どうも、フットバッグパフォーマーで、ブロガーのお坊さんへんもです。

このたび、ブログをご縁として新たな活動がはじまったんですよ。

それは、お香の新開発とプロデュース!!

「お香」というと棒状の線香やコーン型など、火をつけて焚くお香をイメージしますよね?

▼こういう感じですよね。

実はお香の世界は奥深く、火をつけて使う以外にもいろんなお香があるんですよ。

今回ぼくがプロデュースするのは「塗香(ずこう)」というお香。

▼細かいパウダー状のお香で、「塗香」というその名の通り体に塗って使うお香です。

お坊さんには馴染みがあるけど、一般の方は知らない方も多いのではないでしょうか?

仏教とも縁の深いこの塗香、実はものすごい可能性を秘めているんですよ。

この塗香の魅力を伝えるべく、現代的なニーズにあわせた塗香を開発し製品化することになりました!

塗香作りのパートナーは徳川宗家19代目の経済評論家・徳川家広氏にも認められたお香の専門家・創香師岩佐喜雲さん。

この記事を読めば、「塗香おもしろそう・・・ちょっと使ってみたいかも・・・!」となること間違いなし!

ということでその新開発のお香「OIKAZE〜灯心草〜」と仏教の話をあわせてご紹介していきますよ!

体の臭い対策に2000年以上前から塗香が使われていた事実

塗香は2000年以上前から使われていたもので、お香の中で一番歴史が古い形であったと考えられているんですよ。

それは今のように空間の香りをよくするために使うのではなく、体臭をおさえるために使われていました。

2世紀頃にインドで活躍された僧、龍樹が書いたとされる仏教書・大智度論(だいちどろん)にもこのように書かれています。

龍樹
インドはめっちゃ熱くて、体もめっちゃくっさいから、お香を体に塗って臭いをどうにかしてから仏さまや僧侶をもてなすんやで。

「天竺國熱又以身臭故以香塗身供養諸佛及僧以此因縁故」

天竺国は熱く又身の臭きを以ての故に香を以て身に塗り、諸仏及び僧を供養すべし

出典:大智度論

尊敬する方に対して失礼にならないように、また敬意を示すたしなみとして体臭をおさえること。

またそのために塗香が使われていたということが残されています。

▼お参りするするときには塗香を用いて身をきよめてから参っていたんですね。

現代人のような清潔さではなかったでしょうから、古代の人はさらに体臭もきつかったのでしょうね。

その後、インドから中国、そして日本に仏教が伝わったときにお香の文化も一緒に伝わりました。

2000年近く経た現代でもお寺では仏さまに参る時に「塗香を使う作法」が残っているんですよ。

現代まで伝わる塗香の作法

最初は体臭を抑えるためでしたが、のちに「清め」という意味をもつようになり仏教の中でお香は重要な役割を果たすようになります。

宗派によって塗香の使い方は違っていて、密教系の宗派に塗香を使う作法が多く残っているようですね。

浄土真宗の寺院でも法要の時に先導をつとめる僧侶がおこなう「登礼盤(とうらいばん)」という作法の中で塗香を使います。

▼本尊の正面にある礼盤(らいばん)という盤の上に座って読経するときに使います。

▼礼盤に上がるとまず左脇に置いてある塗香を手に取り、両手ですりひろげ手を清めます。

▼次に塗香で口をぬぐって口を清め

▼胸をなでおろすように身を清めます。

▼それからお焼香をして合掌礼拝、お経を読むという流れになっています。

「塗香で身を清めてから仏さまに参る」という古来インドより伝わる塗香の伝統が現代の仏教にも残っているひとつの形です。

塗香に学ぶこと

この塗香をもちいる作法はひとつ重要なことを教えてくれているような気がします。

それは「自分が知らないうちに相手に与える影響まで心を配る」ということ。

自分の体のにおいは自分ではなかなか気づきにくいものです。

本人は平気でも知らず知らず周囲の人を不快にさせてしまうこともありますよね。

体のにおいに気をつけ、相手を不快にさせないよう気を配ることは「相手に敬意を示す振る舞い」です。

わが身を振り返り、また周囲にも配慮する心が大切だということを教えてくれている気がします。

塗香を普段にも使ったらいいんじゃない?

こうやって法要の時に塗香を遣うのですが、昔から体臭をおさえるために使われていただけあって、塗香ってちゃんと調合されたものはすごくいい香りがするんですよ。

▼火も使わないので煙臭くもありませんし、香りで落ち着くといいますか、とても使い心地が良いんです。

香りの性質も香水のような周囲に主張する香りではなく、ほんのり香りをまとうという感じなのでいやらしくもありません。

そこで塗香をもっと普段使いできないかなと思って、原料のことやお香のはたらきをいろいろ調べてみました。

するとお経の中に手がかりがありました

お経にも書かれている塗香のはたらき

華厳経というお経の中に「塗香には10のはたらきがある」という記述があります。

塗香の10の功徳
  1. 精気を増益する
  2. 身体を芳潔ならしめる
  3. 温涼を調適する
  4. 寿命を長からしめる
  5. 顔色を光盛ならしめる
  6. 心神を悦楽ならしめる
  7. 耳目を清明ならしめる
  8. 人をして強壮ならしめる
  9. 見る者をして愛敬せしめる
  10. 大威厳を具する

<原文>
塗諸妙香 具十功徳 一増益精氣 二令身芳潔 三調適温涼 四長其壽命 五顏色光盛 六心神悦樂 七耳目精明 八令人強壯 九瞻覩愛敬 十具大威徳

大正大蔵経「大方廣佛華嚴經卷第十一」

このお香のはたらきを読むと本当にこんなに万能なの??と思いますが、あながち嘘っぱちとも言い切れません。

というのも塗香の原料は香木を中心に、漢方薬に使われる薬草や香辛料などの天然の素材が調合されて作られているからです。

原料の中には防虫効果・消臭効果・防腐殺菌効果を持つものが含まれています。

▼香りのもつアロマテラピー効果はもちろんのこと、昔は漢方薬的な「薬としての使い方」と「お香としての使い方」の境界線はもっと曖昧だったのでしょうね。

へんも
だったらこのお香の原料の効果を踏まえて調合を変えていけば、より消臭効果や殺菌効果の期待が高いお香が作れるんじゃないのかな?

と思ったんです。

そこでお香の専門家、創香師の岩佐喜雲さんに相談したところ意気投合。

現代のニーズにあったオリジナルな塗香を提案していこうということになり、お香の新シリーズを開発することになったのです。

現代的な塗香の新シリーズOIKAZE(追い風)誕生

主に香りの設計を岩佐さんが担当、ぼくがロゴやリーフレットなどデザインを担当し、それぞれが作ったものに意見をだしあいながら製作。

新しいものを生み出すってのはほんとに楽しくて、もう夢中になって作ってたんです。

▼いくつもサンプルをつくり、いろんな方に感想をいただきながら新たな香りを模索しました。

香りの調合は想像以上に難しく、少し配合を変えるだけでも全然印象の違うものになります。

原料の質にもこだわり、できるだけ品質の高いものを世に出したい!!と思ってむっちゃがんばりましたよ。

そしてできあがったのが現代の塗香、その名もOIKAZE(追い風)です。

OIKAZE命名の由来

追風なまめかしく吹きとほし 源氏物語

これは源氏物語の登場する一節で、衣にたきこめた香や花の香りをそっと届ける風のことを「追風」というんです。

それに追い風って言葉は「何か後押ししてくれるような感じ」がするじゃないですか。

周りの人にもよい香りを運び、使う人が元気になって欲しい、そんな願いを込めてOIKAZEと命名しました。

誰かへの贈り物としてもぴったりな名前になったと思います。

▼OIKAZEシリーズにつくロゴマークも作成。

ぼくを表す「フットバッグ」を月にみたてたモチーフと、岩佐喜雲さんを表す「雲」を使ってデザインしました。

軽やかに追い風にたなびく感じと、2人のコラボ感を表現しています。

お香の力であなたの人生に追い風を

誰しもが忙しく、ストレスの多い現代社会。

物質的な豊かさももちろん大事ですが、それ以上に心の充足が求められる時代です。

日本に伝わる伝統的な香りの技術で、一時でも心の落ち着きを感じて欲しい

また、ほのかにまとうお香の力で活力をもっていきいきと生きてほしい

▼使ってくれる方を応援する、まさに人生の追い風となるようなお香を提案していきたいと考えています。  

OIKAZEシリーズは伝統的な技術や調合レシピをもとに、現代のニーズにあった新たなお香を提案をしていきます。

そのOIKAZEシリーズの第1弾がこちらです!!

第一弾 OIKAZE〜灯心草〜

▼第1弾は加齢臭やミドル脂臭が気になる中高年の男性にむけて提案する塗香「OIKAZE〜灯心草〜」!!

発売のタイミングも父の日のプレゼントに間に合うようにご用意できました。

消臭効果や殺菌効果の期待が大きい原料を厳選してブレンドした、新開発の塗香「OIKAZE〜灯心草〜」については次のページで詳しく解説しています!

▼下のボタンからどうぞ!

このOIKAZEシリーズはおもしろいアイデアがどんどんでてきております。

使う人の人生の追い風となるような新しいお香を提案していきますのでどうぞお楽しみに!

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このブログを書いている人

真宗興正派善照寺というお寺の住職をつとめながら、一方ではフットバッグというスポーツで4年連続日本一を継続中。

真面目なお寺の仕事からステージでのパフォーマンスまで、幅広い活動を通して学んだことをわかりやすくお届けしていきたいと思っています。

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