【ゴルフ】大山志保、気持ちで勝つ! 2年ぶりVへ68 単独首位2018年6月3日 紙面から
◇ヨネックス・レディス<第2日>▽2日、新潟県長岡市・ヨネックスCC(6422ヤード、パー72)▽晴れ、21・3度、北北西1・1メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽107選手(うちアマ11人)▽観衆5987人 2006年賞金女王の大山志保(41)=大和ハウス工業=が6バーディー、2ボギーのベストスコア68で回り、通算6アンダーで単独首位に立った。頸(けい)椎間板ヘルニアを患い、現在は公傷制度の適用を受けての出場。今も完治していないが、2年ぶりの優勝を目指す。1打差の2位に、ともにツアー未勝利の石川明日香(20)と木村彩子(22)が続く。2週連続優勝のかかる岡山絵里(21)=ニトリ=は通算4アンダーで4位。 日本海からの風に焚きつけられるように、大山の気持ちが高ぶっていく。3連続バーディーで上がり、一気に単独首位へ浮上。ツアー復帰4戦目で復活Vが見えてきた。 「ガッツポーズ、出ましたねぇ。一番すごかったのは15番ですよ。パーパット、6メートルはありました。自分で何やったか覚えてない」と大声で笑った。16番で5メートル、17番も5メートル、そして最終18番は1メートル。バーディーパットを決め続け、いつも通りの大山スタイルである、歓声の大きい方に向かって力いっぱい拳を振った。 まだ体調は万全とはいえない。この大会は、06年に初めて優勝したころから先輩プロの紹介で新潟県柏崎市内に宿泊。例年なら毎日、行きつけのレストランで豪華な夕食を堪能しているが、「今回は首と背中の状態が悪く、ずっと微熱もあり、うかがえてないんです」という。 昨年9月に頸(けい)椎間板ヘルニアで公傷(トーナメント保障制度)の認定を受けた。今年2月に復帰届けを提出したものの、その直後に再び首を痛め、5月のほけんの窓口レディースが自身の今季開幕戦。まだ手さぐり状態での戦いだ。 「優勝のチャンス…。どんなプレーになるんだろう。この2日間も気持ちでプレーした。気持ちだけは負けないで戦いたい。私にはそれしかないです」 新潟県中越沖地震発生から40日後の開催だった07年大会では、9位の賞金だった139万9500円を全額、柏崎市に寄付するなど思い入れの深い土地だ。「毎日差し入れていただくおにぎりが本当においしい。今日もハーフターンで3つ食べました。元気が出ます」。情熱を新潟産コシヒカリであおり立て、通算18勝目を取りに行く。 (月橋文美) |