前監督 試合直後に反則容認発言
日本大学アメリカンフットボールの選手が試合中に関西学院大学の選手に意図的に反則行為を行った問題で日大の内田前監督が試合直後に「選手はよくやった」などと反則行為を容認するような発言をしていたことが、NHKが入手した音声記録でわかりました。
今月行われた日本大学と関西学院大学の定期戦で、日大の選手が無防備な状態だった相手選手に後ろからタックルしてけがを負わせ、日大の選手は22日記者会見して、前監督やコーチの指示で反則行為を行ったと証言しました。
NHKはこの試合の終了直後に、内田前監督が報道陣の取材に応じた際の音声記録を入手しました。
この中で内田前監督は、選手が試合の序盤で相次いで反則行為を行い、退場処分になったことについて聞かれ「それはしょうがないじゃないですか。僕が監督やっているんだから。こういうチームですよ。昔から変わらないから」と答えていました。
反則行為を行った選手については「相当プレッシャーをかけている」と述べたうえで、選手が指示をはきちがえたのかという質問に対しては、「はき違えたというよりもやっぱり空回りというか、本当、初めてやろうとなったわけですよ。みんなわからないでしょうけど、ここに行かないとだめなんですよ」と述べました。
さらに、「それが反則であるのであれば、僕の責任だし、そういう風に持って行っているから。それは悪いんだけど僕のやり方。選手はよくやったと思うんですよ。法律的にはよくないかもしれないけど」と反則行為を容認するような発言をしていました。
さらに、「もっといじめなくちゃいけないけど、そうじゃなかったら関学みたいなチームに勝てない」と話し、「いいですよ、『内田がやれって言った』って書いても」と話す音声も記録されていました。
内田前監督は23日夜の記者会見で、この時の発言について聞かれ、「選手を批判から守るため自分が悪いというのを全面に出し、悪者に徹した」などと説明し、自分やコーチが選手に反則行為を指示したことを改めて否定していました。