【芸能・社会】安室完結 75万人動員ラストツアー最終公演2018年6月4日 紙面から
デビュー記念日の9月16日に引退する歌手の安室奈美恵(40)のラストツアーが3日、東京ドームで最終公演を迎えた。2月17、18日にナゴヤドームで開幕し、全国の5大ドームで17公演を開催。この日で観客動員が75万人となり、同一ツアーにおいては小田和正(74万人)を抜いてソロアーティスト史上最多記録を樹立した。8種類の衣装で全30曲を全力パフォーマンス。人生最後となる「ツアーファイナル」で完全燃焼した。 デビューから25年で開催したツアーは22回。716ステージを踏み、合計497万人を動員した。初陣はデビューから3年後の1995年。「SUPER MONKEY’S」(現MAX)のメンバーも一緒だった。 ソロ名義での初ツアーは97年3月23日の三重県営サンアリーナ公演。全国各地でファンを拡大し、国民的歌姫へと成長とした安室だが、惜しまれながらも最後のツアーが終着点を迎えた。30曲目を歌い終えると、ステージで1列に並んだサポートメンバーと一人ずつ抱擁。そして安室の涙腺は崩壊した。 「9月16日以降、こうして私がステージに立つことはありません。だからこそ、この25年間が私にとって大切な思い出になりました。こんな私に25年間、ステキな思い出をつくってくださったファンの皆さん、そしてサポートしてくださった全ての皆さまに心から感謝しています。ありがとうございました」 パフォーマンスの内容を重視するため、約10年前からライブでMC(トーク)をしないスタイルを貫いてきた安室だが、大勢のファンに直接感謝を届ける貴重な機会だけに、今回は各公演の最後に気持ちを伝えてきた。その締めくくりとなるステージ。最後の最後に紡いだ言葉は、自身の引退によりショックを受けるファン、いわゆる“アムロス”を迎えるファンへの激励だった。 「いち音楽ファンとして、皆さんの毎日の中にすばらしい音楽が常にあふれているよう、心からそう願っています。これからもすてきな音楽にたくさんたくさん、ぜひ出会ってください。25年間、本当にありがとうございました」 5万2000人のファンたちからも「ありがとう!!」の声が上がり、号泣するファンが続出した。安室もタオルで涙をぬぐうと「最後は笑顔で。みんな元気でね。バイバーイ!!」とシャウト。投げキッスをしてステージを後にした。 ツアーのステージはこれで見納め。しかし、引退まであと3カ月ある。所属レコード会社は今後について「何も決まっていない」としているが、マイクを置く場所はファンの前である可能性は十分に高い。 ◆安室★最近の歩み▼2017年9月 16、17日に沖縄・宜野湾海浜公園でデビュー25周年記念コンサートを開催。同20日に、2018年9月16日をもって引退することを電撃発表 ▼同11月 オールタイム・ベストアルバム「Finally」が発売初週で111万枚のセールスを記録。10代、20代、30代、40代の4年代連続でのミリオンセールスは史上初 ▼同12月 14年ぶりにNHK紅白歌合戦に出場。自身にとってのラスト紅白に ▼18年5月 沖縄県から県民栄誉賞 ◆BDなど8月発売この日のファイナル公演の模様と、昨年9月に地元・沖縄の宜野湾海浜公園で開催した野外凱旋(がいせん)公演に加え、今回の5大ドーム公演から、5人のディレクターがテーマ別に編集したライブ映像を1公演選べる3枚組のライブDVD&ブルーレイディスクが8月29日に発売されることが決まった。8800円(税込み)で全5種類。
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