【芸能・社会】是枝督監「やっと実感わいてきた」 パルムドール受賞から帰国2018年5月24日 紙面から
仏南部で開催された世界三大映画祭の最高峰「第71回カンヌ国際映画祭」で監督作品「万引き家族」(6月8日公開)が最高賞「パルムドール」を獲得した是枝裕和監督(55)が23日夜に帰国、羽田空港で会見した。 是枝監督はカンヌから米NYを経由した長旅の疲れもみせずにパルムドールを集まった80人の報道陣に披露し、「ここに来てやっと実感がわいてきた」と笑顔。「来月の公開に向けて宣伝活動を始めなければいけない。緩んだ笑顔を見せている場合ではないので、気合を入れて公開に向けて走りたい」と意気込んだ。 5作品目で初のパルムドール獲得。過去の公式上映との違いを聞かれると「(上映翌日から)取材に来る記者の方達から『タッチ』『ラブ』という感想が出て、(心に)届いたんだなと思っていい感触だった」と振り返った。 配給元によると、公開館数を200館から300館以上に拡大。また、6月2日と3日には公開決定館での先行上映も決まったという。 同作では子役の城桧吏(11)と佐々木みゆ(6)が各メディアで絶賛されている。見どころについて聞かれると「自分なりの子供の演出の仕方を15年ぐらいやってきた。気心の知れた樹木希林さんとリリー・フランキーさんがいて、新しい(安藤)サクラさんと松岡(茉優)さんがいた。役者の芝居を見てもらいたいと思います」とアピールした。 <「万引き家族」> 家族をテーマにした作品で数々の映画賞を受賞した是枝監督の最新作。第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、最高賞パルムドールを受賞した。リリー・フランキー(54)や安藤サクラ(32)、樹木希林(75)が出演。祖母の年金を頼りに、子どもに万引をさせながら暮らす一家の日常を描く。是枝監督が脚本、編集も手掛けた。音楽は細野晴臣(70)。上映時間2時間。6月8日、日本公開。
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