2018.05.31 Thu posted at 16:29 JST
(CNN) 駐韓米大使に転任予定の米太平洋軍のハリー・ハリス司令官(海軍大将)は30日、アジア太平洋情勢に触れ、最も差し迫った脅威は依然北朝鮮としながらも、長期的には「覇権」をにらむ中国が米国に最大の試練を与えているとの認識を示した。
太平洋軍司令部で催されたフィル・デビッドソン次期司令官(海軍大将)への指揮権限の移譲式典で述べた。
ハリス氏は北朝鮮が米国に到達し得る核兵器搭載のミサイルを保持することは容認出来ないとした上で、中国の長期的な脅威に言及。米国や同盟国、パートナー国による焦点を絞った関与がなければ、「中国はアジアでの覇権を握る夢を実現させるだろう」と警告した。
ハリス氏の駐韓大使指名は米上院の承認待ちとなっている。承認されて赴任した場合、米国による北朝鮮との接触でどのような役目を果たすのかは明らかでない。米朝は現在、シンガポールで6月12日に予定される首脳会談の準備作業を加速しているとされる。
ハリス氏は太平洋軍司令官の在任中、北朝鮮や中国への強硬路線を主張。まだ司令官だった先週には、ハワイ沖で今夏開催される最大規模の多国間軍事演習「環太平洋合同演習」(リムパック)への中国の招待を取り消してもいた。領有権論争が続く南シナ海で中国が最近、人工島に爆撃機を初めて着陸させたことが原因とされる。
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