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2018年5月22日(火)

スマホゲーム市場 なぜ急成長しているのか

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高瀬
「今、日本で急成長し注目を集めている業界があります。」

スマホゲーム 日本で1日に約230万回ダウンロード

和久田
「それは『スマホゲーム』です。」

高瀬
「今や、みなさん町のどこでも楽しんでいて『あれ、なんなんだろう?』とお思いの方も多いと思います。
スマホゲームは、今日本で、1日におよそ230万回もダウンロードされているということなのです。」

和久田
「こうした人気のゲーム。
業界を支えているのは意外な人たちでした。」

世界的ゲームイベント 国内外からバイヤー集まる

今月(5月)中旬、京都で開かれた世界的なゲームイベント。
京都府や任天堂、ソニーなども運営に参加しています。
出展されたのは、厳しい選考を突破した80余りのゲーム。
クールジャパンをアピールしようと浮世絵をモチーフにした作品や、すべて影絵で作られたグラフィックがユニークな作品などもありました。


国内外から、多くのバイヤーも訪れました。

アメリカの会社のバイヤー
「日本のゲームは、欧米にないものが多くておもしろい。」

大手ゲームメーカー社員
「見たことないゲームに出会える。」

ゲームを作っているのは 専門家だけではない

熱い視線が注がれるゲーム。
実は作っているのは専門家だけではありません。

少女が旅をするロールプレイングゲーム。
制作したのは…。

元証券会社勤務の男性
「証券のシステムを触っいて、会社を辞めて個人でやっています。」

こちらのアクションゲームは…。

元中古用品店員の男性
「中古屋で4年ほどフリーターをやっていた。」

急成長の市場に、多くの人材が押し寄せているのです。

無料の開発ソフトで プログラミング素人も作ることができる

3年前からゲーム制作を始めたハンドルネーム、ところにょりさん、25歳です。
今では5つのゲームをリリースし、注目を集めています。

今回出展したのは、「小説を読む感覚で楽しめるロールプレイングゲーム」です。
大学時代の専門は文学で、小説家を目指していました。
プログラミングなどに関しては、全くの素人だったといいます。
それでもゲームを作ることができるのは画期的なソフトが登場したからなんです。

ところにょりさん
「開発に使用している、ユニティーというソフトなんですけど…。」

3年前(2015年)に、アメリカで作られたゲーム開発専用のソフトです。
無料で使うことができ、今、急速に世界に広まっています。
プログラミングの知識がなくても、あらかじめ用意された動きを選択すると、キャラクターを自動で動かす事ができるのです。

無料の素材で 簡単にキャラクターを作り出す

さらに、ゲームのグラフィックも簡単になっています。
例えばこの不思議な動きをするキャラクター。
従来は高度なCGの技術が必要でしたが、インターネットに無料で公開されている「フリー素材」を活用しています。
例えば、この部分。

元々は洗濯機の絵文字でした。
絵文字を自分で加工し、寄せ合わせることで新しいキャラクターを作りだしました。

ところにょりさん
「いろいろなことが簡単にできる。本当にありがたいなと思う。」

高収入も スマホゲーム業界が盛り上がる理由

スマホゲーム業界が盛り上がる理由のもう1つは、高い収入です。
今年、初めてスマホゲームをリリースした三橋彰さんと妻の央子(ひろこ)さんです。
作ったのはシューティングゲームです。

三橋さんは、このゲームをアップル社などの、サイトに掲載しました。
掲載料は無料です。
2か月間で、ゲームは3万回ダウンロード。
従来のような、製造や流通といった手間をかけずに、およそ100万円を得ることができました。

三橋彰さん
「やっぱり喜びはその分、大きいです。
ダウンロードが増えると一番うれしいので。」

収入源は「特別なアイテムの販売」と「広告収入」

実は、こうしたスマホゲームのほとんどは無料です。
制作者の収入源は大きく2つ。
1つは、より楽しめる特別なアイテムをゲーム上で販売すること。
もう1つは、広告による収入です。

三橋彰さん
「動画が流れてユーザーが見ると、僕たちにお金が入ってくる仕組み。」

宣伝やプロデュースで 大手企業と提携も

順調なスタートを切った三橋さん夫婦ですが、悩みもあります。
スマホゲームは人気が長く続きしないものが多く、三橋さんの場合は2か月でダウンロード数が急激に減ってしまいました。
今回のイベントで、三橋さん夫婦は大手企業と提携したいと考えています。
収益の一部を支払う代わりに、消費者への宣伝などを大々的にしてもらえるからです。
三橋さん夫婦に声をかけてきたのは、数々のスマホゲームを発掘し、世にだしてきたゲーム会社の社長でした。

これまでは、ゲームを独自で開発するのが業界の常識でしたが、今は個人が開発したゲームのプロデュースをすることが増えてきているといいます。

ゲーム会社 社長
「なにかもし弊社にご興味がありましたら。」

三橋央子さん
「可能でありましたらぜひ詳細を。」

今回、三橋さんは6社から業務提携などの申し出を受けました。

三橋彰さん
「いろいろな方と出会えて、僕ら2人のいいステップになるんじゃないかな。」

「日本のゲームシーンは熱くなっていく」

ゲームビジネスが専門の、立命館大学の中村彰憲教授です。
誰でも手軽にスマホゲームを作ることができる今、日本のゲームはさらに飛躍する可能性があると考えています。

立命館大学 中村彰憲教授
「世界中の人が、日本のポップカルチャー・文化に非常に興味を持っているという中で、日本の文化をうまく生かし、オリジナリティがあるものを独自に展開していけば可能性はある。
日本のゲームシーンというのは、これから熱くなっていくんじゃないかなと思っています。」

成長の“伸びしろ”を感じさせる スマホゲーム市場

和久田
「かつてのゲームというと、あるテレビゲームを誰もが競うようにプレイしてそれで盛り上がるというのがありましたけど、今は好きなものをたくさんの中から選んでプレイするという。
楽しみ方も変わっているんでしょうね。」

高瀬
「今の時勢に、人がどんどん集まる業界というのはそんなにないと思うのですが、その中で競争も激しくなって、海外も含めて市場の“伸びしろ”を感じました。」

和久田
「日本のスマホゲームの市場規模は成長を続けていて、1兆5,000億円に上ります。」

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