うきよのおはなし~江戸文学紹介ブログ~

江戸文学に少しでも興味を持つ方が増えれば良いなと。

箱の中身は何じゃらほい? ~『浦島太郎』その16~

『浦島太郎』の続きだよ!

玉手箱の中には何が入ってるんだろ???

本文

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国立国会図書館デジタルコレクション - 御伽草子. 第21冊 (浦嶌太郎)

翻刻

より。あきれはてゝぞゐ
たりける。太郎おもふやう。
かめがあたへしかたミの箱(はこ)
あひかまへてあけさせた
まふなといひけれ共。いまハ
何かせん。あけてみばやと
おもひ。みるこそくやしかり
けれ。此はこをあけてみれバ。
中よりむらさきの雲(くも)三
すぢのぼりけり。是(これ)をミれハ
二十四五のよハひも。たちまちにかハりはてに
ける

[※赤字が前回のくずし字クイズの答えです。]

【現代語表記】

寄り、呆れ果ててぞ居たりける。
太郎思う様、
「亀が与えし形見の箱(はこ)、「相構えて開けさせ給うな」と言いけれども、今は何かせん。
開けて見ばや。」
と思い、見るこそ悔しかりけれ。
この箱を開けて見れば、中より紫の雲(くも)三筋昇りけり。
是(これ)を見れば、二十四・五の齢[よわい]も忽ち[たちまち]に変わり果てにける。

【ざっくり現代語訳】

寄り掛かり、ボーっとするしかありませんでした。

浦島太郎は、

がくれた形見の箱、「絶対に開けてはいけませぬ」と言ったけれども、こうなってしまったからには、もう、どうでもいいや! 開けて見てやれ!」

と思い、このを開けて見ました。

が、やっぱ、見るんじゃなかったね!

中から紫の雲が三筋昇り、これを見た途端、二十四・五歳に見えた浦島太郎の姿が、変わり果てて老人になってしまったのでした。

【解説】

あああ、とうとう開けちゃいました!

でも、我々が知っている浦島太郎のお話と同じなので、ちょっとホッとするような。。。

それにしても、七百年生きたのに、体感三年って悲しすぎますね。。。

本当だったら過ごせたはずの数十年が一気にパーになってしまったのですから。。。

それにしても、浦島さん、あんなに愛したはずの女性の事を、もう「亀」呼ばわりですか(笑)

挿絵

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【解説】

玉手箱が更に大きくなっているような気がしますが、単なる作画崩壊だと思います(笑)

最後まで、浦島さん烏帽子絶妙なバランスのままでした(笑)

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次回予告とくずし字クイズ

え?浦島さんメタモルフォーゼ???

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今回は、ヒント無しで行きましょう!

三つ目コーナー

次回は玉手箱も明かされるから、乞うご期待です!

夢や希望じゃないことは分かった。。。

そうやって大人になっていくんだよ。

 

 

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