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社会

世界の公海漁業、補助金頼み 乱獲を公金が支える構図鮮明

 公海で実施される漁業の収支は、世界で年に3億6千万ドル(約396億円)の赤字から最大でも14億3千万ドルの黒字と推定され、別途支出される総額41億8千万ドルに上る各国の補助金に大きく依存しているとの分析結果をカナダなどの研究グループがまとめた。6日付の米科学誌サイエンスアドバンシズに発表した。

 どの国の主権も及ばず、乱獲や密漁が深刻な公海の漁業を公的資金が支える構図で、補助金は日本が最多だった。グループは「公海の漁場面積の54%では利益が上がっていない。補助金削減と資源保護を通じ、真に利益が出る漁業への構造改革が必要だ」と指摘した。

(共同)

 北部太平洋の公海上で違法操業をしている可能性がある漁船(手前)を追跡する米政府の船(米沿岸警備隊提供)

 北部太平洋の公海上で違法操業をしている可能性がある漁船(手前)を追跡する米政府の船(米沿岸警備隊提供)

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