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【富山新聞】 北陸新幹線の延伸 関西で地元負担の調整を

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 北陸新幹線の延伸で関西広域連合の連合長を務める井戸敏三兵庫県知事は、建設費の地元負担を調整する考えを示した。大阪までの全線開業に向けては敦賀以西のルートが決まり、2兆円超と見込まれる建設財源の確保が大きな課題となっている。
 現行の整備方法では沿線自治体の負担も財源に含まれているが、関西では地元負担の在り方をめぐって温度差がある。全線開業を早く実現するためには財源の確保が欠かせず、関西広域連合は自治体間の調整を急いでほしい。
 北陸新幹線の建設は政治情勢に左右され続けてきたが、高速鉄道の整備に理解のある安倍政権になってからは全線開業に向けた検討が着実に進んでいる。この積極路線が衆院選後も続くのかどうかは分からない。財源の枠組みにも変更があるかもしれないが、早期着工に必要な環境の整備は少しでも前に進めておきたい。
 2府6県と4政令指定都市でつくる関西広域連合は2013年に敦賀以西のルート選定で米原案を推した。その際に建設費の地元負担については、沿線の自治体だけではなく関西全体で解決する方針を示し、昨年3月にも関西全体で乗り越えることを確認している。
 しかし、関西広域連合が支持した米原ルートは採用されず、小浜から京都府南部を通って大阪に向かう案で決着してからは、関西に地元負担を巡る意見の違いが表面化した。
 現行の枠組みでは、沿線自治体の負担額は建設距離に応じて算定されている。この方法に対して距離が長い京都府は負担が受益に見合わないと主張し、大阪府は現行ルールに沿って協議すべきとの考えを示している。関西広域連合の井戸連合長が「受益は関西全体に及ぶ」として、関西全体での負担を議論する考えを示したのは、足並みがそろわない現状を打開するためと受け止めたい。
 半世紀近くも新幹線を待ち望んだ北陸と違って、関西で北陸新幹線の建設を求める機運が出てきたのは最近である。その関西で、自治体が建設費を負担するために議会や住民の理解を得るのは簡単でないだろう。それだけに調整は早い段階から始めてもらいたい。

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