2018.05.31 Thu posted at 12:32 JST
(CNN) 日本鯨類研究所が国際捕鯨委員会(IWC)に提出した報告書の中で、昨年夏に行った捕獲調査で妊娠したクロミンククジラ122頭が殺されていたことが分かったとして、保護団体などが非難を強めている。
報告書によると、南極海で12週間にわたって実施した捕獲調査ではクロミンククジラ333頭を捕獲した。このうち128頭がメスで、122頭は妊娠していた。この統計は、水産庁の関連団体である日本鯨類研究所がまとめ、IWCに提出した。
国際動物愛護団体ヒュメーン・ソサイエティ・インターナショナルは、「捕鯨の真に残虐で不必要な性質が一層裏付けられた。科学調査のためには殺さない調査で十分なことが分かっている」とする声明を発表した。
日本が南極海で行っている調査捕鯨をめぐっては、2014年に国際司法裁判所がオーストラリアの主張を認める判決を言い渡した。
この判断を受けて日本は、クロミンククジラの捕獲頭数を年間333頭までとする新しい調査捕鯨計画を発表。水産庁は調査捕鯨について、クロミンククジラの個体数管理に関する最善の方法について調査するために必要だと説明している。
ヒュメーン・ソサイエティ・インターナショナルは、「クジラを殺し続けることは現代社会では嫌悪される。だが今回の数字はさらにショックが大きい。我々はオーストラリアなど保護活動を支援する国と連携して、致死捕鯨制度をやめるよう、日本に対してできる限り強い働きかけを行う」と表明した。
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