登山者なら誰しも、『ゴアテックス』と名のつくウェアや登山靴をひとつは持っていることでしょう。
ですが、「ゴアテックスってなに?」と聞かれると返答に困る、という登山者は少なくありません。
分かっているようで、実は曖昧にしか分かっていない。そんな状態とは、今日でオサラバしてしまいましょう!
この記事では、登山用品店で働く僕が、ゴアテックスの基本からマニアックなところまで徹底的にお話しします。
ソウジュ
基本的な部分から説明していくので、分からなければ、ちょっとさかのぼってみてください。
目次
ゴアテックスとは?
一般的に『ゴアテックス』には2つの意味があります。
ひとつめは、ゴアテックスの正体である『防水膜』。そしてふたつめは、『防水生地』としてのゴアテックスです。
まずはこのふたつを整理していきましょう!
ゴアテックスメンブレン
ゴアテックスの正体は、『ゴアテックスメンブレン』という、水は通さないけど、水蒸気を通す『膜』です。このゴアテックスメンブレンは、小さな孔がたくさん空いた構造をしています。
ヨウコ
ソウジュ
ところがこの孔は、水蒸気は通れるけど、水は通れないサイズに分子レベルで調整されています。なので、『水や風を通さずに、水蒸気を通す』ことができるんですね。
登山中にかいた汗は『水蒸気』として放出されます。つまり、ゴアテックスメンブレンは「雨を防ぎつつ、汗を逃がしてくれる素材」ということになります。
このように、雨を防ぎつつ汗を逃してくれる素材のことを『防水透湿素材』といいます。ゴアテックスのほかにも、『パーテックス』・『eVent(イーベント)』・『ネオシェル』・『DryQ(ドライキュー)』などなど、いろんな種類があります。
ゴアテックスファブリクス
ゴアテックスメンブレンはペラペラの膜なので、それ単体でウェアの生地として使うことはできません。どうするのかというと、メンブレンの表と裏に別の布を貼りあわせて使うんですね。
この生地が『ゴアテックスファブリクス』です。
ゴアテックスは見た目は1枚の布ですが、実際には、表地・ゴアテックスメンブレン・裏地という3つの層が貼りつけられてできているのです。
ヨウコ
ソウジュ
つまり、表地や裏地をかえることで、いろんな特徴をもった『ゴアテックスファブリクス』を作ることが可能になるのです。
ちなみに、一般的に言われる、防水透湿生地としての『ゴアテックス』は、『ゴアテックスファブリクス』のことを指していることが多いです。
以下では、「ゴアテックス = ゴアテックスファブリクス」として説明し、必要に応じてゴアテックスメンブレンとゴアテックスファブリクスを区別して書いていくこととします。
同じゴアテックスなのに値段が違う現象
登山用品店で働いていると、レインウェアをふたつ指差して「どっちも同じゴアテックスなのに、なんでこんなに値段が違うの?」と聞かれることが多々あります。
ここまでの説明を読んでいただければ分かるのですが、そもそもこれは「同じゴアテックス」ではないんですよね。
すべてのゴアテックス製品にはおなじ『ゴアテックスメンブレン』が使われていますが、表地と裏地の組み合わせや加工の方法は製品によってさまざま。
結果として、ウェアの生地(ゴアテックスファブリクス)は 製品ごとに違うものになります。
なので、「『ゴアテックス』と書かれたのウェア同士でも、スペックや着心地は違う」という、ややこしいことが起きてしまうんです。
ゴアテックスの防水透湿の仕組みは?
ゴアテックスメンブレンは、「水より小さく、水蒸気よりも大きい孔があいていることで防水透湿が起こる」と説明しました。
ここではさらに一歩ふみこんで、表地や裏地を貼りあわせた生地全体として、どのように水を防ぎ、水蒸気を逃しているのかを見ていきましょう。
表地・ゴアテックスメンブレン・裏地の役割
表地・ゴアテックスメンブレン・裏地の役割については以下の通り。
パーツ | 役割 |
---|---|
表地 | 撥水 / 耐久性の向上 |
ゴアテックスメンブレン | 防水 / 防風 / 透湿 |
裏地 | 吸湿 / メンブレンの汚れ防止 / 肌触りの向上 |
ちなみに、防水性があるのはメンブレンだけで、表地や裏地には防水性はありません。
『撥水』と『防水』の違い
『撥水』は水をはじく機能。使っていくうちにその効果は弱まっていき、最終的には保水・浸水するようになってしまいます。
『防水』は水を通さない機能で、破れないかぎり水を通すことはありません。
なお、撥水性はメンテナンスによって回復させることができます。
ゴアテックスファブリクスの防水透湿の仕組み
それぞれの役割をふまえつつ、具体的に説明していきます。
まずは『防水性』について。雨が最初にあたるのは、ウェアの最も外側にある『表地』です。表地には防水性はありませんが、水をはじき、雨の侵入をふせぎます。
とはいえ、撥水はだんだん弱まっていくもので(とくに肩や腰など、バックパックに触れる部分)、少しずつ浸水・保水していきます。
表地を通過した雨は、ゴアテックスメンブレンによって完全にシャットアウトされ、それより内側はドライに保たれます。
ソウジュ
次に、『透湿』です。
登山中にかいた汗は、ベースレイヤーに吸いとられて『水蒸気』としてレインウェアの内側に放出されます。この水蒸気はまず、ゴアテックスの裏地に吸収されます。
そして、水蒸気がある程度たまると、この水蒸気はメンブレンと表地を通って、ウェアの外側へと抜けていきます。
ソウジュ
ゴアテックスなのに濡れる?
ゴアテックスは防水だから全く濡れないのかというと、そんなことはありません。
レインウェアを着ていたのに内側のウェアまで濡れてしまった、という経験をした登山者もいることでしょう。
ゴアテックスが濡れてしまう理由について、よく「ゴアテックスの防水性が低いから、雨が浸水して濡れる」と言われるのですが、この解釈は間違いです。
ゴアテックスが濡れる理由は大きく分けて次の3つ。
① ウェアの開口部からの『浸水』
外の雨が実際に浸水してきているパターン
② 手入れ不足による『汗濡れ』
ゴアテックスの本来の性能が発揮されていないパターン
③ 気温差による『結露』
結露によってウェアの内側が濡れてしまうパターン
詳しくは「ゴアテックスなのに濡れるのはなぜ?理由を具体的に解説します」で説明しているので、気になる方は読んでみてください。
ゴアテックスなのに濡れるのはなぜ?理由を具体的に解説しますゴアテックスなのにムレる?
ヨウコ
ソウジュ
たしかにゴアテックスメンブレンには水蒸気が通れる大きさの孔がたくさん空いているのですが、だからといって「ウェアの内側の水蒸気が、勝手に外へと抜けていく」わけではありません。
水蒸気は、「湿度が高いところから低いところへと移動」します。
つまり、ウェアの内から外への透湿するには「ウェアの内部の湿度がウェアの外側よりも高い」必要があります。
さきほど「水蒸気がある程度たまると透湿する」という、フワっとした説明したのも、こういう事情があるからなんですね。
ヨウコ
ソウジュ
ヨウコ
空気の乾燥している冬など、ウェアの内外で大きな湿度差があるときにはどんどん透湿されますが、夏など、外気の湿度が100%に近いときには「ほぼ透湿しない」と考えられます。
また、おなじ理由で「透湿が始まるまでのタイムラグ」も生じます。
つまり、レインウェアを着ればすぐに透湿がはじまるのではなく、しばらく時間がたって「ウェア内の湿度 > 外気の湿度」になってから透湿がスタートするのです。
レインウェア選びのポイントとして『透湿性のよさ』を気にする登山者は多いですが、「ムレない」という意味では、ゴアテックスの透湿性は限定的だということを覚えておいてください。
ちなみにこれはゴアテックスだけではなくて、他の防水透湿素材についてもだいたい同じことが言えますね。
ムレを避けたいのであれば、ピットジップ(脇の下のファスナー)など、物理的なベンチレーションのあるウェアを選ぶことをおすすめします。
ベンチレーションって?
ウェアに切れ目をつくることで、直接換気する造りのこと。
ゴアテックス〜レイヤーとは?
『ゴアテックス3レイヤー(3L)』という言葉、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。この「〜レイヤー」というのは、ゴアテックスファブリクスの構造の違いを表しています。
ゴアテックスには、『ゴアテックス3レイヤー』・『ゴアテックス2.5レイヤー』・『ゴアテックス2レイヤー』の3種類があり、それぞれ特徴が変わってきます。
3レイヤー・2.5レイヤー・2レイヤーの違い
ゴアテックスの基本構造として「メンブレンに表地と裏地を貼りあわせる」といいました。このときの生地構造は、表地・ゴアテックスメンブレン・裏地の3層になりますよね。
このように、表地と裏地で挟まれた3層構造のゴアテックスが「ゴアテックス3レイヤー」です。ほとんどのゴアテックスウェアはここに分類されます。
そして、3レイヤーから裏地を省いたもの、つまり表地・ゴアテックスメンブレンの2層のみでできたものを『ゴアテックス2レイヤー』といいます。
ただしこのままだと、ゴアテックスメンブレンがむき出しなので皮脂や汗がついてしまいますよね。
そこで生まれたのが、裏側に凹凸のあるプリントをすることで、メンブレンを保護したもの。これが『ゴアテックス2.5レイヤー』です。
この『プリント』は単なる加工であって生地ではないので、0.5レイヤーとカウントされます。ちなみに、2レイヤーの場合は、別の生地(貼りあわせていない、独立した別の生地)を併用することでゴアテックスメンブレンを保護しています。
現在ゴアテックス2レイヤーはほとんど使われておらず、3レイヤーと2.5レイヤーが主流になります。そんな事情もあって、「2.5レイヤー」と「2レイヤー」を区別しない人もいます。
ゴアテックス3レイヤーの特徴とメリット・デメリット
耐久性が高い
肌触りが良く快適
結露・ムレ感が少ない
重くかさばる
濡れると乾きづらい
一般的な登山やテント泊での縦走、冬山登山では、耐久性のたかい3レイヤーがおすすめです。
ゴアテックス2.5レイヤーの特徴とメリット・デメリット
軽くてコンパクト
濡れても乾きやすい
耐久性が落ちる
結露・ムレを感じやすい
トレイルランニング(トレラン)やファストパッキングといった「軽量・速攻」の登山スタイルには2.5レイヤーが向いていますね。
ゴアテックス3レイヤーは2.5レイヤーよりも快適なの?
ヨウコ
ソウジュ
裏地が快適性にもたらすメリットはふたつ。
生地の肌触りの向上
ひとつめが、物理的な生地があることで生地自体にハリがでること。
具体的なメリットとしては、重ね着したときにウェア同士のつっぱりが少なくなることと、肌触りがよくなること。
2.5レイヤーのレインウェアはよく「ペタペタして肌にくっつく」と言われますが、3レイヤーはサラサラした肌触りで、肌にくっつくことはほとんどありません。
ムレ感の低下
ふたつめが、ムレ感の低下です。3レイヤーと2.5レイヤーでは透湿の仕組みがちょっと変わってきます。その結果、ムレ感にも差が出てくるのです。
さきほど説明したゴアテックスの透湿の仕組みをまとめると、以下のようになります。
① 吸いとられた汗が水蒸気としてウェア内に放出される
② ウェア内の湿度が上がる(ムレる)
③ ウェア内の湿度 > 外気の湿度になったタイミングで透湿がはじまる
裏地は、①で放出された水蒸気を吸収してくれます。つまり、「汗(水蒸気)を一時的にためておくスペース」になるので、透湿が始まるまでのムレ感を減らすことができるのです。
また、裏地に湿度をためこむことで、「ゴアテックスメンブレンの内側(ウェアの内側)の湿度 > 外気の湿度」になるまでの時間を短縮できるので、透湿がより早くスタートする可能性も考えられます。
長袖派には2.5レイヤーもおすすめ
ヨウコ
ソウジュ
たしかに「3レイヤーのほうが快適」というのが一般論ですが、2.5レイヤーなら快適性を諦めなければいけないのか、と言われると、そうでもありません。
もし長袖を着ていれば、長袖が『裏地』と同じ働きをするからです。
軽さ・コンパクトさ・速乾性という点では2.5レイヤーに軍配があがるので、「基本的にいつも長袖で、肌の露出はしない!」という登山者にとっては、2.5レイヤーでも快適に過ごせるでしょう。
ソウジュ
ゴアテックスの手入れやメンテナンス方法は?
ゴアテックスの手入れは、『洗濯』そして『撥水加工』が基本になります。
ゴアテックスの性能が落ちる主な原因は、次のふたつ。
① 汗や皮脂による裏地やメンブレンの汚れ
② 表地の撥水力の低下
なので、それぞれ『洗濯』と『撥水加工』をすることでゴアテックス本来の性能をひきだすことができるのです。
具体的な方法については別の記事(準備中)で解説するので、もうしばらくお待ちください!
『ゴアテックスアクティブ』・『ゴアテックスプロ』って?
『ゴアテックスアクティブ』とか『ゴアテックスプロ』と書かれたタグを見たことはありませんか?
実はゴアテックス製品は「このウェアには、こういう特徴がありますよ」というのを分かりやすくするために、3つのカテゴリに分かれています。
具体的なカテゴリは以下の通り。
カテゴリ | 特徴 | 用途 | 表地 | レイヤー | テクノロジー |
---|---|---|---|---|---|
ゴアテックス | オールラウンド | 登山 / アウトドア全般 | 指定なし | 2 / 2.5 / 3 | C-KNITバッカー / PACLITE |
ゴアテックスアクティブ | 軽量 / 高透湿性 | ランニング / トレラン | 40D以下 | 3 | SHAKEDRY |
ゴアテックスプロ | 高耐久性 | クライミング / 冬季登山 | 40D以上 | 3 | マイクログリッドバッカー |
〜Dって?
生地に使われる糸の太さを表す単位で、読み方は『デニール』。数字が大きくなるほど太い糸が使われる。
つまり、オールラウンドな『ゴアテックス』を基本として、短時間の激しい運動には『アクティブ』、過酷な環境下でのアクティビティには『プロ』がそれぞれ用意されている、という形です。
ヨウコ
ソウジュ
オーソドックスな『ゴアテックス』の方がおすすめだよ
ゴアテックステクノロジーって?
ヨウコ
ソウジュ
どのカテゴリの製品でも、基本的にゴアテックスメンブレンは共通です。表地と裏地の組みあわせや構造を変えることで、耐久性を重視した『プロ』や透湿性を重視した『アクティブ』が作られるのです。
その要となる技術が『ゴアテックステクノロジー』。なので、各グループに固有の『ゴアテックステクノロジー』がひもづいているんですね。
C-KNITバッカー(Cニットバッカー)
「ニット」、「バッカー」という言葉からイメージできる通り、『裏地を丸編みニットにする技術』です。ニットの裏地にすることで肌触りがよくなるほか、軽量化と透湿性の向上にもつながります。
ソウジュ
PACLITE(パックライト)
「パッカブル(ポケットに収納できる)」と「ライト(軽量)」という言葉の通とおり、『軽量・コンパクトな構造にする技術』。
裏地の代わりにプリントをほどこす『2.5レイヤー』の構造を採用しています。
SHAKEDRY(シェイクドライ)
「シェイク(振る)」と「ドライ(乾く)」、つまり「振っただけで乾くウェア」というコンセプトの、撥水性を重視した新技術。
表地を省く構造のため、むき出しのゴアテックスメンブレンと裏地だけで作られた『異形の2レイヤー』です。
メンブレン自体は防水なので半永久的に水をはじくほか、現在(2018年5月時点)のゴアテックスプロダクトの中で最高レベルの透湿性と軽量性をそなえています。
また、これまで「ゴアテックス製品で使われるメンブレンは基本的に同じもの」と説明してきましたが、シェイクドライについては例外で、そもそもメンブレンの構造が特殊なものになっている、という研究結果も出ています。
山と道ラボ【レインウェア編】#5 電子顕微鏡による組成解析
ソウジュ
今後の展開に期待したいところですね!
マイクログリッドバッカー
こちらも、C-KNITと同じく「バッカー」つまり裏地の技術です。極細の糸で作られた薄い織物を使うことで、軽量化・耐摩耗性の向上を実現しています。
裏地自体の滑りがよく、保温着などのウェアとの干渉が少ないこともメリットです。
ソウジュ
GORE-TEXとeVentの違いは?
ゴアテックスに勝るとも劣らない防水透湿素材として注目されているもののひとつに、『eVent(イーベント)』があります。
謳い文句としては、「ゴアテックスの防水性はそのままに(数ある防水透湿素材のなかでも、ゴアテックスの防水性能は最高レベルなんです)、透湿性を向上させた」というもの。
実は、ゴアテックスとイーベントには『ePTFE』という、同じメンブレンが使われています。メンブレンが同じなので、防水性能も同じになるんですね。
ヨウコ
ソウジュ
一般的に、ゴアテックスは、皮脂や汚れを防ぐためにメンブレンの内側にコーティング(具体的には、親水性のポリウレタンが使用されているようです)をします。しかし、このコーティングがあることで、メンブレンのもつ透湿性能が制限されてしまうのです。
一方のイーベントは、このコーティングを排除しています。なので、イーベントの方が透湿性が高くなるんですね。
また、「ゴアテックスはウェア内の湿度が外気の湿度によりも高くなるまで透湿しない」と説明しましたが、イーベントは、着た瞬間から透湿が始まります。
イメージとしては、「じんわりと通気している」と言った方が近いかもしれません。
GORE-TEXとeVentのメリットとデメリット
ヨウコ
ソウジュ
GORE-TEXのメリット・デメリット
これまでのノウハウが蓄積されている
保温性が高い
eVentよりムレる
確かに透湿性ではイーベントに分がありますが、保温性という見方をしたときは、逆にゴアテックスに分があることになります。透湿性と保温性はトレードオフになるんですね。
また、これだけ広く普及して使われてきた歴史があるので、加工技術やメンテナンスのノウハウが蓄積されていることも見逃せません。
eVentのメリット・デメリット
透湿性(通気性)が高い
保温性はゴアテックスに比べて低い
使用によって性能が低下する
イーベントの最大のデメリットは、使用によって性能が低下してしまうこと。
「はじめは高い透湿性があったのに、使っているうちにだんだんとムレるようになってきてしまった」という意見を聞くことがあります。
これはユーザーのメンテナンスの仕方が悪い可能性もありますが、もともと「メンブレンの保護」という目的のコーティングを省いてしまったために、メンブレンがダメージを受けやすい、ということも考えられます。
イーベントのメーカーは、「コーティングを省いてもメンブレンを保護できるように加工している」としてはいますが、ゴアテックスに比べて性能低下が早い、というのが現時点での客観的な印象です。
編集後記
登山を続けていくと、必ずどこかのタイミングで『ゴアテックス』というキーワードに出会うはずです。むしろ、最近では登山やアウトドアの垣根をこえて、ちょっと服装に気をつかっているインドア派の人にも広まりつつあるキーワードのように感じます。
ところが、「ゴアテックスはスゴい素材だ」という曖昧なイメージだけが先行してしまって、「ゴアテックスのなにがどうスゴいのか」「弱点はないのか」といった、具体的な話はあまり語られることがありません。
さらに、ゴアテックス製品は多様化し、以前のように「とりあえずゴアテックス」というような生半可な選び方では、本当に必要なスペックをもった製品を見つけることすら難しくなってきています。
そんな状況に一石を投じよう、という気持ちが、この記事を書くきっかけとなりました。
長文になってしまいましたが、この記事で解説してきた知識をもっていれば、道具選びもまた一味違ったものになるのではないでしょうか。
また、「ゴアテックスのこういうことについても解説してほしい!」「この部分がよく分からない!」といったご意見もお待ちしています。お気軽にコメントやメール、SNSを通じてご連絡ください!
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