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Google Payで「Suica」「WAON」が利用可能に

 グーグルは、決済サービスの「Google Pay」で、新たにSuicaとWAONが利用できるようになったと発表した。これまでnanacoと楽天Edyに対応しており、今回で4種類のサービスをGoogle Payで管理できるようになる。対応機種はAndroid 5.0でおサイフケータイ(FeliCa)対応のスマートフォン。

 Google Payでは、対応アプリをインストールしていなくても、新たにアカウントを作ったり、履歴を確認したり、チャージしたりできる。たとえばWAONアプリを入れていなくても、Google Pay上でWAONのアカウントを新たに作り、チャージができる。またGoogle Payでの決済に対応するアプリやWebサービスを利用する際、ユーザーはそれぞれのアプリやサービスへ個別にクレジットカードを登録せずとも、Google Payに登録した電子マネーやクレジットカードを使って支払えるようになる。対応アプリ・サービスとして、タクシー配車の「全国タクシー」や、会議室などを手配できる「スペースマーケット」、ハンドメイドグッズの売買ができる「minne」などで利用できる。支払時はアプリを立ち上げる必要はない。

 今回Google Payに対応したSuicaやWAONでは、Google Payのアプリ上でチャージや残高確認などができる。どちらもスマートフォン向けアプリは存在するが、それらをインストールしていなくとも、Google Payから新たなアカウントを作成して利用できる。既に使っていれば、その情報がGoogle Payと登録され、連携するようになる。モバイルSuicaで利用できる特急券の購入などは「Google Pay」からは操作できないが、購入したデータはGoogle Payのアプリ上で表示される。

 グローバルで提供されることから、訪日外国人にとっても利便性が高いとデモンストレーションで披露された。Google Payを通じてSuicaやWAONを使えるようになることで、日本を訪れるとすぐ電車を利用できたり、店舗や自動販売機で買い物ができる。ただし利用できるのはおサイフケータイ対応機種とされており、海外で販売されるNFC対応機種は非対応とされており、グーグルがオンラインでおサイフケータイ対応機種を販売する計画もなく、今のところ、その利便性は絵に描いた餅となっている。

 機種変更時には、電子マネー・クレジットカードの各サービスが案内する内容に沿って、各アプリで機種変更に必要な操作をする。

JCB、Kyash、ジャックスへ対応

Dong氏

 グーグル グローバル ビジネス ディレクターのDong Min Kim氏によれば、Google Payは18カ国以上で1億回以上、インストールされているという。その特徴として、Googleアカウントと統合して利用できることや、ブラウザやデバイスにかかわらず、Googleアカウント1つでショッピングなどの支払いに活用できることが挙げられる。Google Payに電子マネーやクレジットカードを登録しておけば、Webサービスや店頭などGoogle Pay対応店舗ですぐ決済でき、物理的なカードを使うことはなく、パスワードも不要とうたう。1つのデジタルアカウントで、複数のクレジットカードや電子マネーを登録、管理できるというのがGoogle Payだ。

 Dong氏は「数回のクリックでより便利な体験ができるようになる。オンラインやリアルで、さらに便利に使ってもらえると思う。グーグルユーザーであればあらゆる場所で使えることが望ましいと考えている。今後も日本のユーザーのためにパートナーシップを組み、最高の体験を提供したい」と意気込んだ。

 日本はグーグルにとって、Google Payにとって重要なマーケットだとDong氏。日本はモバイルからショッピングする人が51%も存在し、かざすだけで支払える(FeliCa)場所は247万カ所も存在する。そこで日本のユーザーのためにデザインすることが必要だと判断し、新たにSuica、WAONへ対応することになった。

 今後は、JCBやKyash、ジャックスから発行されたプリペイドカード、デビットカード、クレジットカードも利用できるようになり、QUICPay対応店舗で利用できるようになる。

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