上がりして肉を包む葉物野菜やキムチ以外は(韓国の飲食店では普通おかわり自由だが、今は)おかわり自由にできない。ご了承いただきたい。メニューを値上げすると反発が大きそうなので、副菜を大幅に減らした」と説明した。
この日の昼食時に行ったソウル市麻浦区の大学街にあるサムバプ(葉物野菜にご飯を包んで食べる料理)店では、ノリやさつま揚げのいため物といった副菜をおかわりする学生が多かった。店主は「2-3年前までは目玉焼きや煮卵なども出したが、最近は物価が上がっておかわりがよく出る副菜は出さなくなった」と言った。
統計庁が2日に発表したところによると、昨冬の寒波などの影響で、4月の農畜産物の物価は1年前に比べ4.1%上昇したとのことだ。ホバク(ズッキーニによく似たうり44.0%)、ダイコン(41.9%)、トウガラシ粉(43.1%)など副菜によく使われる食材の物価上昇率が特に大きかった。