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語彙を増やしても英語が話せるようにならない3つの理由

      2016/03/18

当ブログは、サポート無料の格安アメリカ語学留学エージェント「留こみ!」代表ぶっちが、留学、アメリカ、英語、人生論などについて綴ったブログです。

 

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みなさんこんにちは、アメリカ留学カウンセラーのぶっちです。

みなさんは英単語の勉強はしていますか?英語力を上げるのに、語彙力はやはり必須ですよね。

でも、ボキャブラリーさえ増えれば英語力が上がるかというと、そんなに単純でもないんです。

というわけで、今日は増やした語彙を上手く使って英語が話せるようになるために必要なことをお伝えしたいと思います。

英語初級者はボキャブラリーを増やすべし

「英語が話せる」というのは旅行英会話程度なのか、ネイティブレベルでの話せるようになる必要があるのかにもよりますが、英語初級者の段階ではボキャブラリーを増やすことは英語力を伸ばす上でとても大切です。

文法がめちゃくちゃだったとしても、単語を十分に知っていればそれを並べるだけで何とかコミュニケーションを取ることはできます。しかし、単語を知らないとまったく話ができないということになってしまいます。

私はアメリカで、大学の先生に「You did a spectacular job!」と言われたことがあるのですが、その時はspectacularの意味が分からず、きょとーんとしてしまったことがあります。Spectacularとは「とても素晴らしい」というような意味で、せっかく褒められたのに残念ですね。

(その後辞書を引いて「おおっ、そういう意味か!」と嬉しかったので、spectacularという単語はずっと忘れることがありません。これはエピソード記憶という記憶ですね。エピソード記憶については「エピソード記憶と意味記憶とは?記憶力を上げる3つの方法」をご参照ください。)

このように、単語が一つ分からないだけで話せない・理解できないといったことが起こります。初級者の段階では特にその傾向が強いので、ボキャブラリーを増やす努力をすると良いと思います。

ボキャブラリーを増やしただけでは英語は話せない?

英単語をたくさん覚え、TOEIC600点程度の中級になってくると、英語のリーディングやリスニングは次第にできるようになってきます。文法もある程度理解し使えるようになっているでしょう。

ただし、この段階でスピーキングも同じように上達しているかというと、そうはならないのです。

「それはやっぱり、流暢に話すにはもっと色んな単語や表現を知る必要があるのでは?」と思うかもしれませんが、それだけではありません。その証拠に、TOEIC800点や900点などの高得点を保有している人でも、ことスピーキングになるとどうもイマイチ・・・という人がたくさんいます。

また、それくらいの上級者でも、ライティングは得意でないという人もいます。ライティングは時間をかけて文章を考えることができますので、「スピーキングよりは得意」という人もいるかも知れませんが、実際に書く文章はかなり単調で、普段読みこなしているリーディングのレベルなどからは差があるのが実際の所です。

ではなぜそうなってしまうかというと、「理解できる」言葉と「使いこなせる」言葉には大きな差があるからです。つまり、TOEIC高得点者などの上級者は、かなりたくさんの英単語や表現を「理解はできる」ものの、それらを実際に自分の口から出して使おうと思うと、まだまだ使えるレベルになっていないのです。

パッシブボキャブラリーとアクティブボキャブラリーとは?

その理由には、パッシブボキャブラリーとアクティブボキャブラリーという二つの異なる語彙が大きく関わってきていますので、まずこの言葉の意味を確認しましょう。

パッシブボキャブラリー(Passive Vocabulary)とは

パッシブボキャブラリーとは、簡単にいえば理解できるけれど自分で使う時には使えない単語です。例えば私の場合「我田引水」と言えば「自分に都合よく何かをすることね」と分かっても、普段話し言葉で使うことはほとんどありません(私の会話のレベルがバレてしまうかもしれませんが・笑)

このように、「知ってるけど使わない、使えない、使いこなせない」ような言葉がパッシブボキャブラリーです。

アクティブボキャブラリー(Active Vocabulary)とは

アクティブボキャブラリーとは、理解もできるし、使うこともできる単語です。例えば「メシ」「風呂」「寝る」などは毎日使う単語です(笑)。今こうしてブログを書きながら自然に出てきた言葉ですので、これは私にとってはアクティブボキャブラリーなわけです。

まずはこの二つの違いがあることを知っておきましょう。

英語が話せない人はアクティブボキャブラリーが少ない

そして、英語を勉強しているけれど話せないという方は、パッシブボキャブラリーは増えていてもアクティブボキャブラリーが十分でないことが挙げられます。

例えばもっと普通の会話では、「一長一短」「一石二鳥」「一挙両得」などなど、色々なことを言いますよね。

英語では、こういった言葉が分かるレベルになっても、実際に使いこなせるようにまだなっていないと、非常に限られたボキャブラリーで英文を組み立てることになります。

でもネイティブは、「一長一短」というくらいの言い回しは普通に使いますから、それを理解できるようにはなれども、あなたの話す英語はネイティブの話す英語とどこか違う、ということになっていまうのです。

つまり、ただ単純に語彙を増やしていけば英語が話せるようになるのではなく、アクティブボキャブラリーを増やすことを意識しなければ英語は話せるようにはならないのです。パッシブボキャブラリーだけでは、TOEICや英検はバッチリでも、話すと微妙、というよくありがちなパターンになってしまいます。

アクティブボキャブラリーを増やす方法

ではどうしたらアクティブボキャブラリーを増やすことができるでしょうか?確実に言えるのは、覚えた語彙を使ってみることです。使い続けない限り、パッシブボキャブラリーをアクティブボキャブラリーに変換することはできません。

例えば、言葉を理解しだした子供に対して「食べる?」と聞くと、子供は理解して「うん」と答えたとします。まだこの時点では理解できるけど使えない、パッシブボキャブラリーです。

でもその内、もっともっと話し言葉の語彙が増えてきます。「食べる」「痛い」「眠い」などなど、よく使う言葉から段々とアクティブボキャブラリーになっていきます。

それと同じことを私たちも英語でする必要があるのです。とにかく使い続けるのです。使った回数だけ、パッシブボキャブラリーはアクティブボキャブラリーになっていきます。

では具体的にはどのような方法で使っていけばよいでしょうか?

  • 英会話教室やオンライン英会話で使う
  • 英語で日記を書く
  • インナートーク(頭の中での話し言葉)を英語にする
  • 音読やシャドーイングをする

というようなことができると思います。つまり、口や手を使ったアウトプットをしていけばよいのですね。アウトプットを繰り返して行けば、パッシブボキャブラリーはアクティブボキャブラリーになります。英単語の暗記だけではアクティブボキャブラリーが増えないので、スピーキング力にはつながらないのです。

なぜ英語が話せるようにならないか

日本には英語を勉強している人はたくさんいますし、先ほど書いたアウトプットをたくさん行うことを心がけている人もいると思います。でもなかなか伸びずに悩んでいないでしょうか。

それはなぜかというと、やはり時間的にアウトプットが足りないからではないかと思います。

例えば週に二回英会話スクールに通ったり、毎日30分オンライン英会話レッスンを受けるのはとても有益だと思いますが、それだけでは全然足りないというのが実際の所ではないかと思います。

24時間×7日で合計168時間ありますが、その内英会話教室でアウトプットをしているのが2時間ですとやはり上達も限られてくると思います。しかもその2時間の内、先生や他の生徒さんが話している時間を除いて自分が話している時間を計ると、30分くらいだったりしないでしょうか。

やっぱりそれではなかなか伸びないのが現実です。飛行機は飛び立つまで滑走路でエンジン全開で猛烈に進むように、最初はある程度一気にやる必要があると私は思います。でなければ、いつまで経っても飛び立てないままになってしまいます。

そのためには、思い切って留学するか、英語を使う大学や企業で働くなど、英語環境を作り上げる必要があると私は考えています。

まとめ

語彙を増やすことで、リスニングやリーディングを伸ばすことはできますが、それだけではなかなかスピーキングやライティング力を伸ばすことはできません。アウトプットする力を伸ばすには、アウトプットを繰り返し、語彙をパッシブボキャブラリーからアクティブボキャブラリーに変えていく必要があるのです。

英語が話せるようになりたい方は、日々の生活の中でどのように英語のアウトプットの場を作っていくかを意識しながら英語学習を頑張っていただきたいと思います。

 

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