世の中から何故戦争が無くならないのかとか考えた事はないだろうか。そこまで大きな問題では無くても良い。何故学校でイジメが無くならないのかとかそういう事でも良い。何故多くの人は分かり合えないのかとかそういう事に思いを巡らせてしまう。
結局は正義と正義がぶつかり合っている。ある人にとっての正しい事はある人にとっては正しく無くて、大抵の人は他人同士だから別に関与しない。AさんがBさんにとって不快な事をしていても別にBさんに対して直接利害関係を持ちかけなければ大体は表面上は付き合えるのが大人の世界だ。
ただし、大体人というものは欲を出して誰かを利害関係に巻き込もうとしたり、欲とか大きな話じゃなくても善意で誰かを巻き込んでしまおうとする事がある。悪質な大きな話だと何かの勧誘だろうけど、もっとフランクな話だとサークルの勧誘とか、好みの異性を紹介しようかとか、バイト先を紹介しようかとか。
好奇心旺盛な人はもしかしたら新しい集まりや人との出会い、仕事先に興味があるかもしれない。僕の場合はそういう事がしんどい。かつて色々な事に勧誘された経験があるのだけれども、上手に断れず途中までは乗っかってしまった。でも、やはりこれはヤバい事だと思い逃げ出す。そういう事が青年時代の前期には本当によくあったのだ。
彼らにとっては何かの志があり、大きなミッションやビジョンがあり、何かをしたかったのだろう。でも、僕は自発的にやった事では無いのでどうしても嫌だと思った。オマケに変なビジネスを裏でやっているという噂もある人だったので尚更怖かった。だから、中途半端に逃げた。
ある時、誰かとこのような会話をした。機動戦士ガンダムの連邦軍とジオン軍は正義と悪の話では無く、それぞれの正義の話だと。ガンダムにあまり詳しくない僕は、テキトーに相槌をうって話を聞いていたが、今ならばそのニュアンスが何となくわかる。人にはそれぞれの正義があり、それぞれの立場がある。
ある人にとっては労働が悪であり、ある人にとっては労働が美徳だったりする。ある人にとっては努力が悪であり、ある人にとっては努力が美徳だったりする。それぞれの価値観がある。ただ言えるのは、相反する価値観の者同士が下手に出会ってしまうと戦争のようになってしまう事。それだけは避けたいものだ。
僕は現在、労働に関しては中立的な立場を取っていて、努力に関しては肯定的に考えている。労働は食える程度に衣食住が手に入る程度にやれば良いと思っていて、好きな事とか頑張っていれば良いのでは?くらいの立ち位置だ。自分にとっての正義も未だに何が何だかわからない。
とりあえず、今まで出会った人たちの中で価値観が合う人や、好きだなと思える人や、大切だと思える人と固まって、のらりくらりと生きるに違いない。あまり極端になり過ぎると壊れそうになるのでほどほどに過ごせたらなと思う。正義について書こうと思ったのに結局は灰色決戦の話になってしまった。やれやれ、今日も美味いコーヒーが飲めそうである。