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原付バイクの車検はある?ない?必要な点検とは一体何か?

日本の制度においては、原付バイクにかぎらず、250ccまでのオートバイについては、車検の必要はありません。法律上、250ccを超えるオートバイには車検が義務付けられています。

250cc以下のオートバイに車検が課せられていない理由としては、一説としては、250cc以下のオートバイは、軽二輪として登録されるためというものがあります。軽二輪は軽自動車と同様に、陸運局の管理ではなく、軽自動車協会での管理となります。この軽自動車(軽二輪)という区分は、高価な車を少しでも買いやすくするために税金等を優遇した日本独自の制度で、昔は軽自動車も軽二輪も車検の必要はありませんでした。しかし、軽自動車については、車検を行わないことによる事故や故障が多発したため、その後の法改正において、車検が必要となったという経緯があります。しかし、その時点では軽二輪は車検の対象とはなりませんでしたので、現在においても、車検の必要はないとされています。

250cc以下のオートバイがこれに該当しますので、当然原付バイクについても、車検の必要はありません。では、何もせずに乗り続けられるのかというと、そうではありません。

今回は、原付バイクの車検に関する内容について、詳しく説明していきます。


Maiko Walk 54 / halfrain

原付バイクに車検は必要か?

すでに答えは記載していますが、原付バイクに車検は必要ありません。日本においては、法律上250cc以下のバイクは、軽二輪に分類されており、車検の必要はないとされています。

原付バイクの所有者が実施すべきこと

なんども繰り返しますが、原付バイクには車検がありません。しかし、車検はなくとも、必ず実施しなければならないことがあります。それは、日常点検と定期点検です。車検がないからと、一切のメンテナンスを行わなくても良いかというと、そうではありません。車検が無い以上、これらの点検をしっかりと行って、公道を走行する上で、問題がない状況にしておかなければなりません。

①日常点検

原付バイクを運転する人は、次の項目について、問題がないかを日常的に点検しなければなりません。

1)ライト類
ヘッドライトやウィンカー、ブレーキランプ等、原付バイクで使用するライト類が全て点灯することを確認します。点灯しないライトがある場合には、ライトの交換等の修理を行う必要があります。

2)バックミラー
バックミラーで後方がしっかり確認することができるか、傷やよごれによって視界が遮られていないかを確認します。傷や汚れによって後方が確認できない場合は、汚れを除去したり、新しいバックミラーに付け替える必要があります。また、原付バイクにおいても、原則バックミラーは両サイドに付けておく必要があります。

3)バッテリー
バッテリーがしっかり充電されているか、バッテリーが劣化していないかを確認します。長期間放置しているわけではないのに、バッテリーが充電されていない場合は、バッテリーの劣化が考えられますので、バッテリー交換を行わなくてはなりません。

4)ハンドル
ハンドル部分にガタツキがないか、クラクションはきちんと鳴るかを確認します。あまり故障の多い部分ではありませんが、ハンドルが故障すると、原付バイクの操作が効かなくなりますので、大事故に発展する可能性が非常に高くなります。そのため、しっかりと点検しておくべき項目となります。

5)タイヤ
パンクしていないか。釘などを踏んでいないか(抜くとすぐにパンクする状態にないか)。空気圧は適切か。タイヤが摩耗していないかを確認します。タイヤについても、ハンドル同様に原付バイクの操作に関する部分になりますので、しっかりと点検しておく必要があります。

6)燃料・オイル
ガソリンはしっかりと入れられているか。オイルの交換ランプが点灯していないか。と、言う点についてもしっかり確認しておきます。特に、オイルの交換ランプについては、点灯したら早めにオイルを入れるようにしてください。オイル切れのまま走行すると、エンジンが焼き付く原因となります。

②定期点検

原付バイクを持っている方で、定期点検を必ず受けているという方は非常に少ないかと思います。しかし、原付バイクについても、定期点検は行わなければなりません。
日常点検と違って、定期点検はなかなか個人では行うことができない項目があります。そのため、バイク整備工場等で受けることになります。
定期点検をしっかり受けておかないと、エンジンや各パーツの摩耗や劣化に気づかず、急に故障してしまうことがあります。走行中に故障した場合、大事故につながりかねませんので、必ず定期点検は受ける必要があります。定期点検では、主に以下の項目について点検します。

1)制御装置
ブレーキレバーの遊びの確認や、ブレーキのきき具合、ブレーキ関係の各パーツの摩耗状況や損傷、劣化の状況について確認します。ブレーキはスピードを下げる唯一の機能です。これが故障してしまうと、原付バイクを停止させることができませんので、しっかりと確認する必要があります。

2)原動機
エンジン部分の確認です。排気ガスの色やエンジンの汚れ、燃料漏れの有無、冷却水の水漏れ等について確認します。特に、エンジンの焼付きについては、急にエンジンが停止することになりますので、しっかりと確認します。

3)走行装置
タイヤの空気圧や摩耗状況、タイヤの取付状況、ホイール等の歪みやボルト・ナットの緩み具合等について点検します。タイヤは原付バイクが接地している唯一の部分になりますので、特に走行に影響が出ます。そのため、念入りに確認する必要があります。

4)その他
その他の項目としては、ハンドル部分の歪みや磨耗状況、点火プラグの磨耗状況、バッテリーの劣化状況について確認します。これらについても、通常走行を行う上では、重要な点となっています。

自賠責保険の加入

原付バイクは車検を行う必要がありません。そのため、通常、車検のある車やオートバイでは、車検時に加入する自賠責保険について、そういったタイミングで加入することができません。そのため、原付バイクにおいては、使用者が保険代理店に対し、自ら申込みを行い、加入しておく必要があります。

原付バイクの自賠責保険は1年から加入することができます。1年単位で自賠責保険に加入すると、その場その場は安価でも、トータルで見ると割高になってしまいます。そのため、3年や5年で加入しておくとお得になります。

原付バイクでは、ナンバープレートに自賠責保険の有効期限のシールを貼ることで、自賠責保険に加入していることを通知します。

この自賠責保険については、特に通知されるものではありません。そのため、使用者がしっかりと有効期限を確認しておき、期限が近づいたら自分で更新手続きを行う必要があります。そのため、気づいたら期限が切れていたというケースも少なくありません。しかし、自賠責保険に加入していない原付バイクを運転すると、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金となる他、違反点数が6点加算されることとなり、免停処分となります。そのため、自賠責保険の加入漏れについては、十分に注意しなければなりません。

原付バイクについては、車検を受ける必要はありませんが、かと言って点検を行わなくてもいいとうことではないという点、車検がないために、自賠責保険については自身で管理しなければならないという点について、しっかり認識しておく必要があります。

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