リズモアとは、西ハイランド地方のオーバンから北に10kmほど離れた島の名前で、スコットランドにキリスト教を伝えたとされるセント・モルアグのゆかりの地とされています。
ゲール語で「大きな庭園」という意味を持つ島は、人口こそ少ない物の、美しい島と言われています。
この島の名前を冠したウイスキーを出しているのが、グラスゴーにあるウィリアム・ランディ社で、1904年に創業し、現在では5年、12年、18年のブレンデッドウイスキーと、10年、12年、18年、21年のシングルモルトウイスキーを販売しています。
なお、シングルモルトに使用される原酒の蒸溜所については公開されていません。
では、ストレートから飲んでみます。
グラスに注ぐと、液色は少々淡い琥珀色、香りはリンゴとブドウと、アルコールの刺激が感じ取れます。
口に含むと、ほのかにブドウの香りが広がり、後からリンゴ、ハチミツ、栗、バニラと続きます。
味わいはアルコールからの辛さが目立つものの、後から軽い酸味と甘さが得られます。
ロックにすると、モルトの香りが際立つようになり、リンゴとブドウが追いかける印象です。最後にはバニラ、ハチミツの甘い香りが締めます。
味わいは酸味が主体となり、甘さが続きます。一方でビターもほのかに感じられます。
最後にハイボールにすると、リンゴの香りが先に現れ、ブドウがそれに続く印象です。ハチミツやバニラはあまり感じられません。
味わいは酸味がメインになります。
5年熟成のブレンデッドとしては上出来で、若い原酒ならではのアルコールの尖った印象は少なく、ストレートでもさほど厳しくはありません。
700mL、アルコール度数40度で、価格は2000円ほど。
同じ価格帯でシーバスリーガルやジョニーウォーカーの12年が買える事を考えると割高に思えますが、きつい癖が少ないので値段相応に楽しめるでしょう。
ネットでは5年物は見つかりませんでした。一方でシングルモルトの8年、ブレンデッドの12年は比較的見つかりやすいかと思います。いずれそれらも飲んでいきたいと思います。
<個人的評価>
- 香り B: ブドウとリンゴがメイン。加水でモルト。後からバニラやハチミツ。
- 味わい B: アルコールからの辛さがあるものの、酸味が中心で、甘み、苦みが追いかける。
- 総評 B: 5年熟成ながら香り豊かで飲みやすい印象。
リズモア 8年 700ml 並行 |