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舞台はあなたの身体の中『はたらく細胞』擬人化科学系マンガ&アニメ

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この作品を見ると絵本の世界を思い出すすやまたくじです。
今回はそんな絵本のような擬人化世界を描く体内漫画&アニメ『はたらく細胞』の感想レビュー評価・考察を。

▶目次 【クリックで表示】

動画解説:擬人化科学系漫画&アニメ『はたらく細胞』(約13分半)

はたらく細胞とは?

  • ジャンル:科学、細胞擬人化、体内のお仕事
  • 作者:清水茜
  • 掲載誌:月刊少年シリウス
  • 連載期間:2015年~
  • テレビアニメ:2018年・7月~

これはあなたの物語、あなたの体内(からだ)の物語。

赤血球や白血球などを擬人化。

そんな細胞の仕事と日常生活を描いた体内漫画。

ストーリーを楽しみつつ身体の仕組みも一緒に学べる。

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赤血球や白血球などの細胞を擬人化

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赤血球・白血球・血小板・マクロファージ・好酸球・ヘルパーT・制御性T・キラーT・ナイーブT・記憶・樹状などなど、聞いたことある細胞から聞いたことない細胞までもられなく擬人化。

そんな細胞たちの日常生活や仕事を人間社会風に描いているのがこの作品の最大の特徴。

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例えば、メインとなる赤血球(体中に酸素を送り肺に二酸化炭素を送る)は赤い服、白血球(ウイルスや雑菌を駆除)は服だけでなく全身が真っ白。

その他にも、画像のように集合して傷口を塞ぐ(乾くとかさぶたになる)血小板は幼い子供の姿をしてよく集団で活動する。

ガン細胞などの異物を殺すリンパ球『キラーT細胞』はマッチョで好戦的な殺し屋集団のようなど、その名称とその特徴からイメージしやすい格好をしています。

もちろん、細胞なので赤血球だけでも何人もいるといった形ですね(格好は同じですが顔や髪型などが違う)

 

体内を人間社会風に描いている

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はたらく細胞ではそんな擬人化された細胞たちの仕事や生活を人間のそれのように描いています。

血管などの体内は人間が生活する街のような感じ。

例えば、赤血球だったら酸素をO₂と書かれたダンボールに詰めて体中に運ぶという配達員のような仕事として描かれています。

その過程でそれぞれの細胞の働きや訪れた器官などの解説も入ってくる。

そして、その道中でウイルスや菌に襲われたりといったトラブルも(笑)

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菌やウイルスが登場したら白血球などの免疫細胞(赤血球や血小板などは血液細胞)の出番。

白血球はウイルスや菌を駆除する警察よりも過激な軍隊のような形で仕事が描かれていますね。

なにしろ捕まえたり警告したりせずに外敵は即駆除ですからw

白血球の方でも役割や実は好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球・単球といった種類があるといった解説も(作中ではそれぞれ課が違う形で描かれています)

メインは赤血球ですが、場合によっては他の細胞目線で物語が進行する群像劇形式でそれぞれのストーリーが展開する構成となっています。

 

アニメ版と原作漫画を比較

  • 放送期間:2018年・7月~
  • アニメーション制作:david production
  • キャスト:主人公赤血球・花澤香菜、白血球・前野智昭、血小板・長縄まりあ、キラーT細胞・小野大輔、マクロファージ・井上喜久子

アニメで色が付いてグッと分かりやすくなった。

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こちらがアニメ版の各キャラクター。

アニメ特有の原作よりも気合の入った作画はもちろん、はたらく細胞の場合は色でキャラ分けをしている点も大きいですね。

原作漫画でももちろん色分けはしていますが、フルカラーのアニメと比較するとやはり見た目は段違い。

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あとは同じ細胞だと同じ服装をしている点も大きい。

顔や髪型が違っても1ページのキャラが多くなると原作マンガだとどうしても見づらさを感じる。

漫画だとこの他にセリフや解説文字も入ってきますからね。

これがスッキリした分、アニメ版は原作よりもキャラが増えた時も見やすいというのも大きい。

画像のように服装は同じでも髪の色の違いもアニメだと分かりますからね。

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そして、アニメといえばやはりアクションも忘れてはならない。

白血球と菌の戦いもバトルアニメのような迫力あり。

最近のアニメは本当にこの辺の技術が上がりましたよね~。

この辺のバトルをより楽しみたいならやはりアニメ。

逆に原作漫画は時短とよりちゃんと学びたい時(解説文などがじっくり読めるので)におすすめですね。

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はたらく細胞の独自評価・考察

学校の教科書や専門書などを読むより分かりやすく楽しんで身体のことが学べる。

それが本作の最大の魅力でしょう。

楽しむだけじゃない知識系でありながら、エンタメ要素の方も何気に高い。

ここからはそこに注目して感想や評価、考察をまとめていきます。

擬人化で体内のことが分かりやすく知れる

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細胞を擬人化して体内を人間社会のような形で表現する。

これだけで文字で書かれただけよりもグッと分かりやすくなりますよね。

絵の力はやはり偉大です。

教科書なんかもこうした方がいいと思うのですが、それをしないのは作る方が大変なのと文字中心の方が良いと未だに思っているお偉いさんが多いせいでしょう。

まず大事なのは分かりやすさだというのに(どんなに良い内容も伝わらないと意味がない)

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あとは擬人化して細胞世界を人間社会のように描いたのも大きいですね。

これによって親しみや共感がグッと増してますから。

傷口を塞ぐ血小板が仕事をしているときは工事現場のように通行止めするなど、街中でよく見る風景を思い起こさせますしね。

ちなみに、血小板が子供の姿をしているのは実際の血小板が赤血球や白血球よりも小さいからかと。

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そして、細胞だけでなく菌やウイルスもその名称や特徴を反映した姿形をしている。

こちらは人間というよりモンスターのような形で描かれることが多いですね。

例えば、上の画像はおたふく風邪の原因となるムンプスウイルス。

細胞をおかめのような顔に変え、『フク~』としか言えないゾンビに変えてしまう。

圧倒的な増殖力を持っているが予防接種に弱い。

一時期に話題になったデングウイルスは感染した細胞を天狗に変えるなど、

ダジャレかよっ!?

といったものもあります(笑)

実際の被害や解説はリアルですが、演出に関しては分かりやすさやイメージ重視とこの辺が絵本のような印象を受けた一番の理由ですね。

 

一般的じゃない細胞や菌も数多く登場

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赤血球や白血球、あとは知っている人なら血小板とかも知っていると思うのですよ。

では、上の画像のようなB細胞・マスト細胞・記憶細胞・樹状(じゅじょう)細胞は知ってますか?

多分、ほとんどの人が聞いたこともないと思うのですよね(僕はなかった)

こういった一般的なマイナーな細胞も登場し、さらにそれらの活躍を描く。

一度だけでなくだいたいどの細胞も複数回登場して活躍するため、よりどういったものかも覚えやすくなっています。

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それは味方側の細胞だけでなく敵側の菌やウイルスでも同じ。

スギ花粉・インフルエンザウイルス・ピロリ菌・悪玉菌などの有名どころだけでなく、セレウス菌・化膿レンサ球菌・ライノウイルス・カンピロバクターなどのマイナーどころも登場。

もちろん、菌・ウイルス側もどういった働きをし、どういった被害を身体に及ばすのかといったことも漫画を読めば分かる形になっています。

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そんな中でも特に衝撃を受けたのがマクロファージという細胞ですね。

見た目は可憐で服装は昔のナースのような格好をしていたので、最初は回復系の細胞なのかな?と思っていたのですが、

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実は笑顔でナタを振り回して敵を駆逐していくどっかのサスペンスアニメのヒロインのような怖ろしいキャラ。

ちなみにマクロファージは白血球の一種でその中でもトップクラスの殺傷能力を持っている細胞のようで。

この辺は細胞の特徴をうまいこと利用していますねw

 

常に細胞目線のドキドキ感やドラマチックな展開も

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はたらく細胞では人間目線(外の目線)は一切なく全て細胞目線。

そのため、外から見れば一目瞭然なことでも体内では最初何が起きているか分からない。

この辺はパニック映画のようなドキドキ感がありますね。

スギ花粉の発生から免疫細胞のエラー、そこから起こるアレルギー症状や病気などの言葉上ではよく聞く内容がストーリー仕立てで分かります。

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あとは病気とはまた違う外傷でのトラブルですよね。

こちらも急に体内に穴が開き、大量の赤血球などの細胞が外に放り出されるといったSF映画のような展開となっています。

外傷も体内からだと最初は何が起こっているか訳が分かりませんからね。

ちなみにこれらのトラブルは後で司令室から情報が放送される仕組みになっています。

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病気や外傷のトラブルだけでなく、細胞同士のドラマも描かれているのも本作の魅力。

お互い協力し合うだけでなく、ときにはぶつかりときには誤解や軋轢が生まれるところも人間社会と同じ。

なかでも良かったのが画像の好酸球の話ですね。

金髪ツインテールでツンデレ感もある好酸球はヒロイン要素が高い。

なので、もっと出番を!

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また、がん細胞のエピソードもちょっとホロリときましたね。

ガンというと人間的にはマイナスなイメージしかありませんが、細胞にとっては同じ仲間がエラーで生まれたもの。

生まれた瞬間からできそこないとして免疫細胞に命を狙われる怒りと悲しみが描かれているエピソードです。

ドラマで見ることによって細胞・菌・ウイルスなどの漠然としたイメージがけっこう変わる作品ですね。

 

はたらく細胞のひとこと感想まとめ

はたらく細胞は漫画を楽しみながら学べる知識系なだけじゃなく、ストーリーのエンタメ要素も何気に高めな作品。

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