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★ネットに広がる“フェイクニュース”“虚偽情報”“詐欺広告”なぜゴミのような記事ががGoogleに優先評価されるのか?★

 

◆“ググれカスからググってもカス時代の分析と考察” “検索結果はゴミサイトばかり アドセンスという誰でも広告収入を得られる仕組みが低品質なWEBサイトを量産させた”“WEBサイトのコンテンツの価値をGoogleが適切に評価できない現実”“検索結果が汚染された現状とコンテンツファーストに向けた解決策の提案”◆

 

グーグルの検索結果の分析

 

<要点>

  • FACT①:ネットの情報は虚偽情報で溢れている。フェイクニュースや詐欺フィッシングも少なくない。
  • FACT②:詐欺広告が勢力拡大をさせているのはSNS。Facebookやインスタグラムには、情報弱者をターゲットとしたフィッシング詐欺で溢れている。
  • WHY①:なぜ低品質で信頼性に欠ける情報がネットに広がっているのか?
  • ANSER①:なぜなら虚偽情報を掲載しても罰も損もないから。ページビューを稼げば収益を得られる仕組みが確立されている。嘘だろうが詐欺だろうが情報発信は数を撃てば当たる。
  • WHY②:なぜPVを稼ぐことができるのか? 
  • ANSER②:Googleをはじめとする検索エンジンに虚偽情報を判別する機能がなく、SEOと呼ばれる対策で検索結果が占拠されてしまっている。なお、Yahooも検索はGoogleのエンジンを使っているので同様。知名度で広告収益が稼げるビジネスを確立。
  • WHY③:Googleは虚偽情報対策を実施しないのか? 
  • ANSER③:おそらく最新テクノロジーを駆使すれば偽情報を駆除することは可能であるが、Googleの収益機会が減るから実施するインセンティブがない。GoogleのビジネスモデルはWEBサイトやブログが増えれば増えるほど収益の可能性が増えるからだ。この中にはアフィリエイトサイトも多く含まれる。比較サイトや口コミサイトなどでは、虚偽情報をばら撒いて稼いでいるサイトも一部ある。
  • WHY④:なぜ虚偽情報や詐欺広告にユーザは騙されるのか? 
  • ANSER④:情報弱者と言われるリテラシーの低い層は相当数いる。そもそもGoogleやSNSのビジネスモデルを理解している人間がどれだけいる? 振り込め詐欺の被害額を見てほしい。情報弱者がネット利用人口の10%(おそらくもっといる)と想定しても1000万人。1000万人のターゲットがいる市場は超魅力的と言えるだろう。情報の真偽を疑い、かつ真贋を見極められる人間はごく一部。
  • RESULT①:だから虚偽情報は増え続けるし、求める情報や欲しい情報の正確なネタにたどり着くことは困難になりつつある。
  • RESULT②:テレビや新聞の既存メディアが発信する情報も決して品質が良いとは言えないが、自社ブランド(自社利益)を守るためのチェックが働いている。ネットではこのチェック機能のインセンティブが働きようがないのが問題。どんなネタだろうがGoogleが稼がせてくれる。つまりすべての情報発信者にとってGoogleは神なのだ。
  • SUGGESTION:Googleが支配するネット広告システムを打破するビジネスモデルが必要。テクノロジーではアメリカ企業に敵うはずもないが、広告主のパフォーマンスとメリットを最大化する仕組みでこの腐ったネット世界を改善し、一部シェアを奪えるのではないか?

 

1.はじめに:「ググっても欲しい情報にアクセス出来ない時代へ」

 

Google検索結果が信頼できないものになってしまった.検索ワードによっては,検索結果がゴミだらけであるといっても差し支えないだろう.説明するまでもなく,Alphabet社が提供するGoogleは世界一の検索エンジンであり,もっとも信頼性の高い検索サービスとして認知されている.だからこそ,ナンバーワンのシェアを得ており,Yahooの検索など他のポータルサイトや検索ツールとしても活用されている.

 

しかし,グーグルの検索ビジネス(収益モデル)が「広告」というサービス基盤の上に成り立ち,検索結果の上位を求める個人や企業が増え,検索結果を活用して事業を展開するASP・アフィリエイト会社がインターネットビジネスの大多数となっている以上,今後も低品質なWEBサイトの量産は続き,ゴミのようなWEBサイトが上位表示され,ユーザは求める情報へのアクセスに益々苦労することになるだろう.

 

この検索結果の信頼性欠如は,複数のメディアや専門家からも指摘されているが,現実に社会問題としても現れている.ではいったいどうしたらこの検索結果がゴミだらけという現状を解決できるのか? ネットの優良コンテンツが正しく評価され,簡易に求めるコンテンツにアクセスができて,広告主もハッピーになることが可能なモデルと,これからのインターネット社会に向けて,具体的な対策を提言することとしたい.

 

 

2.いま起きていること:「不正確で不確実な情報が意図的に発信されている」「信頼性に疑問がある低品質なWEBサイトが検索結果の上位に表示されている」

 

先ず現在起きていることを整理しよう.問題は大きく分けて2つに分類することが可能である.

 

①不正確で不確実な情報が意図的に発信されている.

②信頼性に疑問がある低品質サイトが検索結果の上位に表示されている.

 

検索結果の信頼性低下の問題は,この2点に要約できる.つまり悪意のある者によるフェイクニュースのような問題が「①不正確で不確実な情報発信」である.○○で癌が治る,などの科学的根拠のまるでない偽情報が発信されている問題もこれに当たる.偽の誹謗中傷情報を積極的に発信することで,対象を陥れることであったり,アクセスを稼ぐ(つまりは広告収入を得る)ことなど,目的は様々であるが,本稿ではこの①の問題は議題としない.

 

忌々しき問題であり,当局の取り締まりや罰則を強化するなどの対策が望まれるが,ビジネス的に対応することが難しい対象であるため,取り扱わないこととする.そもそも,マスコミ(メディア)が不確実で科学的根拠のない不正確な情報を報道&放送して,意図的に国民を騙すというモラルなき現実に強い憤りを覚えるが,その点については機会があれば,別途考察することとしたい.

 

今回言及したいのは「②信頼性に疑問のある低品質サイトが検索結果の上位に表示されている」問題である.これは多くのメディアや専門家から指摘されているが改めて整理したい.事例で説明するのがもっともわかりやすいと思うので次のケースを考えていただきたい.例えば「日本 ツイート数」で検索するとイケダハヤト氏のサイトが最上位に表示される(2017年7月現在).

 

汚染された検索結果

検索結果のクオリティは地に落ちている

 

 

他社の調査を引用した400文字程度の中身のない情報だ.ここで指摘したいのは,彼のブログのコンテンツ内容の良否ではなく,彼のサイトが検索結果の1ページ目の1番上に表示されるという現実である.なぜこのような中身のないWEBサイトが検索結果の上位に表示されるのか? それはGoogleの検索結果にドメインパワーが影響しており,一度ドメインが評価をされると,どんなに低レベルなコンテンツであっても,偽情報や真偽のわからない情報であっても,スポンサーから金を貰っている提灯記事でも,グーグルは信頼できるコンテンツとして評価し,検索結果の上位に表示する.

 

もちろん,グーグルは検索アルゴリズム改善など,ユーザ利益を満たすように検索結果の品質向上に努めており,検索結果の上位に表示されるためには他にも多くのパラメーターがあって単純な問題ではない.ただ複雑だからこそSEO対策がビジネスとして成り立っており,皆が必死になって対策を実施している.運が良い者や上手くSEO対策できた者のコンテンツが検索結果の上位に表示され,それはユーザが求める情報と必ずしも一致しないどころか,酷い情報ばかりであることに皆さまが現在直面しているだろう.

 

 

一つの事例でそれがすべてであると断言するつもりはないので,専門家や他メディアが指摘している事例を以下に併せて紹介しておく. 

 

→「検索」を汚染するアフィリエイトの闇 広告主をも騙す、ステマの手口(buzzfeed)

 

→「ググレカス」から「ググってもカス」へ(WEDGE)

 

→ 同じ文章を繰り返すだけでGoogle検索ランキング1位を取れてしまう現状のアルゴリズムに失望(Zバッファ)

 

→【IQが下がる】8記事ブログで検索1位をとったSEO術(小倉さんは考えた)

 

→【警視庁と消費者庁に届け!!】詐欺広告で埋め尽くされたInstagram。大至急で行政指導を!!

 

ここで,優れたコンテンツとは?については議論するつもりはない.グーグルの検索結果の上位に表示されればそれが正義であり,どんなにユーザニーズを満たした感動を与えるようなコンテンツでも,グーグルに評価されなければそれは意味を持たないからだ.確かにGoogleはネット社会の神に近い.いずれにせよ,低品質な情報でも検索上位に表示されることが,ご理解いただけたのではないだろうか?

 

 

3.問題の背景と分析:「なぜ低品質なコンテンツが検索上位に表示されるのか?」「GoogleAdsenseという誰でも広告収入を得られる仕組みがWEBサイトを量産させた」

 

検索上位に低品質なサイトが表示される

 

ではいったいどうして検索結果はこれほどまでに信頼性を失ってしまったのか? この点について言及していきたい.この問題は実にシンプルである.優良コンテンツだろうが,低俗コンテンツだろうが,WEBサイトやブログを量産することが,製作者とGoogle双方にとって利益となるからである.ここに広告主や利用者(検索ユーザ)の視点や利便性はまったく考慮されていない.

 

どういうことか? ここで一つ質問しよう.Google社(Alphabet社)とは何の会社かと聞かれてあなたはすぐに答えられるだろうか? 検索やMAP,Mail,Earthなどの様々な機能,スマートフォンOSであるAndroidなど,コンシューマーに様々なサービスを無料で提供している時価総額が世界一の企業である.また,法人向けにはデータセンタやGSuiteなど有料サービスを提供しているが,多くの無料サービスを個人(C向け)に提供している.実はこの無料サービスの収益元が広告であり「グーグルは世界最大の広告会社」でもある.

 

このグーグルの画期的なサービスが「Google AdSense」(グーグルアドセンス)というWEBサイトから広告による収益を得られる仕組みであるのだ.誰だって自分(自社)のWebサイトに広告を掲載することで収益を得ることが可能となる.広告の世界を変えたサービスであり,数十億人のユーザを抱えるグーグルの揺るぎない地位を盤石にする最強のサービスである.

 

グーグルアドセンスが素晴らしいサービスであることにはまったくもって異論はない.弊社も活用しているし, Googleには感謝しかない&尊敬している(日本でも数百万人いるだろうアドセンスから利益を得ている方も同様だろう).だからアドセンスのサービスの是非についてケチをつけるつもりは毛頭ない.ただし,グーグルのこの広告モデルと,Adsenseやアフィリエイトに群がるハイエナのモラルのなさが,検索結果を汚染してユーザと広告主に不利益を与えているのもまた事実である.

 

すべてはモチベーションとインセンティブの関係で説明が出来るので,順に解説していこう.グーグルはアドセンス(広告出稿側は「Google AdWords」)というサービスで広告の掲示先を増やしたい,つまりは個人や事業者のWEBサイト,ブログを登録して貰いたいというモチベーションがある.なぜなら,Googleは広告の出向先と広告掲載機会が増えれば,それだけ広告主にアピールでき,広告収入が拡大するというインセンティブとなるためである. Googleは広告の仲介企業であるため,広告表示がされるWEBサイトの品質を細かくチェックする必要もない.素晴らしいサイトだろうが低品質サイトだろうが,広告の機会が増えることが売上と利益に繋がっていく.

 

一方で個人や企業は,WEBサイトやブログを作成して,そこにアドセンス広告を掲載する.どの企業のどんな広告を掲載するのか選ぶことは出来ない(某共産党議員のサイトに某公明党の宣伝広告が掲載されるなど笑ってしまうような事例も多々起きる).アドセンス広告の発生基準はクリックであるから,個人と企業はページを量産し,SEO対策を実施することで,サイト訪問者やページビューを促し,アドセンス広告をクリックして貰うことと,アフィリエイトリンクから商品を購入して貰うことに努める. PVが自身(自社)の利益に繋がる(収益というインセンティブが得られる)ので,サイトやページを量産するというモチベーションになる. コンテンツの是非はユーザではなく,グーグルが評価するので,場合によってはゴミサイトも量産されるわけである.

 

広告主にとってはどうだろうか? WELQ事件の時も問題になったが,広告主としては虚偽情報を掲載するページや,信頼性の低いサイトには広告を掲示して欲しくないはずである.トラブルの元だから当然だろう.だが残念ながらGoogleAdsenseは出向先を指定するシステムになっていない.GoogleAdWordsにてページに掲載する広告をオークションで決める仕組みであるからだ.広告のターゲット設定と広告のフォーマットは広告主から指定をすることが出来るが,その広告が掲載(表示)される先が,信頼出来るWEBサイトなのか,インチキなバイラルメディアなのか,広告主が選ぶことが出来ない. ゴミサイトが量産されればされるほど,広告主にとってはリスクと出稿費用が大きくなり,広告の費用対効果は小さくなる.加えて,アドテクノロジーの進化が「誤クリックを誘発する広告」(追尾型広告など)の「(例えそれが間違えたクリックであったとしても)どうやったら広告をクリックしてもらえるか?」に進んでいるのは,質の悪い冗談のような現実である.

 

 

4.考察と提言:「どうすればユーザが優良コンテンツにアクセスし易い環境が提供されるか?」「アドセンスとアフィリエイトに頼らない新たな広告システムの提案」

 

アドセンスに頼らない新たな広告モデル

 

とはいってもインターネット広告が新聞広告の額を超えた現在,PPC型のインターネット広告であるGoogle AdWords(アドワーズ)に出稿しない選択肢なんてあるのか? 広告に少しでも携わる方ならこんな疑問を抱くことだろう.公平性や透明性という観点では実に良心的なアドセンス広告に頼らずに,不透明で更に信頼性の欠けるアフィリエイト広告に出稿するのか? それともSNSを活用しただけで広告効果が得られるとでも思っているのか? などと綺麗ごとを言うなという罵倒の声がネットの先から聞こえてきそうである.

 

失礼を承知で言えば,そんな発想しか出来ないから生産性が低いのである.目の前に示された選択肢の中でしか選べないし,それしか選択がないと思っている.広告代理店からリスティング広告やディスプレイ広告の営業をされて,効果を適切に検証できないのにホイホイ乗ってしまう.もしくは広告を出稿していながら効果を上げられれずにアドセンス広告をクリックしてオーダーしてしまう.

 

たとえば,ターゲット絞り込み広告としては最強のFacebook広告は,自社で容易に運用可能であるにも関わらず,広告会社や胡散臭いSEO会社に外注してしまう.インスタグラムに多く見られる下品な広告で不注意でリテラシーの欠ける層を釣ろうとする.そこに信念と戦略はあるのか? 広告主(出稿側)にも大いに問題があり, 自社やサービスのブランドとロイヤルティー向上のために,最大の広告効果を発揮させるのはどうしたら良いかを真剣に考えるべきではなかろうか.

 

GoogleとFacebookに広告が寡占され,アフィリエイトサイトが検索ユーザに時間の損失と不利益な情報をまき散らしている現実に,弊社は以下の点について提案したいと思う.

 

①Googleのビジネスモデルへの挑戦.アドセンスで本当にペイできているか?

②ユーザにとって魅力あるサイトの構築.ページ送りに異を唱える.

③純広告(直接広告)の可能性.ディスプレイ広告とリスティング広告よりも効果あり.

④広告主と広告代理店の意識改革

 

※現在提案中のビジネスアイデアが含まれるため,後日追記することとする.