温度差発電ソリューションを世界で展開する米国企業「MATRIX INDUSTRIES」は、温度差発電の技術を用いた製品第1弾として、体温で発電するスマートウォッチとしては世界初という「MATRIX PowerWatch(マトリックス パワーウォッチ)」を、2018年4月12日に発売する。
ケース径46mmの「マトリックス パワーウォッチ Black Ops Pack」。文字盤の内側に表示されているメーターは、体温による発電量を表している
「マトリックス パワーウォッチ」は、ユーザーの体温を動力源とする「温度差発電技術」を用いて、消費カロリーや歩数、睡眠などを計測できる活動量計タイプのスマートウォッチ。体温を電気に変換する「熱電ジェネレーター」を搭載しており、AC電源やケーブルを利用した一般的な充電行為なしに、ユーザーが装着している限り駆動し続ける。
もし腕から外したとしても、活動量などのデータは内蔵メモリーに保存され、スリープモードに移行。本機はリチウムイオンバッテリーを内蔵するため、非装着でも数か月はその状態を保持し、再度腕に装着すれば通常モードですぐに使い始められる。
なおメーカーいわく、一般的にリチウムイオンバッテリーは500回ほど充電すると寿命が来ると言われているが、本機は効率的に充電し続ける仕組みのため、何千回も充電することができ、10年以上は使い続けられるという。
2.1インチのモノクロ液晶ディスプレイを採用。スマートウォッチには珍しく、皮膚温度やケース温度が表示される
ケース裏面には特にセンサーなどは配置されていないが、熱をしっかりと感知するデザインに仕上がっているという
ケースの厚さは12.5mmと、近年のスマートウォッチの中では少々厚め
本機は、加速度センサーも搭載しており、歩数や移動距離、睡眠の質を自動で記録。また、体温による消費カロリーの計測もできる。ちなみに、身体の熱で計測する消費カロリーは、ほかのスマートウォッチのように活動量や心拍数から算出される消費カロリーよりも、正確な数値であるとメーカーは自負する。
液晶ディスプレイで表示されるモード。竜頭のようなダイヤルを回してモードを切り替える。左下の「アクティビティモード」では、ランニングなどの距離や時間を計測できる
「マトリックス パワーウォッチ」は、全3モデルで展開される。ケース径46mmで防水性能30m対応の「マトリックス パワーウォッチ Silver」と「マトリックス パワーウォッチ Black Ops Pack」は、2018年4月12日発売。ケース径60mmで防水性能200m対応のタフネスモデル「マトリックス パワーウォッチ Ⅹ」は、2018年5月発売予定だ。以下、3モデルのスペックを簡単に比較してみた。
「マトリックス パワーウォッチ Silver」と「マトリックス パワーウォッチ Black Ops Pack」は、ヘッド部の機能や性能は同じだが、ケースカラーとストラップの素材が異なる
「マトリックス パワーウォッチ Silver」のナイロンストラップは一般的な尾錠タイプ
「マトリックス パワーウォッチ Black Ops Pack」のストラップは、「Apple Watch」でも使われるマグネット式のミラネーゼタイプを採用
「マトリックス パワーウォッチ」は3モデルとも、スマートフォンとBluetooth接続が可能。同機で計測したデータをスマートフォンの専用アプリで確認できる。また、「マトリックス パワーウォッチ Ⅹ」のみ、スマートフォンへの電話の着信やメールの新着を通知する機能を搭載する。
専用アプリ「MATRIX PowerWatch」のダッシュボード。iOSとAndroid端末に対応する
取り扱う店舗は、実店舗ではヨドバシカメラとビックカメラの一部店舗(ECサイトも含む)、ECサイトでは「+Style」や「Monoco」「Amazon.co.jp」が予定されている。
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