50歳を過ぎたら同窓会に出席してはいけない

旧友を整理し友達を入れ替える勇気が必要だ

「どんなときにも過去を振り返るな」とはいわない。だが、そのような過去を振り返るような集まりの時であっても、なるべく「これからの話」をしようではないか。

私は78歳になるが、以前にも増して、若い人たちと時間を過ごすようにしている。彼らは「お金持ち」ではないが、「情報持ち」だ。会っていて面白いし、刺激的だ。若い人たちといるほうが、気持ちも前向きに明るく楽しくなってくる。

若い友人たちは、いつも、「新しいことを始めよう」「なにかにチャレンジしよう」という前向きな話をする。自然と私も未来に対して思いを馳せるようになる。

フランスでは、老人と若者のシェアハウスがあって、老人が家賃負担をする代わりに、若者が老人の話相手をするそうだ。こういう共同生活は理想的といえるだろう。日本でも、このような老若共同のシェアハウスを、高齢者が積極的につくったらどうだろうか。そうすれば、もう少しまっとうな年寄りが増えてくるように思う。

意図的に「友達の切り替え」をやろう

周囲が若者に変われば、50歳以上の人たちも、新しい情報を知ろう、学ぼうという意欲、よりいっそうの「生き甲斐」も湧いてくるはずだ。新しい活動への意欲も自然に出てくる。ときには、若い人たちが自分を担いでくれたりすることもあり、何歳になっても新しい経験を積んでいける。

懐古主義の高齢者同士が一緒にいても、なにも始まらない。旧友との付き合いは本当に大切な人だけに絞って、その分だけ若者と友達になったほうがいい。その分、新しい世界が広がる。人生を、いつまでも豊かに生きられるようになる。

「友達の切り替え」は、意図的に行わなければならない。この切り替えこそが、新しいことに興味を持ってこれからを楽しんでいくための「人生の転轍機(てんてつき)」(路線変更装置)なのである。

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  • NO NAMEd02d924b68ee
    つまらない同窓生が多くて気の毒な方ですね。

    松下幸之助の元側近という肩書きを松下氏の死後30年以上も使っているから、過去を恨み同期を妬むような旧友しか周囲に集まらないのではないでしょうか?
    up338
    down77
    2018/5/29 18:56
  • NO NAMEc3440459f500
    故・松下幸之助側近などという肩書きを初めて見た。偉人の名で商売。
    up215
    down7
    2018/5/29 20:39
  • NO NAME5037327429fa
    若い時は、会社や仕事、結婚やら、だんだんに地位や収入、子供がどうした、アレコレ気にしたものだが、50才過ぎれば、先は見えているのだから、前向きがどうのこうのと考えながら出席するものでも無いと思うのだがな。楽しい場であればいいんじゃないかな。
    up176
    down20
    2018/5/29 19:37
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