最後の猿の惑星では、シーザーがマクドナルドの勧めで、亡き両親を録画していた映像を見ることになります。所が、それは地球の最後を予言するものであり、シーザーにとっては大きな衝撃だったので、詳しく紹介しましょう。
スポンサーリンク
『最後の猿の惑星』のキャスト
アメリカ合衆国で製作されたSF映画『最後の猿の惑星』は、1973年7月21日に日本で上映されました。DVDの収録時間は約87分になります。
監督&脚本
ピエール・ブールによる小説『猿の惑星』を原作にした猿の惑星シリーズ全5作の最終作『最後の猿の惑星』を製作したのが、J・リー・トンプソン監督です。
- 監督:J・リー・トンプソン
- 脚本:ジョン・ウィリアム・コリントン
- 脚本:ジョイス・フーパー・コリントン
- 脚本:ポール・デーン
登場人物&役者
シーザーが、未来の地球を知って愕然とする『最後の猿の惑星』に登場する人物と役者さんたちを紹介します。
- シーザー/猿の指導者(演:ロディ・マクドウォール)
- リザ/シーザーの妻(演:ナタリー・トランディ)
- コーネリアス/シーザーの後継者(演:ボビー・ポーター)
- エイブ教授/猿に読み書きを教える教授(演:ノア・キーン)
- マクドナルド/シーザーの理解者である人間(演:オースティン・ストーカー)
- アルドー/人間に敵意を抱くゴリラ(演:クロード・エイキンス)
- コルプ知事/猿を敵視する知事(演:セヴァーン・ダーデン)
- メンデス/猿との平和を主張する人間(演:ポール・スティーヴンズ)
- アルマ/コルプ知事に従う女性(演:フランス・ニュイエン)
『最後の猿の惑星』のストーリー
人間は猿たちとの戦いに勝つために最終兵器を使おうとしますが、それが原因で人間が激減してしまいます。そして、シーザーがいる猿の町では、猿のほうが上の位について、人間が重労働をする関係でした。しかし、そのような関係でも一部のゴリラは人間を疎ましく思っていたのです。
エイブ教授が禁止用語を使用(起)
シーザーは、エイブ教授に猿やゴリラたちに読み書きを教えるように指示していました。そのため、エイブ教授は読み書きを教えていましたが、ゴリラのアルドーはそれを好ましく思っていませんでした。
シーザーの息子のコーネリアスでさえ「父さんなら、乗馬を習わせる」と言って、読み書きを覚えることが下らないと思っていたのです。しかしエイブ教授は「コーネリアスはシーザーの後継者なのだから」と読み書きを覚えるようにさとします。
所が、アルドーがエイブ教授を挑発してきて、思わず「No!やめろ」と言ってしまったのです。その言葉に猿やゴリラたちは静まり返ってしまい、シーザーの側近すは駆け出して「教授、その言葉は人間たちが猿を奴隷にしていた時に使っていた言葉で、禁止用語だ」と言って、アルドーに謝るように勧めます。
アルドーを鎮めるシーザー(承)
エイブ教授は、アルドーに謝りますが、全く怒りが治らずに学校を破壊してエイブ教授を捕まえようとします。エイブ教授は逃げようとしますが、途中で捕まってしまうのです。それに気づいたシーザーは事の経緯を知って、エイブを解放させて、アルドーたちに学校を直すように命令します。
シーザーは、猿が地球を支配していれば安全という考えを持っていましたが、マクドナルドは、シーザーの両親の言葉を聞ける所へ案内しようとします。そこには、ある都市の地下にある保管室で、録画していたテープが残されていました。その地下は、人類が作り上げた最終兵器の衝撃にも耐えられる設計だったのです。
このテープには、地球の最後を予言するものがあったので、シーザーに知ってもらう必要があったのです。そこで、シーザーたちは護衛のために最低限の武器を所有して、放射能が蔓延している禁止地帯へ向かっていきます。
地球の最後を知るシーザーたち(転)
シーザーたちは人類の最終兵器によって、破壊し尽くされた都市へ到着します。そして、都市の地下へ足を踏みれいますが、そこには人間が備えていた監視カメラが作動します。 コルプ知事はアルマの解析によって、シーザーの侵入に気づき、攻撃をしかけようとします。
メンデスは人間と猿との間で保たれている平和を維持するべきと主張しますが、コルプ知事はそれでもシーザーたちを討とうとします。その頃、シーザーたちは両親を録画したテープを発見して、マクドナルドたちと一緒に見ます。そこには、未来からやってきた両親が、ゴリラが原因で地球は3950年に消滅する事が述べられていたのです。
シーザーは「猿が原因で地球が消滅するなら、人間たちが自分の出生を恐れる訳だ」と納得してしまいます。 そこへコルプ知事が手下を使って襲撃してきたので、シーザーたちは別の出口から猿の町まで退却していきます。
猿と人間との戦争(結)
シーザーは、猿の町に戻り、今後の行動について話し合いますが、アルドーは人間と共存しようとするシーザーに憤慨します。そして夜になり、アルドーは「俺たちゴリラが支配者になって、人間を始末した後にシーザーを倒そう」とゴリラたちを説得していました。それを偶然にもコーネリアスが盗み聞きしてしまいます。
それに気づいたアルドーによって、コーネリアスは追い詰められて重体に陥ってしまいます。その経緯を知らなかったシーザーは深く悲しみますが、そこへコルプ知事たちが軍隊を引き連れて攻撃をしかけてきたのです。激しい銃撃戦が続く中で、人間は大砲を使って、猿のバリケードを突破します。
町では多くの猿が倒れていて、コルプ知事は、一匹だけ立ちすくんでいたシーザーに「貴様は敗者だ、また奴隷の身分を味わうがいい」と多くの人間たちが銃口を向けます。はたして、このままシーザーはコルプ知事に始末されてしまうのでしょうか?
『最後の猿の惑星』の豆知識
シーザーたちは原始的な戦いで、近代兵器を持つコルプ知事と互角以上に戦います。しかし、そのような事が本当に可能なのだろうかと思う方はいるかもしれません。そこで、最後の猿の惑星に関連する情報を紹介しながら、ゲリラ戦について説明します。
シーザーの両親の予言
シーザーの両親であるジーラとコーネリアスは3955年の地球から脱出して、時空のズレから人間が地球を支配していた時代へタイムスリップします。シーザーは、自分の子供に、父親の名前を付けています。
ジーラたちは、人間の前で言葉を喋ってしまい、激しく尋問されてしまい、猿が地球を支配するようになって3955年に地球が滅びる事を白状してしまうのです。その際に録画していたテープが地下にある部屋に保管されていて、それをシーザーたちが発見することになります。
この時のジーラたちの奮闘を描いた映画が『新・猿の惑星』で、詳しい事は下のリンクをクリックすれば分かります。
ゲリラ戦で勝利した北ベトナム
第二次世界大戦が終わった後は、アメリカ合衆国が、経済力・軍事力共に世界一の超大国になりました。しかし、アメリカ合衆国は共産主義勢力と冷戦を展開する事になり、北ベトナムの共産主義陣営と戦う事になります。
北ベトナムは、アメリカ合衆国ほどの最新兵器がなくて、ゲリラ戦を展開します。それに対して、アメリカ合衆国は『北爆』と言われる猛烈な無差別爆撃を行った上で、枯葉剤を撒き散らします。それでも北ベトナムは降伏しないで、アメリカ合衆国は戦費の増大と自国民の戦争継続反対の声に負けて撤退していきました。
『最後の猿の惑星』の感想
シーザーが、コルプ知事と激しい戦争を行っていく映画『最後の猿の惑星』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい。
『最後の猿の惑星』の残念な所
コルプ知事が、ガムシャラに猿と戦争しようとしますが、それであれば、なぜ今まで地下で隠れ続けていたのだろうかと思ってしまいました。あれだけ好戦的な性格なのに、少し理解に苦しむ所でした。
今までの我慢が、シーザーがやってきた事で爆発したともとらえる事ができますが、少しストーリーに無理があるように見えました。
『最後の猿の惑星』の見所
シーザーが地球の最後を知る事になりますが、その行動によって、コルプ知事は部下を使って、猿の町まで撤退するシーザーたちに尾行させます。そして、猿と人間たちの激しい銃撃戦の末に、完全にシーザーは包囲されてしまいます。
所が、その後に思いがけないストーリーが展開されていき、思わず「おぉぉ」と声が出てしまいました。そのようなストーリー展開なので、シーザーの奇策が、この映画の最大の見所と言えるでしょう。