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メルセデス・ベンツ日本は2018年6月6日、フルモデルチェンジした新型「メルセデス・ベンツGクラス」を発表し、同日より受注を開始した。顧客への納車は8月下旬以降となる見込み。
1979年の登場以来、約40年にわたり最高級クロスカントリービークルとして君臨してきたメルセデス・ベンツGクラスが、ついに新型に生まれ変わった。
新型のエクステリアは、スクエアなフォルムや丸形のヘッドライト、張り出したフェンダー、フロントフェンダー上に設置されるウインカーなど、従来型の特徴を受け継ぐことで、ひと目でGクラスとわかるデザインに仕上がっている。その一方で、フロント/サイドのウィンドウを曲面としたり、LEDライトを採用したりすることで、モダンなクルマへと生まれ変わった。
乗用車ベースのSUVとは異なり、基本構造には旧型と同様にラダーフレームを採用。サスペンションは、フロントが独立懸架のダブルウイッシュボーン、リアは新設計のリジッドアクスルとした。ステアリングは、従来のボール循環式から電動アシストのラック&ピニオン式に変更することで、ドライビングフィールを向上させるとともに、運転支援システムへの対応を図った。走破性を示す数値は、登坂能力が最大100%(45度)、前後アクスル間最低地上高が24.1mm、デパーチャーアングルが30度、アプローチアングルが31度、ランプブレークオーバーアングルが26度など、従来と同等、またはそれを上回る性能を手に入れている。
ボディーサイズは、全長が53mm増の4817mm、全幅は64mm増の1931mmと拡大しているが、フェンダー、ボンネット、ドアをアルミニウム製とし、また、高張力/超高張力鋼板を用いることなどで約170kgの軽量化を実現。それでいながら、フレーム/ボディーシェルのねじり剛性は約55%向上しているという。
インテリアは、従来型と同様センターパネルに3つのデフロックスイッチを配するなどして、本格的オフローダーであることをアピールする一方、12.3インチのワイド液晶2枚を用いたインストゥルメントパネルなど、メルセデスの最新モデルらしいデザインも採り入れている。
パワートレインは、M176型4リッターV8直噴ツインターボ(最高出力422ps/最大トルク610Nm)を「G550」に搭載。一方、トップパフォーマンスモデルの「メルセデスAMG G63」には、最高出力585ps、最大トルク850Nmを発生するするM177型4リッターV8直噴ツインターボを採用している。トランスミッションは全車で9段ATとなる。
最新の運転支援システムを採用するのも新型Gクラスの特徴のひとつで、衝突回避をサポートする「アクティブブレーキアシスト」をはじめ、渋滞追従機能を備えた「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」や、死角をモニターする「ブラインドスポットアシスト」などからなる「レーダーセーフティーパッケージ」を全車に標準装備。また、夜間に周囲の車両のドライバーを幻惑することなくハイビームを使用できる「マルチビームLEDヘッドライト」などにより、快適なドライブをサポートする。テレマティクスサービスの「Mercedes me connect」も標準で提供される。
新型Gクラスのラインナップは次のとおり。なお、当面の間、従来型も継続して販売される。
- G550:1562万円
- メルセデスAMG G63:2035万円
(文=生方 聡)
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