私のブラック企業体験（教訓８）
異物の排除。異分子の排除。
組織にはつきものなのかもしれない。
ソフトバンクは男社会だったから、女性であること自体がもう排除の対象となった。（内勤は別）
だから私はダブルパンチだった。
男の営業からもいじめられ、内勤の女性達からもいじめられ。
内勤の女性達から見たら、同じ女なのに、私達より立場が上になるかもしれない人間、
同じ女なのに、高い給料を貰っている人間、そういった意味から私は忌まわしい存在だったのだ。
そして、嫉妬もあったと思う。若さに対して。
私は馬鹿だなと思っていた。人間誰でも歳を取るのに。そんな簡単なことすら分からないなんてと。
謎の女子会とやらに呼ばれて、色んなことを試された。
ソフトバンクを追われた後は、３ヵ月間引きこもりだった。
部屋の中を這って歩かねばならないぐらい症状が悪化した。
母と二人三脚で治していった。やがて料理が出来るぐらいには回復した。
２００９年の６月から休職し、７月末付けで退職して、
１０月にはさすがにお金も尽きて働かなければならなくなり、学習塾で講師の仕事を始めた。
そこでも、３０過ぎのベテラン女性から目をつけられた。
私の授業をビデオで監視。私のせいで生徒の成績が落ちただのと因縁。
傍から見ていた若い女性講師が、あの人は貴女の若さと学歴に嫉妬していると言った。
教室長は男だったが癇癪持ちだった。訳の分からない理由で突然怒鳴ってきたりした。
授業が終わってからの掃除は新人の仕事だった。
だから、終電を逃して3時間もかけて親に迎えに来て貰わねばならないこともあった。
教室長と、そのベテラン女性は共に、肥満体型だった。
ブラック企業だから、不規則な生活の中で、どんどん太っていったみたいだ。
教室長は、栄養ドリンクを、タウリン５０００チャージだとか言いながら一日に何本も飲んでいたらしく、
確実に糖尿になるんじゃないかと思った。
その会社もオーナーの独裁体制で、週一回北朝鮮みたいな集会があった。
新人はマイクなしで、自己紹介を叫ばされるなど、カルトだった。
今、話題の森友学園の籠池さんが、この塾の代表に嫉妬して、
批判していた履歴が見つかった。
この塾の代表は、やがて逮捕される。
風俗王と言われた黒社会の人間と付き合って賭けゴルフなどをしていたらしい。
そして脱税の件で監査が入った時に、証拠隠滅のために文書を職員の目の前で破いたらしく、
その件で実刑になったようだ。
理事会で一族は解任されたが、院政みたいなものが今でも続いているらしい。
私は一日に１０コマも冬期講習をやらされたり、休みも模試の監督などで
休みもなく、やがて全身蕁麻疹が出てアホらしくなり、5ヶ月で辞めた。
自分の教室の人達は最悪だったが、役員の中に、私を気に入っている人が居て、
非常に優しく接して貰ったのだが、残念だ。
最後は、教室長は、自分の非を認めず、
私をいじめていた女性が原因で私が辞めるということにしたかったみたいだ。
この仕事の楽しさを伝えられず申し訳ないと謝ってはきたが。
入社した時、授業が終わってから私の歓迎会をやると言われて
行った先が、牛たん専門の焼肉屋だったのだが、深夜にそんなものを
大量に食べるということに驚いた。
太っている二人は、よくコンビニで色んなものを買って食べていたが、
そんな生活をしていたら体型も似てくるんだろう。
体型が似ている人達は仲が良かった。
教室長は、すらっとした長身の若い男性をいびって辞めさせた前科があり、
その後任に入ったのが私だったのだが、また短期間で辞めることになった。
とにかく太った男性が多くて、
ある教室では、教室長のセクハラが問題となっていた。
女性講師を馬鹿にしたり秘書扱いしたりすることで有名だった。
だけど売上を上げているということで社長からお咎めなしだったのだ。
異分子排除。
私が3ヶ月で辞めたベンチャーでも言われていた。
ある会社に批判的なベテラン女性が言っていた。うちは社長が、自分より身長が高い
美男子を絶対に採用しない。なのに女性は自分の好みの人ばかり採用すると。
私はそんなことあるかと思ったが、
今考えてみればそうなのかもしれないと思った。
その話をある人にしたら、同じ環境にいると容姿が似てくるんだよと
言っていたが、徐々に似てくるというより最初から選別されているということが
もしかしたらあるのかなと思ったのは、
リクルート社では、似たような女性ばかりが入社してきたのをこの目で見ているからだ。
結局人事の決定権者の好みが入るため、やはりどうしてもそのようなことが起こるのだなと思った。
でも、不健全だ。
まともな大企業には実に様々な個性を持った人が集まるのが普通だからだ。
ソフトバンクも、身長が低めで、がっしり体型や、軽い肥満体型の男性が多く居たが、
似たような容姿の者同士で連帯感を高めているとしたら、
余計に女性など異分子扱いになるのは当たり前だろうなと思った。
恐ろしいことだ。
