リバプールGKカリウスへの殺人予告、警察が調査
英マージーサイド州警察は、26日に行われた欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝戦の後、リバプールのゴールキーパー(GK)ロリス・カリウスに届いた殺人予告を認識しており、調査を始めると発表した。
カリウスは24歳のドイツ人キーパー。26日にウクライナのキエフであったCL決勝で2つのミスを犯した。このミスも響いて所属するリバプールはレアル・マドリッドに3-1で敗戦。カリウスとその家族は試合後、殺人予告の標的となった。
カリウスは試合終了のホイッスルが鳴ったあと、涙を浮かべてファンに謝罪した。
マージーサイド州警察は「我々はこの件に関するソーシャルメディアの投稿を極めて真剣に受け止めている。攻撃的投稿は調査されるだろう」と述べた。
「担当者はソーシャルメディアを通じて寄せられた大量のコメントや脅迫を認識している。マージーサイド州警察はソーシャルメディア利用者に、どんな悪意あるやり取りや脅迫的行為も調査されると通知する」
カリウスはキエフでの26日の試合で、レアル・マドリッドのストライカー、カリム・ベンゼマにボールを渡してしまい、簡単な先制ゴールを献上した。
カリウスはその後、ギャレス・ベイルのシュートもキャッチできずに得点され、レアル・マドリッドに3連覇となるチャンピオンズ・リーグ・トロフィー獲得を許した。
カリウスは27日、ソーシャルメディアに「チームメイト、ファンのみなさん、そしてスタッフ全員に、本当に申し訳なく思う」と投稿した。
控えGKミニョレ「リバプールはカリウスを救う道具を持っている」
リバプールの控えGK、シモン・ミニョレは、CL決勝の悪夢からカリウスが立ち直るのを支援するという。
「もしカリウスが話したいと望むなら、もちろん自分は相手になる」とベルギー人GKのミニョレは語った。ミニョレはキエフでのCL決勝で控えとしてベンチで待機した。「ゴールキーパー全員が、カリウスを自分のことのように感じられると思う」。
「自分自身、同じような状況に陥ったことがある。このような類のことには、自分自身で対処しなければならない」
「一つだけカリウスに話した。決勝にたどり着けた理由があり、決勝でプレイできた理由があるのだから、それについて考えろと」
「でももちろん、カリウスに何かを言い、理解してもらうのはとても難しい」
「リバプールは結束を体現する。リバプールは『みんな』を体現する。思うにそれはリバプールの正しい理想というだけではなく、チームの歴史に常にあり、未来にもあり続けることだ」
リバプールのジョン・アクテルベルグGKコーチは試合後、カリウスを慰めようとした。
「起きたことは明らかに良くなかった。この試合で起こったことは、彼にとって不幸だった」とオランダ人コーチのアクテルベルグは語った。
「ただカリウスの頭を上げさせ、起きたことと共に進まなければならないと示そうとした。受け入れるのは難しいが、それがフットボールに生きるということだ」
ディフェンダーのデヤン・ロブレンは、カリウスへの非難に力を注ぐのは非生産的だと語った。
ロブレンは「誰かを非難するのはたやすいが、我々は共に同じ船に乗っていて、全員がカリウスにできる最高の言葉をかけた。彼は強くなって戻ってくるはずだ」と述べた。
「大きな話にしないで欲しい。もちろん決勝なのだから大きなことだ。でも、誰もがミスを犯す」
(英語記事 Loris Karius: Death threats to Liverpool goalkeeper looked into by police)