●㊷ 「沖縄・那覇座談会」の報告(中編)

20170527沖縄座談会2部

 熱気溢れる沖縄座談会は小休止をはさみ、自由懇談会に移った。
 司会が「皆さんお待ちかねの懇談会を行なっていきたいと思います!」と呼び掛けると、「待ってました!」と参加者の笑顔がはじける。
 最初に、地元沖縄から参加されたFさんが、第1部での木本貴子さんやCさんへの除名処分の話を聞いた感想を話して下さる。
「もう本当に信じられないお話ばかりで驚きました。先ほどの職員Bさん(金銭横領疑惑の主犯格)ですが、今も解雇されることもなく職員として居るわけですよね。もう鳥肌が立ったというか、ちょっと訳が分からないです。
 今日はこういうふうな会に参加させていただいて、自分も知り合いの九州の先輩と相談しながらほんとに頑張っていきたいと思います。」
と、興奮冷めやらぬ様子で語られる。
 すると沖縄出身で現在は首都圏に住むGさんが手を挙げて話される。
 沖縄出身のGさんは沖縄の平和を願い、現在住んでいる場所でも米軍基地の問題に声を上げているという。しかし、地元組織の座談会で辺野古移設のことを話すと、幹部から「沖縄の人が何も言っていないのに何であなたが声出すの?」と批判されるという。
 Gさんは沖縄の参加者に質問される。
「米軍基地の辺野古移設に関して、公明党は賛成に回っているにもかかわらず『賛成』とは一切口に出さないまま、無言の状態で活動してますよね。沖縄の学会員さんの気持ちはどういう感じなんですか?」
 Fさんは、「自分の近くの人は、実際のところ反対という方が現におられます。ただ声を大にしては言いませんけど。」と答え、顔を曇らせた。
 すると沖縄在住のAさんが、「本音では反対なんだけど、組織の決定・打ち出しだから仕方がないっていう感じですよ。
 沖縄公明党も、前は辺野古移設に反対する主張をしてたんですけどね。でも中央に取り込まれたんでしょうね。反対すると次から選挙の公認を受けられなくなるのではないでしょうか。きっと我が身可愛さに反抗できないんですよ。」
と、沖縄の現場組織の実情を吐露される。
 続いて、沖縄出身のHさんが話をして下さる。
「私、ちょっと辺野古にはうるさいんです。
 池田先生の長編詩に、
 『誰よりも誰よりも 苦しんだあなたたちこそ
 誰よりも誰よりも 幸せになる権利がある
 そうなのだ ここに安穏なくして 真実の世界の平和はない
 ここに幸の花咲かずして 人の世の幸福はない
 悲惨なる過去の歴史に ピリオドを打て!
 国土の宿命をば転じ
 必ずや必ずや この天地にこの島々に 常楽の民衆の都を創らねばならない』とあるんです。
 “沖縄に平和がなければ世界に平和はない”ってことなんです。
 でも沖縄は、人の良さというか長い物に巻かれる的なところがあって、70年もずっと米軍基地があって、もう諦めムードになってきている。
 それで私は立ち上がって行ったんだよね、Iさんと、僕ら行ったんです。」

 Hさんは隣に座っているIさんを見ながら、熱く語り始める。
 去年6月、HさんとIさんは一緒に「米軍属暴行殺害事件の被害女性の追悼集会」に参加するため来沖した。そして共に、参加者6万5千人の中で三色旗を掲げ、『米軍基地撤退』などを強く訴え抜かれたという。
 Hさんは憤怒の表情を浮かべられながら語る。
「その集会に参加しなかったのは公明党と自民党だけですよ。
 与党になって10年以上ですか?もう病体のように自公の利害が出来ちゃってるんですよ。
 だから、日蓮大聖人から始まった反権力が、そうじゃなくて逆になっちゃった。そうなると真面目な人間ほど馬鹿を見るというか」

 当時「辺野古移設反対」と言っていた沖縄公明党は、連立与党である自民党との選挙協力を意識してその集会への参加を自粛したのではないかと言われている。
 沖縄を心から愛するHさんは熱き決意を語られる。
「でも先生は、『沖縄の人は人が良いけど馬鹿ではない』『必ず将来はこの地から世界の指導者が出る』って言われているんですよ。出るって言われている以上は、僕らが成らんといけない訳です。」

 実はHさんは、この沖縄座談会に参加される直前、地元の幹部職員から呼び出され、なんと「元創価学会職員3名の座談会に行かれては困る」との話をされていたという。その職員からは“自分の組織から3名の座談会に参加する人間を出したくない”という「保身」の命を感じたという。
 続いて、婦人部のJさんが話して下さる。
「実は私のところにも婦人部の幹部が来たんですけど、私のことを心配して指導しようとしたので、『何言ってんのよ。“会長”に付いて行っちゃだめよ。こっちが本流だからこっちにおいでよ』って逆に言いました。
 そうしたら、『“会長”って原田会長のこと?』って言って、ひっくり返りそうになっていました。
 でも、やっぱり私たちが、“今の組織に流されちゃダメだよ。原田会長についていっちゃダメだよ”って言わなきゃいけないと思うんです」
と、真剣な眼差しで話される。
 Hさんが頷きながら語られる。
「大白蓮華4月号に牧口先生が一体何をしたかったのかが書いてあるんですよ。日本国民の『自分で考えない』、『人任せにする』、『権威に弱い』、まさしく今の創価学会ですよ。それを牧口先生は、『地位がなんだ!役職がなんだ!』ってことで変えたかった。
 でも今その真逆のことを学会本部はやっている。地位や名誉とかね。特に上に行けば行くほどさ、池田先生の指導を読んでない。
 だからね、師弟を語った人はね、飛ばされちゃうんだよ。
 一人だけいなくなったでしょ、正木。あの人いつも会合で『ここだけの話・・』って師弟の話をするんですよ。
 やっぱりまずいんだろうね、原田からすると。彼いなくなっちゃったもんね。」


 正木正明元理事長に創価変革のために立ち上がってもらいたいといった話をよく聞く。しかし、正木元理事長は、本部職員であった私たち3人の電話を着信拒否設定し、私たちが貴子さんたち会員の除名処分の撤回を求めて必死にかけた電話を無視し続けた。
 結局、本部職員にいじめられた貴子さんたち会員が、“一度で良いので話を聞いていただきたい”と必死に救いを求めて声を上げ続けたにもかかわらず、一度も話を聞かずに見殺しにしたのである。そうした意味では私たちは原田会長と何ら変わらないと思っている。小平が話す。
「よく偉くなって創価学会を変えるんだっていうふうな考え方があって、最近も創価大学の時の同級生から、『偉くなって創価を変えるということは考えなかったのか』って聞かれたんです。
 確かに当時、僕たちがそういった話し合いをしたことは実際にありました。でもやっぱり目の前で貴子さんやCさんが除名される状況を放っておいて、10年後、20年後に『偉くなったから変えよう』って言うことにはやはりなりませんでした。だって、それじゃ遅いですから。
 本部職員の基本的な思考は“偉くなってから変える”っていう感じですよ。でもそれって無理な話で、純粋に闘えば闘うほど、現場で職員幹部の振る舞いに苦しんでいる方々がいたり、声なき声を聞くんです。それを放っておくのか、上の幹部に一言でも言っていくのかっていう“ふるい”にかけられた時に、先生の仰ることはどちらなのか。それは不器用かもしれないけれど、会員の声を何とか伝えていくっていう方向だと思うんです。」

 婦人部のGさんが、「そうするしかないですよね!」と深く頷かれる。
 多くの本部職員が、いつか偉くなったら理想的な学会本部に変えると言っているうちに、いつの間にか「権力の魔性」に牙を抜かれていくのである。

 続いて、皆の話をじっと聞いていたKさんが話して下さる。
「私、難しいことはよく分からないんですけども、天台宗という宗教で伝教大師の最高の教えを学んだ、一番中心のところを受け継いだ法主が『日蓮大聖人はおかしい』と言っていて、“なんでそんなトップの人が大聖人は正しいっていうそんな簡単なことも分からないんだろう”っていう疑問があったんです。
 それから70年が経って、日蓮正宗で日達とか日顕とか一番トップの人が一番正しい創価学会が分からない、というのを目の前で見て。
 それで今、学会本部の秋谷、原田っていうトップを見てみると、何かやっぱり同じ方程式があるのかなぁって思っています。」

 本質的な問題である。特に男性は、他者より勝りたいという「勝他の念(修羅界)」が強い傾向がある。そして一度「嫉妬の命」に侵されてしまうと、物事を歪んでしか見られなくなるのである。
 ゆえに、常に油断と慢心を戒め、人間革命の闘いに挑み続ける中にしか、正法は守れない。
 原田会長を始めとする本部執行部が、昭和54年に師匠池田先生を裏切った歴史を露も忘れず、反省し続けなければ、容易に創価三代の軌道を逸脱していくことは自明である。
 さらにKさんは、ご自身の体験談を語って下さった。
「私はある元本部職員が除名になったのを知って、『除名はおかしいでしょ』って言って本部執行部の一人に手紙を出したんですが、それから地元の方面幹部に呼ばれて、『お前、昔からなあ、直訴は打ち首って決まってるんだ』って言われまして、役職解任になったんです。
 幹部は『解任する』って言ったら私が怯えると思ってるんですけど、逆に私は『聖教新聞の代配もしたらいけない』って言われて、もう一生しなくちゃいけないって思ってたんで、ほっとしたっていうか。でも、正配の人ももう70才を超えていて、他にやる人が誰も居ないのでどうするだろうと密かに心配しています。」

 無慈悲な幹部の行為に、参加者から「ほんとに心ある人がどんどん切られていってますよね。」との声が上がる。
 それを聞いたHさんも憤りながら話される。
「私もブロック長を解任になったんです。だけど県長が、『でもH君、地区幹事になったじゃん』って言うんです。でも私はもともと地区幹事を兼任していたんです。
 すると、県長は『じゃあ多分、次の人が上がるためだろう』って言うんです。だけど、副圏長がブロック長として降りてきました。」

 Hさんの声に一段と力がこもった。
「とにかく会社と一緒になってしまい、縦社会があって、組織の中で意見を言ったら排除されてしまうんです。
 でも私は、今回の沖縄座談会で皆と話したことを、“こういう問題があるんですよ”と地元の幹部にはっきり言いますから。みんな学会を良くしようと思って来ている訳ですから、私は言いますよ。
 それを言って『お前クビだ』って言うなら名誉あるクビですよ!」




◆【緊急告知】本日7月6日(木)テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」でサイレントアピールの模様が放送予定

 本日7月6日(木)23時~23時58分、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」の中で、先日6月18日の学会本部前でのサイレントアピールの模様が放送される予定となっています。
 お時間のある方は、ご覧ください。
 ※大きなニュースが入った場合は延期されることがあります。



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プロフィール

Author:創価学会元職員3名
小平秀一
平成7年3月、創価高校を卒業。
平成11年3月、創価大学を卒業。
平成11年4月、宗教法人創価学会に入職。
平成24年10月、宗教法人創価学会を懲戒解雇。
平成26年6月、創価学会を除名。

滝川清志
平成12年3月、創価大学を卒業。
平成12年4月、宗教法人創価学会に入職。
平成24年10月、宗教法人創価学会を懲戒解雇。
平成26年6月、創価学会を除名。

野口裕介
平成14年3月、東海大学を卒業。
平成14年4月、宗教法人創価学会に入職。
平成24年10月、宗教法人創価学会を懲戒解雇。
平成26年6月、創価学会を除名。

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3名の著作
『実名告発 創価学会』
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プライバシーに配慮し、登場人物は会長・理事長を除き、地名を使って仮名にしています
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