独占告白!内田前監督から5、6発殴られ蹴られた父親

グッディ!
国内

  • 悪質タックルの指示を否定した内田前監督から、暴行を受けていたと、日大アメフト部OBが証言
  • OBの息子が日大へ入学しなかったことから、グラウンドに呼び出し殴る蹴るなど暴行
  • 日大の厳しいやり方が広まっており、系列付属校の生徒も他大学に流れていた

日大アメフト部OBを独占取材

日本大学アメリカンフットボール部の選手が“悪質な反則行為”で、関西学院大学の選手を負傷させた問題。23日に行われた会見で“悪質タックル”の指示を明確に否定した内田正人前監督だったが、アメフト部内で日常的に暴力行為が行われていたことが数々の証言で明らかになってきた。

29日の「直撃LIVEグッディ!」では、日大アメフト部OBのAさん(50代)を独占取材。Aさんは、アメフトの有力選手だった息子が日大入りしなかったことで、内田前監督から直接、殴る蹴るの暴行を受けたという。

Aさんが日大アメフト部に所属していたのは、30年ほど前のこと。

その時、内田前監督はコーチとしてアメフト部の指導をしていた。コーチと選手という関係ではあったが、Aさんが日大を卒業した後は、内田前監督と連絡を取ることはほぼなかったという。

そんなAさんが内田前監督に暴行されるきっかけとなった出来事は、「息子の進路」だった。

Aさんの息子はアメフトの選手で、全国でも名の知れたアメフト強豪高校に所属していた。それを知った内田監督(当時)は息子の高校の監督を通して、日大入部を打診してきたとのこと。しかし当時、息子のところには日大と別の名門大学の監督が直々にスカウトに来ていた。父親のAさんも名門大学の監督と面会し…

Aさん(日大アメフト部OB):
(日大とは別の名門大学の監督から)チームとしてほしい選手なので、ぜひ来てくれないかという話をされました。本人としては名誉なことだと思います。進学に関しては基本的に子供に任せていました…。


結果としてAさんの息子は、日大ではなく直々にスカウトに来た名門大学への進学を決めたそう。すると、去年夏ごろ…、

Aさん:
“話があるから来い”ということで呼ばれまして、その時の高校の監督と一緒に伺いました。


日大の内田前監督が、Aさんを日大のグラウンドに呼び出したという。その時も直接電話があるわけではなく、高校の監督経由で連絡が来たとのこと。そこで内田前監督の口から出たのは…

Aさん:
“OBの息子なのになぜ(日大に)来させないんだ。OBの息子で日大に来させないのはおかしいだろう”と、色々そいういうことを言われました。

Aさんを厳しく問い詰めてきた内田前監督は、その後、衝撃の行動に出たという。

Aさん:
グラウンドから外に出て、(グラウンドで練習中の)選手の目が見えないところで、何発か殴られたり蹴られたりということがありました。“ふざけんな”という形で手が出てきたという形ですね。こぶしで、口の周辺と、あと蹴りがお腹のあたりに。合計5発前後なのかなと思います。

Aさんの息子が通っていたのは日大とは何らつながりのない高校。

しかもAさんは、日大を卒業後、日大アメフト部と深い接点はなかった。
それにも関わらず、OBの息子である有望選手が日大に入学しなかったことが理由で、暴力を振るい、傷を負わせたという内田前監督…。

当時は、日大アメフト部の現役選手たちに迷惑をかけたら申し訳ないと思い、Aさんは事件として訴えることはしなかったそうだ。

日大アメフト部OBが語る“暴行当日”の経緯

安藤優子:
これが事実だとしたら、衝撃的すぎて言葉を失いました…。
 
サバンナ高橋:
ふつうの感覚で聞いたら、理解できないですよね。なんで呼ばれて行かなあかんねんとも思うし、そもそも呼びつけるという精神が理解できない。

大村正樹フィールドキャスター:
しかも、お父さんには直々なお話は一切ない中、突然呼び出されたということでした。
暴行当日の経緯はこちらです。

・息子の高校の監督経由で、内田前監督に呼び出される
・息子が日大に入学しない事をとがめられる
・Aさんは謝罪の意を述べるも、人目のないところへ移動
・5発前後、殴る蹴るの暴行を受け、口から出血

安藤:
呼び出したところから、人目のつかないところに行って暴行をするという一連の流れを見ると、今に始まったことじゃないという印象を受けてしまうんですが。

風間晋(フジテレビ解説委員):
そうですね…。ふつうの人は、そもそも人を殴るなんて思いもつかないことですよね。この程度の関係性のお父さんに暴行を働いているのを見ると、アメフト部のコーチとか選手に対する暴力も推して知るべしと受け止めてしまいますね。

安藤:
こういった内田前監督の暴力については、耳にしたことはありますか?

生沢浩氏(アメフトライター):
噂程度のことは聞こえてきますね。昔は日本大学と言えば、系列の付属高校がたくさんあるので、高校でしっかりフットボールの勉強をした子たちが集まっていたんです。ところが最近は日大の厳しいやり方というのが広まってきていて、他の大学に流れる学生もいたようです。

軍地彩弓(編集者):
暴力が常態化していて、麻痺しているのかなと感じました。こういう暴力体質だと、今の若い子はついてきませんよね。ひとりひとりのモチベーションを上げることが今の運動部の方向性だと思うので、力で追い込んだり、この時代にはそういった教育は伝わらないと思いますよ。

高橋克実:
内田前監督は、自分のチームの出身者には、どんな人に対しても同じなんじゃないですか?
一つのコマのような感じで。
30年間ほとんど音信不通であれ、優秀な選手がOBの息子だということがわかったら“じゃあ呼んで来いよ。”っていうくらいの、当たり前の意識だったんじゃないですか。(息子が進学を決めた大学のように)こちらから頭を下げて“どうでしょうか”と行くのがふつうのルートなんだろうけど、そういった考えがはなから頭になかったんじゃないですかね。


付属高校の生徒すら、日大へ進学しない…。有望な選手を確保できない苛立ちが、暴行につながったのだろうか。

(「直撃LIVE グッディ!」5月29日放送分より)

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