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静岡

絶滅危惧、生息域調査へ連携 サポーター養成講座

朝倉俊治会長からライチョウの特徴を聞くサポーター養成講座の参加者=東京都新宿区で

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 国の特別天然記念物で絶滅危惧種ライチョウの生息域を調べるため、静岡、長野、山梨各県の十市町村でつくる南アルプス自然環境保全活用連携協議会(事務局・静岡市)は二十七日、東京都新宿区で、登山時の目撃情報を知らせるライチョウサポーターの養成講座を開いた。 

 ライチョウは本州中部の高山帯に生息し、静岡市葵区のイザルガ岳が南限とされる。講座は二年前から各県で毎年一回開催され、加えて静岡市が東京でも開いている。二年間で五百八十九人がサポーターになり、九十二件の目撃情報が寄せられた。

 静岡ライチョウ研究会の朝倉俊治会長らがライチョウの見分け方を説明。「ライチョウは夏、秋、冬の年三回、羽の色を変える。夏は、雄は岩の上にいるので黒や白、雌はハイマツの下にいるので茶褐色」と季節ごとの羽の特徴や、雄雌の区別法を解説した。ガマガエルのような雄の繁殖期の鳴き声を流し、鳴き声での見つけ方も紹介した。

 この日は首都圏の七十五人が参加。受講後に認定証とピンバッチを受けた。川崎市中原区、会社員嶋知子さん(53)は「ライチョウが大好きで、北アルプスでよく写真を撮っている。講義を聴いてライチョウの行動の意味が分かった。南アルプスにも行ってみたい」と話した。 

(松村裕子)

 

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