17年の出生数、最少の94万6千人 出生率は1.43に低下

経済
2018/6/1 15:03
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 厚生労働省が1日発表した人口動態統計によると、2017年に生まれた子どもの数(出生数)は94万6060人だった。前年から3万918人減り、過去最少となった。出産適齢期の女性人口も減った影響が大きい。一人の女性が生涯に産む子どもの数にあたる合計特殊出生率は1.43と、前の年と比べ0.01ポイント下がった。2年連続の低下で少子化に歯止めがかかっていない。

出生数の減少幅は12年ぶりに3万人を超えた

 出生数の減少幅は12年ぶりに3万人を超えた。17年に子どもを出産した女性の年齢(5歳階級)をみると、出生数が増えたのは45歳以上だけで、44歳以下ではすべて減った。

 15~49歳の女性人口は約2498万人。前年に比べ1.3%減った。女性人口の減少に加え、第1子を産む平均年齢は30.7歳と過去最高の水準で高止まりしている。第1子の出産年齢が上がると、第2子以降の出産は減る傾向にある。

 合計特殊出生率を女性の年齢(5歳階級)別にみると、35歳以上で上がった一方、34歳以下は軒並み下がった。政府は25年度までに子育て世代が希望通りに子どもを持てる「希望出生率」を1.8にする目標を掲げる。実現には20歳代を中心にした対策が欠かせない。

 出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減は39万4373人で、過去最大の減少幅だった。自然減は11年連続。

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