2016.1.17 (日) 20:19
ニューヨーク(NY)は空前のお茶ブーム。スターバックスによるお茶専門カフェ、Teavana(ティバーナ)に続き、Matcha Bar(マッチャバー)やChalait(シャレイ)など抹茶がテーマのカフェがオープンしては瞬く間に人気になっている。しかし注目されているのは抹茶のみならず。ついに昨年末にはウーロン茶専門店まで現れた!
エレナ・リアオさん
「Te Company(ティーカンパニー)」は、台湾出身のエレナ・リアオさんが10月にオープンした、ウーロン茶専門のティールームだ。以前はファッション業界で在庫や予算管理を担当していたエレナさんは、日々忙しい生活を送る中で自分で何かを立ち上げられないかと考えた。
時はサードウェーブコーヒー・ブームのまっただ中。故郷・台湾のウーロン茶をもっとニューヨークで広げられないかと思いつき、まずは会社員をしながら2012年に卸売り専門のウェブサイトから立ち上げた。
昨年暮れにティールームをオープンした理由について、「サイトでは香りなども楽しめないし味見もできない。素晴らしいお茶をキュレートできるような場所だったり、お茶を飲みながら落ち着けるような場所を作りたかった」とエレナさん。
お店では常時20~25種類のウーロン茶が用意され、すべてが台湾産で主に台湾北部と中部約10カ所の農園から仕入れたものだ。
どの茶葉がいいか迷う場合、「どんな種類のワインが好きですか?」と質問して客の嗜好を聞き出すという。「例えば深みのある味が好きなのか、香り高く繊細な味が好きなのか。また赤と白どちらが好きかなどを聞けば、だいたいウーロン茶の好みもわかります」。
2種類のウーロン茶(カップ5ドル~、ポット$8.5ドル~)と、高級レストラン、パー・セの元スーシェフだったスタッフの手作りリンツァークッキー(3.25ドル)
オープンしてまだ2か月少しだが、さすがは新し物好きなニューヨーカー。お店周辺のご近所さんを中心に、ウーロン茶をたしなむ姿だけでなく、エレナさんが開催するテースティングイベントに参加してウーロン茶を積極的に学ぶ姿も見られるとか。
ウーロン茶が抹茶に続く次のトレンドになりうるかと問えば、「まだちょっとわかりません…」と控えめな反応。「でも、ウーロン茶がより多くの方に知られて、もっと人気が出ることは間違いないでしょう」。
ニューヨークのお茶ブームは今後もっと広がりを見せていきそうだ。
(文:安部かすみ from ニューヨーク)
■店舗情報
「Te Company」
公式サイト
世界の素敵な暮らしをお届け。『Global Lifestyle』
■取材国:アメリカ
安部かすみ(あべ・かすみ)
2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。
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