週プレNEWS TOP ニュース エンタメ 『コードギアス』谷口悟朗監督が警鐘を鳴らす「アニメ業界の幼稚性はここまできた」

ニュース

最新ニュース

『コードギアス』谷口悟朗監督が警鐘を鳴らす「アニメ業界の幼稚性はここまできた」

[2018年06月07日]

NEW

「決して業界の主流派ではなかった」と語るアニメ監督の谷口悟朗さん

2017年に誕生から100周年を迎えた日本のアニメ――。日本が世界に誇る一大コンテンツのメモリアルイヤーを記念して、週プレNEWSでは旬のアニメ業界人たちへのインタビューを通して、その未来を探るシリーズ『101年目への扉』をお届けしてきた。

第9回は、アニメ監督の谷口悟朗さん。5月26日より公開中の映画『コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道』について語っていただいた前回に続き、今回は自身のキャリアを振り返ってもらった。「決して業界の主流派ではなかった」と語るエピソードから次第に「現在のアニメ業界の問題点」が浮き彫りにされ…。

■アニメ専門誌に脚本家がよく露出していた理由

―デビュー作は『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』ですよね。ただ、強烈なインパクトを与えたのは『無限のリヴァイアス』であり、実質的なデビュー作はこちらだという印象が強いです。やはり当時から反響は大きかった?

谷口 ま、『ONE PIECE』はTVでかけるようなものではなかったですからね。楽しく撮らせていただいたけど、限りなくジャンプ読者の人に向けていたというか。『リヴァイアス』は…うーん、どうなんですかね。あの時、顔出しをほとんどしていなかったんですよ。作り終わってからの最後のムック本にちらっと登場したくらいで、コメントすらほぼ入れていません。作品のアイコンは脚本の黒田洋介さんにお任せ状態だったから、私を認識していた人なんてほとんどいなかったんじゃないですかね?

―顔出しをしなかったのは何かこだわりがあって…。

谷口 いえいえ。当時のアニメ雑誌は監督よりも脚本家のほうが取材依頼が多かったんです。脚本家だとインタビューを修正するにしても、文字数をきっちり合わせて直してくれて編集部が楽できるんですね。

―そんな理由で!?

谷口 本当ですよ。それに黒田さんや『コードギアス』の脚本家である大河内一楼もそうですが、彼らはアニメ雑誌の編集者やライター出身なんで、何が要求されるかよくわかっているんです。だから取材する側が楽できる。アニメ雑誌の堕落はここから始まっていったわけです。実際にこれ以降、アニメ雑誌は作り手にきちんと向き合った記事をあまりやらなくなったんですよね。

―これは僕らの都合なんですが、どうして細々とこんな記事を作っているかというと、今やアニメの声優さんや作り手の皆さんは、かつてのオタク向けなんてイメージを超えて、メジャーなアイドルでありクリエイターとしての実績があるわけじゃないですか。しかし、それを文化として記録するような記事が専門誌から全然出てこない。だから、一般誌の目線でミュージシャンや映画監督を取材するようなインタビューをアニメでもやろうと思ったんです。

谷口 それは大事だと思いますね。私が知っているアニメ評論や研究をされている方で藤津亮太さんがいらっしゃいますが、やはり彼も同じような危機感で声優さんのインタビューをしたりしています。他にもきちんとした方は何人かいます。でも、そこのバランスが取れないのがアニメ界の難しいところですよね。

谷口悟朗1710


ジャンプ50周年展VRはこちら!

連載コラム

Column

連載コラムを見る