【6月6日 AFP】中米ニカラグアの人権団体は5日、4月18日に始まったダニエル・オルテガ(Daniel Ortega)大統領に対する一連の抗議デモで、これまでに少なくとも121人が死亡したと発表した。

 抗議デモはもともと、政権が打ち出した年金減額などを含む社会保障制度改革への反発として発生。改革は撤回されたが、40年以上にわたって政権を維持し、強権的なオルテガ政権の退陣を求めるデモが続いてきた。

 死者数はニカラグア人権センター(Nicaraguan Center for Human Rights)がまとめたもの。一触即発となっているマサヤ(Masaya)では過去数日の衝突で10人が死亡した。グラナダ(Granada)では5日、デモ隊と機動隊の衝突の際に銃撃で幼い少年1人が犠牲になった。

 負傷者もこれまでに1300人に上っている。

 ローマ・カトリック教会が当初仲裁を図ったが、5月30日に犠牲者の母親たちが主導したデモ行進に対する弾圧でさらに16人が死亡したことを受け、打ち切った。(c)AFP