憲法9条2項がなければ、日本はアフガン・イラク・湾岸・ベトナム・朝鮮戦争に本格的に参戦していた。
いま、日本国憲法9条2項が邪魔だとして、2項を「改正」して国防軍と規定するとか(自民党憲法改正草案)、自衛隊の存在を明記するとか(安倍政権、新9条論)、削除する(井上達夫東大教授)というような議論が盛んです。
どの人も9条1項は邪魔にならないというわけですが、2項があるからこそ日本の憲法は世界でも特に平和憲法と呼ばれ、日本国憲法の三大原理は国民主権、基本的人権の尊重、平和主義といわれているわけです。
9条2項がなくなったり、変えられてしまっては、それはもうごく普通のどこにでもある憲法だし、もはや日本国憲法が特に平和主義だと言われることもなくなります。
第二章 戦争の放棄
第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
日本会議のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表の桜井よしこ氏(左から2番目)が理事長、日本会議会長の田久保忠衛氏(右から2番目)が副理事長を務める国家基本問題研究所のHPから、同研究所代表団が2009年4月に訪米したときの写真。
真ん中のアメリカ人がご存知、イラク戦争を開始したブッシュ政権時代の国務副長官リチャード・リー・アーミテージ氏。
9条があれば日本が守れるというものではないが、9条がなかったらどんどん戦争に参加しているところだったという話なんですが、この理屈がわかってもらえるだろうか。
さあ、また保守派の方の物議をかもしそうですが、彼らは憲法9条がなくても戦争には巻き込まれなかったと強弁するのでしょうか。
それとも、戦争に巻き込まれてもむしろ良かったと開き直るのでしょうか。
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