オイルの規定量とは |
今回はオイルの規定量についてひとつ。
エンジンオイルは車種ごとに規定量が定められています。
これはカブでも他のバイクでもクルマでも同じことです。
規定量とは、レベルゲージの上限(アッパーレベル)で示されるエンジンオイル量のことです。
通常、オイル交換時にはこのアッパーレベルを目指して入れると思います。
カブの場合もクランクカバーに
・オイル交換時:0.6L
と書かれています。 ※C50の場合
なので通常カブのオイルを交換する時は、オイルを抜いた後に0.6L入れればほぼアッパーレベルとなるはずです。
私の場合はなるべく多くのオイルを入れ替えたいので、車体を傾けたりクランキングしたりして出していますので0.8L近く入れる事が多いです。
一度オイルを入れた後はエンジンを掛け(3分程度)、止めてオイルパンに戻ってきたところ(1~2分後)でゲージを確認、少なければ足し、多ければスポイト等で抜きます。
面倒でも何度かこの手順を繰り返し、アッパーレベルぴったりになるよう合わせています。
4サイクルの場合、オイルは理論上は燃焼しない構造ですが、実際にシリンダー潤滑の際に残ったオイルが微量ですが燃える事になります。
これは荒いアクセルワークをしたり、高回転を多用したりすると更に燃える傾向にあります。
そう、エンジンオイルは燃えるのです、そのために規定量があり、言い換えれば次のオイル交換時期までにレベルゲージの範囲内に収まることができる量だとも言えます。
オイルは入れ過ぎても抵抗になりエンジンに悪影響を与えます、もちろん少なすぎても劣化が早まり結果エンジンにダメージを与えます。
オイル規定量とは、次のオイル交換時期まで許容範囲に収まることができる安全マージンを確保した量とも言えるのではないでしょうか。
さて、ここからちょっと昔の話になりますが・・・、
私は以前、クルマのオイル交換を、某カー量販店で行なっていた時期がありました。
当時乗っていたのはスバル車でした。
平均的な2000㏄クラスの4気筒の場合、オイルの量は全量で4.0L、オイルのみで3.5L程度かと思います。
スバルの水平対向エンジンはオイルが肝であるため、コンパクトな割には使用量が多く(オイルフィルター交換時4.5L、オイルのみ交換時4.0~4.2L)、4L缶を買っただけでは足りません。
そこでオイル会員となり、交換&オイルを量り売り(入れた量に関わらず排気量とオイル種別で金額設定)で購入していました。
オイルは作業のたびに規定量通りに交換され、フィルター同時で4.5L、オイルのみで4.0~4.2L程度の量を入れてもらっており、値段もそこそこで満足しておりました。
人気ショッピングモール敷地内という立地条件から、休日のピットは常に満車状態。飛び込みでのオイル交換は出来ない程の盛況ぶりでした。
いつの頃からか待ち時間緩和のためか、ピット作業は完全予約制となり、オンラインでの予約も可能となりました。
オンライン予約は、車種名や型式、排気量などを入力する本格的なものでした。
当然、型式からオイル規定量は特定されますので、そのためのオンライ予約としては実に理にかなった手法を採用していると感心しました。
私も初めてオンライ予約をして訪れた時のことです。(5年程前の出来事でした)
待つこと1時間、作業完了のアナウンスが流れました。
ピットにてメカニックの立会いのもと、完了報告書にサインをするばかりでしたが・・・。
メカ:オイルのみの交換完了です、3.2Lでした。
私:えっ・・・、 3.2L?
・・・ちょっと待てよ、このクルマはオイルのみの交換でも規定量は4.0L近いはず、それが3.2L?
※この時は正確な規定量はうろ覚えでしたが、今までの実績から4.0必要という感覚はありました。
私:いつも4Lくらい入っていたので3.2Lは少ないでしょう、ゲージを確認させてください。
メカ:はい、ただいま確認頂くところでした、こちらです! ↓その時のイメージ
自信満々で差し出されたレベルゲージに示されたオイル量は、なんと中心線より下、どちらかと言えばロアーに近い側でした。
しばし絶句しましたが、必死に怒りをこらえ、
私:あの・・・、だいぶ少ないですよね、規定量になるまで入れてください。
メカ:え?このゲージ内であれば大丈夫なんですよ!
我が耳を疑いましたが、事実です。こんな整備士がいたのかと仰天しました。
確かにレベルゲージ内であれば許容範囲ですが、最初から少ない側に合わせるなどは訊いたことがありません。
粗利を上げるため少な目に入れる方針となったのかは分かりませんが、整備士としてのプライドはどうしたのかと悲しくなりました。
私:あのね、オイル交換の時に規定量入れなくてどうするの、とにかくアッパーレベルまで入れてください。
メカ:えっ・・・、大丈夫ですよ・・・。
結局オイルは足してもらいましたが、なんとも後味が悪く、と言う以前に信頼関係が保てず、それ以降は自分で交換しています。
でもそのおかげでオイル交換はだいぶ安く済むようになりましたし、お店に行く手間も省けるようになりました。(^^)
しかしいくら時間に追われているからとはいえ、命を乗せて走るクルマの整備です、中途半端で済ませて良い訳がありません。
あの型式まで入力したオンライン予約は何だったのか、あのメカニックは今後も整備を続けるのか、そしてこれまでどれだけの車の整備に携わったのか・・・、
様々な腑に落ちない思いが交錯したまま帰路に着いたことを覚えています。
規定量とは一つしかありません、細かな事かもしれませんが、こうした積み重ねが機械を整備する上では大切な事だと思います。
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どれだけシステムが進んでも
実際に整備するのは、その整備士によるものだと思いますよ!
すべてがfjtさんの様な方だと安心できるのですが・・・
私もFDはメーカーの特定の整備士に付いて整備してもらっています。
その人が移動したら、私も間違いなく移動しますよ!(^^;)
カブ110は0.8Lなのでいつも0.8L 入れてからゲージを見て終わりにしています。
抜くのがいい加減なので段々レベルよりオーバー気味な気がするので、次回はまじめに調整します。
カブの場合 排気量にしては若干オイル量は多めですね
水平対向 BMWRT1150はオイルを消費してエンジンを守るって考え方らしくて1000㌔で200cc減るのにはびっくりしました
RT1200になってからは3000㌔で200ccくらいでしょうか
最近のインジェクション車はよく判りませんが
メーカーごとでオイルの焼けた匂いや排気の匂いは特徴があると思い込んでおります(笑
そういう整備士もいるんですね…怖いです(*_*;
温厚なfjtさんでも怒っちゃうくらいの事件だったんですね
オイル交換、次こそ自分で…と思いつつ1年以上は経過してます
缶の中のオイルは大丈夫なのでしょうか(笑)
去年、吸い上げ式のオイルチェンジャー(格安)を買ったら、クルマのオイル交換が嘘みたいに楽になりました、ぜひお試しあれ。
技術うんぬんも大切ですが、使用頻度などに合わせた整備方針を的確に助言・提供してくれるのが整備士の役割だと思います。
そうした主治医のようなメカニックにお願いしたくなる気持ちは分かります。FDは繊細なスポーツカーですし、ましてやE/Gは希少なロータリーですからね。(^^)
オイルを指定量入れているのであればあそびんさんのやり方で良いと思います。
最後にゲージで確認されているのであれば間違い無いですね、オイルの入れ忘れやドレンの締め忘れといったヒューマンエラーを回避することができます。
目視で確認、大切な事だと思います。(^^)
千㎞で200㏄ですか、随分減りますね。(^^;)
確かに空冷エンジンは減るイメージはありますね、点検もマメに行う楽しさが増えそうです。(^^)
オイルの匂い、メーカーで違うと思いますよ!私もそう思っています。(^^)
車の整備はある程度の場所と工具が必要なので、持ち込み整備はやむを得ないところですね。これはメカさんを信頼するしか無いのですが、この時はたまたま相性のよろしくないメカさんと遭遇してしまったようです。(^^;)
何と言いますか…整備士としての誇りや自覚のカケラも感じられない方でした。ひたすら悲しかったです。
オイルですが、未開封で室内保管なら10年くらいは問題ないと思います。一度開けて半分くらい使ったとしても高温多湿でなければ3年くらいはそれほど性能は変わらないと思います。
とはいえオイルも生モノです、美味しいうちに使うようにしましょう。(^^)
スバル車お乗りでしたか、私のはNAの2.5でしたが、ボア径が大きくオイル管理は重要でした、安いオイルを入れたり量が少なかったりするとてきめんですね。
私もオイルエキストラクター持っています、上抜きといえどほぼ全量抜けるので便利ですよね。ただ手でシュコシュコするのがちょっと疲れます。(^^)
先日、恥ずかしながらバイク人生初となる自分でオイル交換をしました。準備や後片付け、廃油処理も面倒でしたが、何かこう達成感とよりカブへの愛が深まりました(笑♪( ´▽`)
さて、その整備士さんは腕云々より、接客や対応がマズイですね、此方が求めている事に対して提供出来無いとは何とも悲しい気持ちになってしまいますね。
自分で手を掛けると愛着もひとしおですよね、同感致します。JA07PROは一生物ですからネ。(^^)
整備をなりわいとする以上、メンテのその先まで考えるのが整備士のあるべき姿だと思います。
使用状況からユーザーに適切な助言をして整備方針を決定する、そんな一本筋の通った整備士さんは少なくなってきたのかもしれません。
私があのメカさんの立場だとしたら、少なく入れるのが店の方針だとしても必ず規定量まで入れます。そんないい加減な仕事をするならクビになったほうがマシですし、そんな職場に未練はありません。(^^)
たかがオイル交換ですが、基本を軽んじる人にそれ以上の整備は望めないと思います。
あ・・・、また熱くなってしまった・・・。(^^;)
あたしも、車のオイル交換を某チェーン店でした時に同じようなことがありましたァ~
バイクを含め、ほとんど自分で交換しておりますが、やはり高い金を取る割に作業内容は・・・?
ただ、小排気量車の場合、オイル量が回転数やレスポンスに影響しますので、まめなチェックでゲージの半量キープを心がけてますぅ~♪
オイルが少な目だと抵抗も減りますが、それだけ管理もシビアになりますよね。ライ・スケさんのようにマメにチェックする人やレース一発使用では有効ですね。
クルマの場合、次の交換までゲージを見ることはほぼ無いと思いますので、規定量は確保したいところです。(^^)
ちょくちょく参考にさせていただきます。
ちなみにオイル交換の距離はいかほどですか??
オイル交換の件、ノーマルカブなら2千km、チューンドは程度によりますが1千km目安に行なっています。
ご賛同ありがとうございます(^^)
下限より上にあれば問題ないし。
多すぎる方が駄目だろ。いるよね。こういう人間w
下限より上にあれば問題ないし。
多すぎる方が駄目だろ。いるよね。こういう人間w
本題ですがオイルレベルゲージとオイルの規定量について何か勘違いしていませんか?
オイルの規定量とはレベルゲージのHとLの間にあれば規定量です。
また、作業者とレベルゲージを確認したときに量が少なく見えたのはエンジンを止めてすぐだったからです。水平対向エンジンはその構造上ヘッド部からオイルパンにオイルが戻るまでに時間がかかります。そのためオイルがレベルゲージの下の方に付着したのです。
その状態でオイルをゲージのHまで入れると入れすぎになってしまいます。オイル入れすぎの方がエンジンに悪影響がありますよ。
4年前の記事にコメントするのもアレですが、あまりにも頓珍漢なことを書いているのでコメントさせていただきました。