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前半はこちらです。 ☆鴨川つばめ登場 長髪、ヒゲ、作務衣といういでたちで登場したつばめ仙人。遠くから見てもその姿で「あ、ホンモノが来た!」とわかった。 「どうも初めまして」 「今日はほんまにありがとうございます~」 我々は早速近所のコーシーショップへ入った。どうしたことかこのとき自分はまったく緊張していなかった。 電話の感じもっと固い人のようなイメージを感じたのだが、意外に元気(失礼)で病気のような気配もなかったからかもしれない。 僕は一応タルワキのことに関してはお詫びした。しかしその心配をよそにつばめ仙人は 「いや、もういいですよ。今日の対談も適当に使ってくれていいですよ」と、えらいさりげなく事前に言ってくれた。 うわ~いきなりこんなどこのものともわからんような野郎に寛大だな~…。 ホッとしたと同時にもう対談は始まっていた。 ※衝撃の「ラブリー・クッキング」。「女を食べる」の意味がわからなかったよ。 ★ジ・オジン 『マカロニ』連載当時や終了後の生活の話はすでに「QJ」や『消えたマンガ家』で収録済みだし、他にもコーネリアスや河崎実などのアーティストとの対談はすっかり出回ってしまった。 だからそれ以外の、むしろ僕がききたかったのはもっとマニアックな作品のことについてである。 僕は「QJ」の年表にも加えられていない『ジ・オジン』というたった3回で終わった作品(当時小5)にすごく影響された。オジンが近所の悪ガキ達(なぜかサーベルタイガーもいる)にひたすらいじめられ仕返しをしてというだけのマンガだが、最終回でオジンはガキから若さを吸い取り、ガキ達は年寄りになってしまう。単純といえば単純だが、奇怪なのはこの作品、3回のうち各回ペンタッチが変わっており、最後なんかすっかり別人の絵になってしまっている謎の作品だ。 つばめ先生は、僕みたいな単なる一ファンに対し、聞けば何でも答えてくれた。中には3回で終わった『ジ・オジン』の最終回は別人の手によるもので、自分は2回で筆を折ったとか、えらい暴露話まで飛び出して、「そんなこと言っちゃっていいんですか?」と硬直した自分に「ええもういいですよ」と、まるで平気の顔だった。 連載当時、週刊は大変なので月刊にしてもらったものの、原稿用紙を見るのも嫌になるほど追い込まれていたようだ。 ★マカロニ2 青年と呼ばれる年代になって『マカロニ2』を支持し始めたが、それまではなんだかこの作品は残念だったという印象でしかなかった。 しかし『マカロニ2』連載当時、僕は確か小3だったと思うが、「ヨハネふうしつけ」という回だけはえらい印象に残っており、この回だけで自分はメシを何杯も食い(構想を膨らませ)、その絵面をすっかりコピーし、『日干しカプセル』という自作のマンガを描いたほどだ。 実際鴨川つばめの描くマンガは、物語の最中、唐突に挿入される「関係ない部分」に対しての異常なほどの細かさはハンパではない。しかしこのしつけの回は、最初から変だ。関係ない部分に手抜き(もしくはトリップ)が加わり、しかもその部分だけが拡大され、ついに少年誌では完全にわけのわからん作品になってしまっているのだ。だから初見では僕もそうとう悩んだ。しかし見れば見るほど魅力を感じてしまう、これはなんじゃらほい。 他の回だが真実一郎なんか出てこられた暁にゃ背筋が伸びるほどだ。 この件に関しては「あの回に影響されてるのは珍らしいですね」と苦笑いされただけだった。 『マカロニ2』も途中で描いてるのが苦しくなり自分からやめたそうだが、この回にしかクマ先生が出てこないのも残念だ。元々『マカロニほうれん荘』の初期なんか、クマ先生がやたらいじめられるだけの話が多かった。『ジ・オジン』の原型みたいなものだろうか。 ★少年キング時代 『マカロニ2』終了後、舞台を少年キングへ移して描いたマカロニ軍団現役ともいうべき新作『AAO』は、かつてのパワー復活かと思わせるほど毎週しっかり描き込んだ作品ではあったが、半年ほど続いたにもかかわらず単行本化の話はなかったとのこと。 確かに連載開始からあんまり魅力的ではない別のキャラが完全に脱線し、途中からマカロニ軍団に全体乗っ取りを実行させるほど試行錯誤が見える作品だっただけに収録は困難だったのかもしれない。その前に連載された『プロスパイ』も単行本化の話はなかったそうだ。 唯一『DタウンCロック』のみが他社から刊行された。目下まんだらけで6300円の価値がついたこのハードカバー、友達が古本屋で100円(!?)で買っていた。僕は梅田の阪急ファイブ(懐!)で買ったのだが、ちょうど消費税3%開始当日だったので、初めて消費税を払った記念すべき単行本が『DタウンCロック』なのだ。 ★未収録作品 『マカロニほうれん荘』全9巻のうち数本は未収録となっており、他の巻も突然画風が昔に戻ったりと連載順に入ってなかったりもする。この件に関しては、つばめ氏本人からは「チャンピオンコミックスの内容は出版社側の意向」という答えであった。当初は当然ながら全話収録される予定であったが、どこでどうなったか順番がずれ、10巻にするにしては作品数が少ないため、後半の数本が厳選され、9巻で完結したというのだ。…勿体無い話だ。 自分が覚えているきんどーさんの肉組対トシちゃんの野菜組との仁義なき抗争を描いた回なんかはすごく好きだったのにな~と悔やまれてならない。 その後出版されたハードカバー版や文庫版は作者本人のセレクトによるものだという。 文庫版にもチャンピオンコミックスの未収録作品は除外されていた。その理由を本人は「ちょっと申し訳なくて読者に見せられない」と語った。ちなみに生原稿は全話自宅に所蔵しているらしい。ファンサイトなどでは正式な順番と未収録作品のタイトルなんぞをご丁寧に解説しているのでとても有難い次第だ。しかしまんだらけによれば未収録(特に後期作品)には手抜きが多かったりもするようだ。勿論未収録作品が掲載された号だけやたら値段が高い。 そして当時発表していた『塩味チーズ味』の話も聞いてみたが、あの作品の随所にやたら下ネタが多いのは、すべて狙いで「自分なりのシモネタ」を描いたらああなったとのことだった。 余談★トシちゃんは本当にブライアン・フェリーなのか? 以前コーネリアスとの対談で、つばめ氏はトシちゃんのモデルはブライアン・フェリーだと語っていた。しかし一説によると連載当時の鴨川本人があのような容姿だったという噂を聞いたことがある。この件に関して聞くと「そうだったかなあ…?」と苦笑いしていた。 マンモス稲子さんはスティーブン・タイラーに見えると言うとめちゃ笑っていた。しかしタイラーは他の回でもタイラー本人で登場するので違うのかもしれない。おかまには間違いないと思うが…。 ★出版の予定 生活についても尋ねてみた。 つばめ氏は普段まったく外食をせずすべて自炊もし、散歩もする。めちゃ健康的だ。しかもいまだに印税が入るというからおそるべきマカロニパワーだ。 しかしこれまで『マカロニ』の映画化やアニメ化の話にはひとつも耳を傾けなかったそうだ。 もっといえば他の作品に関しても思い入れはないのか未収録作品の単行本化という話があっても断ると言う。「それはもったいないですよ」という僕に「いやあ出ても売れないですよ」と苦笑いしていた。絶対売れるのに…。 フジテレビの『ザ・ノンフィクション』でドキュメントを撮らせてほしいと依頼があったとも話してくれた。ディレクターがマカロニ世代らしくそれで興味を持ってくれたのだという。でもやはり断ったそうだ。 最近またある商業誌で鴨川つばめの現在を探すという企画を読んだが、結局本人は登場しなかった。『消えたマンガ家』は本当にラストインタビューにしたかったのだろうか。 つばめ氏は仙人のように浮世を離れ、あまりかまわないでくれとばかりに下界へはあまり降りようとしない。どこっかしら自分の世界に棲む(生きる)ことが好きなのであろう。 そんなこんなで他にも断った話ややっぱり音楽の話など二時間半ほど聞き込んでしまった。 最後につばめ氏は、現在構想中の新作マンガの内容も話してくれた。その時は、次回作は江戸時代をテーマにした俳諧師(ちゃちゃむちゃという名の主人公)のマンガを描きたいと語ってくれた。『少年少女ポンチブック』で試みたように、つばめ氏は時代物が好きで、特に江戸時代の文化にはすごく興味があるようで、江戸文字も相当書き写して覚えたと言う。そしてこのマンガを完成し発表することが一番のファンサービスだとも語ってくれた。…なかなかいい話だ。そのマンガは十年近く経った今もまだ読むことは出来ない。唯一『ドラネコロック』の文庫化にキャーと言ったぐらいだ。 しかし我々はファンとしてこれからも新作を、そして未発表の単行本化をずっと待ち望んでいる。 おまけの後日談★そしてふたたび断られる このインタビューが終わった半年後ぐらいに、関西の出版社から単行本化の話に乗りたいのでアポを取れないかという話があったので、連絡したが、簡単に断られた。おまけに天下の吉本興業から『吉本超合金』の本を出版するので、FUJIWARAの似顔絵を描いてもらえないかという打診も引き受けたがこれも断られた。似顔絵はどうやら一番やりたくないらしい。余談だがこの後吉本からの要請で赤塚不二夫にもお願いしたが、そんなのダメに決まってるわ、なんせ手が震えてマンガなんて描いてないもん~と腹くくってフジオプロに電話したら、こっちの考えを悟ったとおぼしきフジオプロの女性社員に「まあ、そちらさんもおわかりのように・・ですね・・・うちのセンセは・・・ハハハハ・・・」てな感じで笑い出したので、こっちも思わず笑って「そうですよね~」とお茶を濁しただけで結局この企画は没になったが、本は無事出版された。イラストは関根しりもちが描いている。 機会があれば他の作品についても書きたいが今回はおしまい。 ★★インタビューを完全掲載したギャガー(現在絶版)。僕ですら所持してないので再販を期待したい。 |
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水島新司画業50周年
先週から土日も休みなくすっげ忙しかったので、ぱそこん開く暇すらなかったが今日やっとお休み。しかし昼から顔祭のチラシを配りに神戸市内を徘徊せねばならん。 ...続きを見る |
黒のマガジン 2007/12/16 16:41 |
『東京無国籍少女』
{{{[http://eiga.com/movie/82176/ eiga.com 作品情報 『東京無国籍少女』]}}} {{{: ■解説:押井守監督が、「TOKYO TRIBE」などで活躍する若手女優・清野菜名を主演に迎えて描く実写サスペンススリラー。原案は、押井監督が審査委員長を務めたハードボイルドヨコハマアクションムービーコンペティション2012で審査員特別賞を受賞した、山岸謙太郎監督によるインディーズの同名短編。とある美術専門学校に通う藍。事故で怪我を負った影響で心に傷を抱えた彼女は... ...続きを見る |
ジョニー暴れん坊デップの部屋 2016/09/28 23:56 |
内 容 | ニックネーム/日時 |
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★マイブログに、トラバ&リンク&引用、貼らせてもらいました。 |
ジョニーA 2016/09/28 23:59 |
大丈夫です、ありがとうございます~! |
顔画 2016/11/03 21:08 |
http://yaplog.jp/komawari/archive/314 |
ももも 2017/01/09 00:44 |
ありがとうございます。あ、スピカですね笑。東京時代よく行ってました。 |
ままま 2017/01/30 00:25 |
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