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 神戸大医学部付属病院は今月、インターネットやギャンブル依存症に関する専門相談外来を開設した。スマートフォンの普及でオンラインゲームなどの依存症が社会問題化する中、世界保健機関(WHO)が6月にも病気として取り扱うことを公表する予定。画像診断などで依存度を判定するほか、家族の相談にも応じ、適切な治療につなげる。同病院によると、ネット依存を扱う総合病院の相談外来の開設は兵庫県内で初めて。

 オンラインゲームのやり過ぎなどに伴う依存症は世界的に増加傾向にあり、WHOは症状などを定めた最新版の国際疾病分類(ICD)に「ゲーム障害」を追加する方針を明らかにしている。

 国内では潜在的な患者を含め、420万人いるといわれ、特に中高生に限ると51万人に上るとの厚生労働省のデータもある。

 一方で、ネットやギャンブル依存症を専門にした治療機関は国内でも十数カ所しかなく、今国会に提出されているカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案の議論の中でも依存症対策の受け皿づくりが課題に挙げられている。

 同病院の専門相談外来は、米国で薬物依存の研究などに取り組んできた同大大学院医学研究科の曽良一郎教授が中心となり、医師4人のほか、心理士やソーシャルワーカーら計10人態勢で設立。3~4回の面談で、心理検査や脳の画像診断などをし、依存症かどうかを判断する。その上で、治療のためのアドバイスや支援機関の紹介などをする。

 ギャンブルの依存症は借金や家庭不和などのトラブルが顕在化しやすいのに比べ、ネット依存は睡眠時間の減少や生活意欲の低下など、目に見えにくい傾向がある。曽良教授は「本人に自覚症状がないのが依存症の特徴で、家族の相談で発覚するケースがほとんど。まずは相談を」と呼び掛けている。

 ネット依存相談外来の受け付けは火曜日の午前9~11時。ギャンブル障害は金曜日の午前10~11時。同病院精神科神経科外来TEL078・382・6965

(前川茂之)

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