一番心配なのは、ユーザーの人たち。
オープンソースになったソフトウェアのコードをシェアし、「プログラマーのFacebook」とも呼ばれているGitHub(ギットハブ)が、Microsoft(マイクロソフト)社に買収されるかもしれない、とBloombergが伝えています。これについてどちらの会社も否定していますが、はやければ現地時間の月曜日にも起きる可能性があるようです。
Business Insiderいわく、Microsoftは数年にわたってGitHubを買収したい旨を匂わせ続けてきました。ですが、やっと彼らが興味を明らかにしたのは先週金曜日のこと。一方GitHub側は、これまでずーっと「独り身で全然かまわないよ」って顔をしていましたが、この話題は急激にふくらんでいき、世間では「いよいよ実現するか!?」という空気になっているのです。
そこで米Gizmodoが本件について質問をぶつけてみましたが、Microsoftの広報は「噂や憶測については何もお答えできません」との返答があり、GitHubからは無回答のままとなっています。
さらにBusiness Insiderによりますと、GitHubはつい半年前に「上場したがっている」と伝えられ、新規上場株式会社になるにはどうしたら?と模索していたそう。ちなみにGitHubの評価は、2015年時点で20億ドル(約2200億円)。しらばっくれていても、信憑性は大いにありますよね。
またBloombergの報道では、GitHubは2014年にMicrosoftでCEOの座についたサティア・ナデラに感銘を受け、一部を売却することを選んだと伝えています。ナデラはMicrosoftをオープンソースの世界で最も影響力の強いスポンサーにしようと考えているのです。
たとえばApple(アップル)やAmazon(アマゾン)、それにFacebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)といったテック系企業も、GitHubを利用しています。ですがGitHubのデータによるとMicrosoftは群を抜いて多く1,000人以上の社員がコードを寄稿しており、相当なヘビーサポーターとなっているのです。しかもThe Vergeによれば、GitHubにはWindowsのファイルマネージャーのオリジナル・コードも見つかると指摘されています。
GitHubの住人は、最近Microsoftがオープンソースをかき集める様子に懐疑的な目を向けています。Microsoftが自分たちのところに飛びついて来ることに、とにかく否定的な様子です。コメントには、代替サービスとしてGitLabに乗り換えるなんて声も。
アメリカでの月曜日、もしくは買収が最終的に決定するタイミングで、Microsoftには大量の質問が寄せられるでしょう。特にGithubに関係する開発者たちを、どう納得させていくのでしょうか?
Image: Volodymyr Kyrylyuk/Shutterstock.com
Source: Bloomberg via The Verge, Business Insider, Octoverse, GitHub, Reddit
AJ Dellinger - Gizmodo US[原文]
(岡本玄介)