二階自民党幹事長、安倍首相に「俺はもう知らん」か…与党議員「問題認識してくれよ」
自民党の二階俊博幹事長(左)と安倍晋三首相(右)(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
延長国会になりそうな気配が濃くなってきましたね。世間のみなさまにはあまり関係ないと思いますが、私たち秘書は国会の会期中と閉会中とでは生活のリズムが違うので、とても重要なことなのです。
会期中は朝8時から部会が開かれるので、準備のために遅くても7時には議員会館の事務所に行かなければなりません。しかし、閉会中なら9時出勤でOKという事務所も多く、帰りも18時には事務所を出ることができるので、プライベートを充実させることができます。
神澤も、閉会したら「ヘアサロンでカラーリングしよう」「あのレストランでゆっくり食事しよう」「週末は温泉に行けるかな」などと楽しみにしていたのですが、それはもう少し先になりそうです。
与党議員からも「日大と同じだよ」の声
さて、5月31日には森友学園をめぐる文書改ざん問題の件で佐川宣寿前国税庁長官らの不起訴が報道されましたが、国会はまだまだモリカケ問題でもめています。おもしろいくらいに次々と情報が出てくるので、好きな方にはたまらないでしょうね。とはいえ、同じような野党からの質問に同じような政府答弁が続いているため、世間的には「もういいよ」と思われていそうですが。
この一連の問題で浮き彫りになったのは、「政府や財務省の危機管理がなっていない」ということです。もはや、与党の議員たちもあきれていました。少し前の時代と情報化社会の現代では、危機管理の考え方は根本から変わっています。しかし、お役所の体質は古いままなのです。
それにしても、28日の予算委員会での安倍晋三首相の覇気のなさには、与党内から心配の声も聞こえました。ロシア外交の直後ということで、移動もあってお疲れだったのかもしれませんが、もはや怒る元気もなくなっていたようです。
委員会終了後のエレベーターでは、ラグビー議連(ラグビーワールドカップ2019日本大会成功議員連盟)に所属する与党議員たちの、こんな会話が聞こえてきました。
「総理のあんな答弁じゃ、野党も国民も納得しないわな。日大と同じだよ。しっかり問題を認識してくれよ」
「麻生さんのふてぶてしい態度が『反省してない』って思われているんですけどね。下手ですよね、お詫びの仕方」
「日大は、田中理事長がさっさと辞めて責任取るべきだよな。まぁ、自分たちの組織のことを言われたらコメントできないけどさ」
「ラグビーとアメフト、世間から一緒にされて困ってるんですよ。自分も」
安倍首相が今後の国会運営をうまくかじ取りしてくれることを祈るばかりです。
日本大学アメリカンフットボール部の問題も、構図は政府とまったく同じですね。トップである田中英壽理事長の危機管理意識の低さが混乱を招いているのだと思います。トップの人間が問題の大きさをきちんと把握していないから、対応の不備が目立つのです。政府も日大も、情報はすべてオープンにして問題解決を図ったほうが、はるかに合理的でスピーディだと思います。
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』
あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。