SMSは、「GSM」という第二世代携帯電話(2G)の時代に作られたサービスで、性能の低い当時の携帯電話向けプロセッサでも実行可能なものとして定義されました。このため、送受信できるのは英数字で160文字、日本語なら70文字のテキストだけという仕様で、当時でさえ制限のキツいサービスです。しかしGSM携帯電話に必ず備わっている機能なため、ユーザー登録やアプリのインストールが不要で、電話番号さえ分かれば、誰とでもコミュニケーションできるという利便性がありました。Androidには不在着信のときにSMSを使って応答する機能があるのですが、EUなどではそれぐらい普及しているサービスなのです。
しかし日本では、2Gのときに全角で250文字、画像なども送ることができるiモードメールを皮切りに、いわゆるキャリアメールのサービスが導入されたため、SMSはほとんど普及しませんでした。
3GのW-CDMAでは、GSMのSMSなどの仕組みがそのまま入りました。また、一部のシステム機能などでSMSを利用するものがあるために、日本の携帯電話やスマートフォンにも必ずSMSの機能が入っています。海外に行くと、事業者からローミング利用に関する注意などがSMSで送られてきます。ユーザーの携帯電話がデータ通信できる状態でなくとも、通話できる状態になっていればSMSが確実に受信できるからです。
SMSからMMS、そして「LINE」へ
SMSの代わりになり、写真などを送ることができる事業者間で共通のサービスを作ろうという試みは、RCSが最初ではありません。MMS(Multimedia Messaging Service)やEMS(Enhanced Messaging Service)、EM/GM(Enhanced Messaging/Group Messaging)といった仕様が作られました。
この手のもので結果的に多少普及したのはMMSで、一部のスマートフォンや高性能携帯電話にメールシステムとして搭載されました。日本国内では、ソフトバンクが「S!メール」などで採用し、auもiOSにキャリアメールを適合させるために利用していました。