なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る

水曜インタビュー劇場(殺到公演):キリンの月額制ビールは大人気なのに、なぜ再開できないのか (1/6)

» 2018年06月06日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 家で“つくりたてのビール”を飲みたい。ビール工場のようなところに住むことができたらなあ――。そんな夢のような生活を送ってみたいと考える愛好家もいるのでは。不可能ではない。

 「そんなの無理でしょ。なにバカなこと言っているの?」と思われたかもしれないが、キリンビールが展開している「キリンホームタップ」をご存じだろうか。専用サイトで申し込むと、月額6900円(税別)で自宅用のビールサーバーを借りることができ、毎月サーバー向けの「一番搾りプレミアム」(1リットルペットボトル×4本)が工場から自宅に直送されるのだ。

「キリンホームタップ」の申込者が殺到した

 2017年6月にこのサービスを始めたところ、すぐに申込者が殺到する。先着順ということもあって、我先に申し込む人がたくさんいて、専用サイトはつながりにくい状況に。申し込みができない状態が続き、不満の声がたくさん届いた。また当初の想定以上に注文する人が多かったので、製造が追い付かない事態に陥ったのだ。「告知をするとすぐに枠が埋まってしまう。このままでは大変なことになる」(担当者)ということで、17年10月を最後に受け付けを中止している。

 現時点で、登録者は2000人ほど。販売再開のメドはたっていないので、この人たちだけ“つくりたてのビール”を楽しむことができるわけだが、ここで2つの疑問がある。「キリンビール」という日本を代表する大企業が、なぜ数千人ほどの申し込みがあったくらいで、受け付けをストップしたのか。また、なぜ販売再開のメドがたっていないのか。その謎を解くために、キリンホームタップを担当している落合直樹さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

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<div style="clear:both;margin:15px 0 0 0;padding:10px;">世の中には「?」が溢れている。なぜ売れているのか、なぜ話題になっているのか、なぜ行列ができているのか――。こうした疑問を解くために、編集部の土肥義則がキーマンに直接アタック! 難しい話はやわらかく、やわらかい話は真面目に、対談形式で紹介する。<div style="background:#eee;padding:5px 10px;font-size:small;margin:5px 0px 0px 0px;">※こちらのページには2015年7月以降の記事を掲載しております。<br>それより前に掲載された記事にをご覧になりたい方は「 <a href="http://bizmakoto.jp/makoto/series/1822/" style="color:#369;">2015年6月以前の記事一覧</a> 」をご覧ください。</div></div>

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