米国が韓国に要請「非核化問題に深入りするな」(朝鮮日報)
イ・ナギョン「米国、韓国に非核化も深く入らないように要請」(中央日報・朝鮮語)
 欧州を歴訪している韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相は27日(現地時間)、ロンドンで特派員および記者団と昼食会を開き「米国が、非核化問題に関して韓国はあまり深く入り込まないでほしいという要請を行った」と語った。
米朝首脳会談の中心的議題である「北朝鮮の非核化」は、米国と北朝鮮が直接協議したいという趣旨で、韓国が深く介入して北朝鮮に誤ったシグナルを送る状況を懸念したものと解釈されている。


李首相は27日、「金正恩(キム・ジョンウン)委員長の段階的非核化と米国のCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)は歩み寄れるか」という質問に対し「文在寅大統領も、(2回目の南北首脳会談の記者会見で)非核化の案を細かくは語らなかった」という趣旨の回答を行い、続いて「板門店宣言の『完全な非核化と核なき韓半島(朝鮮半島)を目標にする』という表現も、米国と協議した内容」「韓国が乗り出すことで事態がこじれかねないという問題もあるが、米国にハンドルを渡すのがいいという判断から、韓国政府は発言を控えている」と語った。
(引用ここまで)
 引用時に改行を整えています。

 北朝鮮のキム・ジョンウンが窮して韓国にSOSを投げ、さらに米朝首脳会談が開催される前に3回目の中朝首脳会談が開催されるのではないかとまでされています。
 六者会議に参加している国のうち、ロシア、日本以外の4カ国が主導権を争っている感じですね。
 でも、今回に関していうのであれば主役はアメリカと北朝鮮。
 北朝鮮は主役というか悪役というか微妙なところですが。

 そこに北朝鮮のアシスタントとして首を突っこもうとしているのが韓国。
 アメリカに多少なりともアドバイスする立場にいるのが日本。
 少しでも分け前を多くとろうとしていて場を乱しているのが中国ってところですかね。

 実はこの中でもっとも立場が弱いのは韓国なのです。
 アメリカと軍事同盟を結んでおり、かつ今回の米朝交渉が軍事関連で以上、アメリカの意向を無視して北朝鮮のアシストをすることはできない。
 それでも独自でできることをしよう、ということで行ったのが第2回の南北首脳会談であり、その後の「朝鮮半島の完全な非核化を再確認した」というコメントであり、CVIDについてモゴモゴ言っているという状況なのですよ。

 ただ、アメリカとしたらその動きはうっとうしいことこの上ない。
 北朝鮮と1対1の戦いに持ちこみたいのに、周りをハエのようにムン・ジェインが飛び回っている。
 堪忍袋の緒が切れたアメリカから「いいからちょっと黙ってろ」と言われたのが今回というわけですね。まあ当然か。
 「核保有国よりも強大なムン・ジェイン保有国」とやらの現実はこうだ、ということでもありますね。
 これでもまだ「ドライバーは韓国だ」とか言ってシンガポールで米朝首脳会談に首をつっこんだりするんでしょうか。