警察の痴漢対策ポスターに批判

愛知県警察本部が作成し、6月から掲示されている、痴漢対策のポスターついて、登場する男性が逮捕された段階で罪が確定したかのような表現が使われているとして、インターネット上で批判が相次いでいます。
批判が相次いでいるのは、愛知県警察本部が作成したポスターで、6月から痴漢撲滅キャンペーンの一環として県内各地に貼り出されています。
ポスターでは、「あの人、逮捕されたらしいよ。」という見出しとともに、男性のイラストが描かれ、左半分には、女性2人がSNSの「LINE」を使ってやりとりしているような形式で、「性犯罪者じゃん」、「仕事もクビになるよね~」などと書かれています。
こうした内容について、逮捕された段階ですでに有罪が確定したかのような表現が使われているとして、インターネット上では、「逮捕=犯罪者扱いするのは一線越えすぎじゃない?」とか「これを警察が出しているところが最大の恐怖」などといった厳しい意見が相次いでいます。
ポスターについてツイッター上でいち早く批判した弁護士の亀石倫子さんは、「裁判で有罪が確定するまでは、逮捕されても罪を犯していない人として扱われなければならない。痴漢は特にえん罪が生まれやすい犯罪でもあり、警察が誤ったメッセージを伝えるのは問題が大きい」と指摘しています。
今回のポスターについて愛知県警察本部にどんな意図で作成したかなど、説明を求めましたが、これまでのところコメントをしていません。