バイエルによるモンサント買収、米当局が週内に承認の見通し-関係者
David McLaughlin-
合意は2年前に発表-競争阻害との懸念解消のため交渉が続いていた
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実現すれば世界最大の種子・農薬会社が誕生
ドイツのバイエルは米モンサントを660億ドル(約7兆2400億円)で買収する計画について、今週中に米当局の承認を得る見込みだ。事情に詳しい関係者1人が明らかにしたもので、世界最大の種子・農薬会社誕生に向けた最後の規制上の大きなハードルが取り除かれる。
米当局は当初の合意内容では両社の統合が競争を損なうと懸念。このため両社と米司法省は懸念解消のための複雑な取り決めを目指し交渉してきた。情報の部外秘を理由に同関係者が匿名を条件に語った。数カ月にわたる交渉を経て、合意は29日にも発表される可能性があるという。
種子・農薬分野の合併・買収(M&A)では、米欧当局が昨年、ダウ・ケミカルとデュポンの合併と、中国化工集団(ケムチャイナ)によるスイスのシンジェンタ買収を承認。2年前に合意が発表されたバイエルによるモンサント買収も実現すれば、同分野は巨大企業3社が支配することになり、一部の農業関係者は価格上昇と選択肢の減少につながると懸念していた。
25日の米株式市場でモンサントの株価は0.9%高の126.50ドルで終了。2014年7月以来の高値となった。
バイエルとモンサント、米司法省の担当者はいずれもコメントを控えている。発表の時期の見通しについては、独立系情報サービス会社MLexが先に報じていた。
原題:Bayer Said to Win U.S. Antitrust Nod for Monsanto Next Week (2)(抜粋)
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